10月、1泊2日で新潟の門出に行って参りました。

日の出前の棚田と雲海(霧)

 

健康ごはん塾の資格認定証のデザインをリニューアル

するにあたり、デザイナーさんから

“折角なので門出和紙の工房に行ってみませんか?”

とお誘い頂いたのがきっかけです。

 

大切な認定証の紙、たくさんの和紙の中から

自分の目で見て選んでみたい、

そして、その和紙が作られる土地の気を感じ、

作り手の小林さんにもお会いしてみたい

という想いで新潟に向かいました。

 

越後門出和紙は、門出地区で伝統的に漉き続けられて

きたもので、小林さんで五代目、

昔は門出の40戸程が冬の副業で漉いていたそうですが、

現在は小林さん1戸のみとのこと。

 

小林さんは、もっと身近に生活の中に和紙を取り入れて

欲しいと仰っていました。

和紙のある暮らしは、自然に寄り添う暮らしのひとつ

なのだと思います。

穏やかで気さくなお人柄と優しい笑顔が印象的でした。

 

一日目、「かみわさこきの家」で

和紙の折り染め体験をさせて頂きました。

和紙をジャバラに折ったり、クシャっと絞って輪ゴムで

とめた後、草木染の染料の中から好きなものを選び、

自由に染めていきます。

出来上がって紙を広げてみないとどうなるかわからない、

紙が乾いていく過程で色味がどんどん変化していく、

予測不能で思うようにならないところに

歯痒さと面白さ、驚きと喜びがあります。

 

二日目、高志の生紙工房内ギャラリーにて

たくさんの和紙と作品を拝見させて頂きました。

楮の素朴感や自然の強さを感じるものから、

レースのように繊細で美しく芸術的なものまで、

幅広い和紙の顔にうっとりする時間でした。

 

認定証の紙は、印刷が可能な厚みかつ

デザインが活きる色味と質感のものを選ばせて頂き、

菊判サイズの紙を小林さんが自ら丁寧にカットして下さいました。

 

健康ごはん塾の認定証として、

これから何人の方にこの和紙をお渡しできるでしょうか?

 

門出和紙のパンフレットに

『30世紀に残る紙』と書かれていました。

1000年後も残る紙。

この素晴らしい紙に出逢えたこと、

使わせて頂けることに感謝しかありません。

 

作り手の小林康生さんと奥様、工房の皆さま、

そしてご縁を繋げて下さったデザイナーの美緒さんに、

心からお礼申し上げます。

 

門出での2日間は、

食も暮らしも自然のままに素朴かつ豊かでした。

余韻がまだ抜けません。

また伺いたいと思います。