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2020.9.23発売(全国流通)

『東京地下』

↓各配信、販売リンク


↓収録曲








2019.2.6 発売(全国流通)

『Enta Da Downtown』

13曲入り

↓ iTunes


↓各種配信・販売 購入リンク
http://hyperurl.co/kizal_entadadowntown

映像は収録曲 「東京」


「Super Dry」

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黄猿無料作品

(2022年7月後半に追記あり)

フリースタイルについて


よくTwitterで"フリースタイルはどうやったらできるようになりますか?"
"どうやったら上手くなりますか?"
"MC BATTLEの大会に出るにはどうすればいいですか?"
"サイファーに行きたい、参加したいんですけどどうすればいいですか?"
"リリックはどう書けばいいのですか?"
"コツとかありますか?"

ってのが、大袈裟ではなくよく質問されるのでこのさい一度ブログでまとめてみるわ。

Twitterの140字じゃ全く足りねェしね。


とりあえず今回は
『フリースタイル』
について書きます。


まぁ、ぶっちゃけ1番単純な結論は
"やれ"

しかもただやるんじゃなくて

"考えてやれ"

なんだけど。


これで終わったらぶっ飛ばされるのでどうやるかをこっから書きます。
ただ、めっちゃ長いです。
あと、もうすでにバリバリフリースタイルやる奴は読まないでな(笑)
ツッコミどころも多いから(苦笑)

あくまで、自分の場合と知り合いから聴いた話ね。



若干、自分のことから始まるけど、自分は2003年くらい14歳くらいからHipHopが好きになって、当時はEMINEMの映画"8 Mile"とかキングギドラの"最終兵器"とかが流行ってた時期だったと思う。

で、高校で友達に誘われて2005年くらい、16のころにラップを始めた感じかな。
で、当時はリリックばっか書いてて、その友達と曲作りしてた(レコーディングとかは別にしてなくて、テーマ決めてリリック書いてきて、ラップするって作業)

で、最初は2人だけだったけど結局5人とか6人のグループになって。
どいつもこいつも個性的でさ。
埋れそうになったんだよね。
特に1番最初に誘ってくれたリョウ(狐の紙芝居)がもうダントツすぎて。

で、グループの影とか脇役になる気はなかったから、"じゃあこのグループで1番フリースタイルがうめェ奴になろう"ってのが始まりだったと思う。
それを意識したのが2006年で17歳の時くらいかな?

そこから2007年くらいにはさっき言ったリョウを除いて皆やめちゃって。
リョウも当時かなりポエトリー系のスタイルに変わってきて、時間も合わなくなって自然とソロになって。
で、先輩も友達もいなくて、頼れるつてもあてもないから、じゃあバトルに出てやべェラップすれば名前売れるし、トラックメーカーもトラックくれるだろうし、イベントにも誘われてLIVEできるし(優勝したら次大会でLIVE権とかも当時あった)、一石二鳥じゃん!
って考えた。


で、バトルにでまくりました。
これまで80大会以上出てる(口説きとかも含めれば90は軽く超える)。

その割には優勝回数も少ない奴のブログだからあてにしないでな(苦笑)




ここから始めますね。

始めたての頃、よくやってたのがチャリでの移動時間(学校から家まで土手沿いで片道1時間だった)スピーカーからインスト流して1時間フリースタイルやってた。
これをほぼ毎日やってたかな?

あとは、風呂場。
風呂場の入り口開けて、スピーカーからインスト流して聴こえるようにしてフリースタイル。
自分の声が響くから、発声の訓練というか、"響き"に意識がいきやすいかな。



フリースタイルをもし無理やり段階わけするなら。


①同じフレーズや内容を多少リピートしてもいいから止まらないで8~16小節以上できる。
最初はリズムとかフローとか韻とかそこは無視。


②同じフレーズにならず、ある程度意味を通しながらフリースタイルを止まらずにできる。
リズム、フロー、韻は無視。


③内容もかぶらず。止まらないようになったら、韻かフロー(リズム)を意識しながらフリースタイルをする。
この時最初はどっちでもいいと思う。
"おれはフローとかリズムを意識したい"なら、最初は韻無視で、ある程度beatにハメながら止まらないようにラップする。
逆に"おれは韻を意識したいんだ"なら多少beatに対しておろそかでもいいから、韻を踏みながらフリースタイルをすることを心がける。

たぶんね、片方意識するだけで止まると思う。それでも止まらないようにやり続ける。そしたら止まらずに片方がある程度できるようになる。


④さっきと逆でやれなかった片方を意識する。(この時も片方だけでいい、いきなりいっぺんでやれないなら)


⑤ここまでやった総括で、止まらないで、内容も被らないように、フロー(リズム)意識して、韻を踏めるようにする。


はい。
これで完成。
あとは自分のスタイルを作ってください。


とりあえず全くできない人は②の段階を目指せばいいと思う。

一番最初はむちゃくちゃでいいから

"止まらないで続ける"

ともかくこれでいいと思う。


で、韻があまり浮かばないですって人は、電車に乗った時の中吊り広告とか、移動中の建物の看板とかで、発見した瞬間韻踏む訓練するといいと思う。

最初は遅いんだけど、途中から思い浮かぶスピードがどんどん上がるから。

最近はもうやってないけど、自分の場合インストかけて家でフリースタイルしてる時に漫画取り出して、適当にページ開いてその文字で踏む訓練とかやってたかな?


これはチプルソさんのインタビューでも似たようなこと言ってると思う。↓
http://freestylemcbattle.jimdo.com/sp%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC/vol-4-%E3%83%81%E3%83%97%E3%83%AB%E3%82%BD/

アイスバーンの方々も同じようなことを言ってて"目に写ったもの全てで韻を踏む"みたいな。
このインタビューの後半だね。↓
http://amebreak.ameba.jp/interview/2012/01/002606.html


そもそも"韻て何?"って人は母音を合わせることだけど、実はこれも発声の強弱とか、ちっさい "ン" や "っ" をいれたり、言葉の伸ばし方とか響かし方で母音を完璧に合わせなくてもライムはできるんだけどね(USだとRakimがこの発声、発音で通常とは違った風に伸ばしてるのがわかりやすい)。
他の人はどうかしらないけど、おれの場合は "文字数" じゃなくて "音数" とか "音感" "語感" で考えればいいと思ってるから。

"整理" と "滅入る" でも踏めるんだよね。
それは気が向いたら書くリリックの書き方的なブログで。

ただ、まぁ、おれはあんまり韻に関しては偉そうに言えないけどね(苦笑)


↓1番丁寧な韻の説明はこれかな?
KREVA ライミング講座 
http://www.youtube.com/watch?v=eUQDfGpbUY4&sns=tw

↑(上のリンクが切れてたので別の)

↓これの2:35からZEEBRAさんが韻、母音、子音についてめっちゃ丁寧に解説してくれています。



フローに関してはまずはベーシックなインストでフリースタイルするといいと思う。
BPM88~98くらいの90sがやりやすいんじゃないかな?


"インストどうやって手にはいるんですか?"
って人はiPhoneかスマフォ、パソコンある人なら問題ないです。
YouTubeで

"gang starr instrumental"
"dr dre instrumental"

○○ instrumental
○○の所にUSのラッパーの名前入れれば山ほど出てきます(ダウンロードはできないけど)。


"普通のじゃなくて変わったのとか、どんなのでもハメられるようになりたいんです"
って人は
他ジャンルを○○に入れるといいです。

dabstep instrumental
house instrumental
reggae instrumental
jazz instrumental

とかなんでも他ジャンルでinstrumentalで探してフリースタイルするといいと思います。
最初はやってて超ダサい感じがするけど、だんだんハマってきます。

カクニくんも確か似たようなことやってたって言ってたし。

鎮座dopenessさんもインタビューでジャズやロックやテクノでフリースタイルを2時間くらいやって、そういうことをすると自分の中で制限がなくなる的なことを言ってたんだよね。
↓そのインタビュー
http://amebreak.ameba.jp/interview/2009/09/001081.html


あとは最近のUSのラッパーは本当にリズム解釈が凄いことになってるので、そういうの参考にするといいと思います。
個人的に好きなのはA$AP Rocky,Wiz Khalifa,Kendrick Lamarとかかな?
(ここ最近はMigosとかも凄いよね)

リズム解釈とは違うけど若手だとJoey Bada$$とかにも最近はハマってます。


ただ、おれはもっぱら初期のBoot Camp Clik,Method Man,Wyclef Jeanです。
ようはちょいレゲエ風というか、モタル感じなラップですね。


逆にReggaeだとDamian Marley,Protoje,Jahdan Blakkamooreとかが好きです。


あと、あんまり偉そうに言えないんだけど、フローというかラップは声がめちゃくちゃ大事だと思っていて。
自分の声にあったラップスタイル。
またはラップスタイルにあった声や発生がかなり大事だと思ってます。

だから自分の声を聴くのが凄く重要だと思ってて、DJ PremierとPete Rockの対談でNasがラップを確認する時とか、リリックを書く時とか口に掌を当ててラップするって言ってたんだよね。


こんな感じ
photo:01


これやると自分の声の響きがめっちゃわかります。
特にアクセントとか喉の絞り方、発声、そして自分の声がどう聴こえてるか。
結構、レコーディングの時の返しに近い感覚。


因みにこれは自分で応用したんだけど
photo:02


こうやって、さらにフライヤー使ったりしてよくおれはやったりしてます。
フライヤーがマジでベストサイズなんですよ。
唾だらけになっちゃうけど(苦笑)
クラブで無料でたくさんもらえるし(笑)
(もちろんちゃんとフライヤーの内容には目を通して、日数がすぎたのを使っています。オーガナイザー関係者の方々怒らないでください)


↓線で囲ったところだけ2022年追記
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あとYouTubeとかでボイストレーナーの人が紹介してたんだけど、片方の手を耳に当てて、もう片方の手を口に当てて角度を調節するとほぼ完璧に自分の声がどう聴こえてるかがわかります。自分も試したけど、これマジで発声の感じがわかりやすい。
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ただ、あんまりやりすぎると普通に街中でマイク使わずフリースタイルやってる時に違和感を感じるからほどほどがいいと思うけど。


おれもまだまだだから偉そうにフローとか声に関して言えないけどこんな所かな?


因みにおれは自分の声大っ嫌いでした。
3~5年前くらいから少しマシになってきて、ここ1年くらいは概ね理想に近づいてます。

しゃがれるまではいかなくていいんだけど、個人的に少しハスキーな声が好きなんですよね。
だからLIVE前とかmc battleの時はテキーラショット飲みます。
(最近はウイスキーにハマってます)

因みにたまに焼酎(最近はウイスキー)でうがいしてます。
これ長渕剛さんがやってたのをサンプリングしたんだけど。

あと、甲本ヒロトさんだったかな?土手で毎日大声で叫んでパンクな声にしたとか聞いたことがあったような。


ただ、やりすぎると相当喉痛めるモノらしくポリープとかできちゃうらしいのでほどほどに。

ここまでやる人流石にいないか(笑)
高い声が好きな人もいると思うし。



最後、内容がまとまらないって人は、寝る前に今日の一日の出来事を朝から順を追って日記みたいにフリースタイルすると、結構物語風になったりできると思う。
案外これが難しくて最初は音に合わせるのに気を取られて脱線したり、韻にとらわれて関係ない話になったりするから。


あと口説きじゃないけど、テーマを縛ってフリースタイルするとかなりいいです。

なんだろ、 "女" とか "職場" とか "兄弟" とかそうやってテーマ絞って1分間とか時間制限をもうけて、そこからブレずにやるって訓練は前やってたかな。
内容系はこれが1番いい方法かも。


でも、この "内容のあるフリースタイル" はダースレイダーさんが最強だと思う。
本当に。



あと、おれは結構普通の人に(知り合いとか)
"ラッパーなの?ラップやってみてよ(笑)"
みたいに言われてたから。
基本、電車の中とか仕事中とかそういう周りに迷惑がかからない所では全部返してました。

結構一般の人が解るのはある程度内容があってその場のことをラップしたりするとわくんだよね。
それかバカにしようと思ってたら予想より本格派で黙ってコメントに困ってる奴もいたけど(笑)

そういう実践的なのも大事だと思う。


てか、トレーニングとか訓練とか、何よりも実践です。
人に聴かせて、人のを聴いてでかなり意識変わるよ。
人前でやるって緊張感も大事だしね。



こんな所かな?
どうですか?
参考になったかな?
結構当たり前なのかな?
それとも、的外れなのか。

とりあえずこれがここまで手探りでやってきたことかな。

まぁ、言ってもUMBのチャンピオンでもないから、偉そうに言えないんだけどね(苦笑)


ただ、一つ。
おれはあんまり
"練習しよう"
とか
"トレーニングしよう"
とかって意識ではやってないです。

なんていうか、勝手にやりたくなってやってる。
風呂入って気分良くなったら音なしでフリースタイル始めてるし。
(あっ!そうだ音無しでやるのも、結構いいよ)

夜中、お酒片手に人気のない道を歩いたりするとラップしたくなるんだよね。
で、iPhoneのスピーカーでラップやったりしてる。


"やろう" とか "練習" って意識だとなんか "やらされてる感" がでちゃうし。
やっぱり楽しんでやるのが大事だと思うよ。

てか、ラップは楽しいモノだしね。
フリースタイルなんか書いちゃないんだから、適当ぐらいがちょうどいいんだよ。


あと、バトルに勝つためのスタイルは作らない方がいいと思う。
自分のスタイルを作って、その中のポイントを上手く使って勝つのがいいと思う。
これは自分の場合だけど、最初に書いた通り、もともとおれはラップやっていて、リリック、曲とかも作っていて、手っ取り早く名前とかを売りたくて、目立ちたくてフリースタイルを磨こうと考えたから。


個人的に自分がフリースタイルで意識することは、 "心地よくてかっこいい" です。
(ラップそのものに求めるものが "首が振れてかっこいい" です)
バトルの時は "勝ち" 意識するからまたちょっと違うんだけど。
サイファーとかオープンマイクは気持ちいいを意識しながらいかにフロアをわかすかっていつも考えてる。

曲では "ノリ" 重視にしたり "内容" 、 "テーマ" があったりで意識するところは色々です。


偉そうに語りましたが、今回はここまで。

気が向いたら、今度はmc battleについての意識も書こうかな。
気が向いたらね(苦笑)

↓括弧の部分は2018年に追記
(それとこれはフリースタイルの練習、訓練です。韻と言葉に関しては上記のやり方で "頭の回転数" が上がるだけです。フローに関してもあくまで "デリバリー" (リズムパターン)が増えるだけです。本当に "ラップ" が上手くなりたければある程度同じ曲をずっとやる方がいいです。人の曲だとその人のベースフローが身につくし、自分の曲だったら自分のフローが染み付いて自分がしたい発声、発音がより強まります。内容も自分の曲をやりまくるとイズムがより脳に染み付くし。ラップに癖がつく感じですね。最近、なんかのインタビューで答えたんだけど、 "フリースタイルの練習" するより "自分の曲の練習" するのをもっとやれば良かったと思ってる。ラップの上手くなり方が全然違う。それやったら1年で東京予選優勝してKOKも出れたし。ベースフローと喉の強度、発声が全然変わった。それだけ失敗したと思ってる)


↓線で囲った部分は2022年追記文
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ここ最近(2020-2022年)はフリースタイルも音源もだけど、発声と発音に気を遣っています。
もう、純粋にいい声で、いい発声で、BEATに対して気持ちのいいところにアクセント、ポイントをはめれば、普通にラップすればそれが普通に1番ラップが巧いんじゃないかと思ってます。
凄く年々シンプルになってます。

例えば「マイク」って発声でもいかにかっこよく「マイク」というか。
「勝つ」ってラップする場合、ビートに対して「か・つ」なのか「かっつっ」なのか「かっつぅ」。アクセントは「↑↓」なのか「↓↑」なのか。
そういうことをかなり考えてる感じです。

喉の使い方も、喉を絞ると喉仏の位置が変わって、それで言葉の発声にエッジがかかったり、いわゆるダミ声、ハスキーになったり、一語一語、一音一音スタッカート気味になりやすかったりとか。

首の振り方、体の振方も2016年ごろから根本的に変えて。

1小節のビートに対して
1 ウン 2 ウン 3 ウン 4 ウン
と表でリズムをとっちゃってたのを

ウン 1 ウン 2 ウン 3 ウン 4
と裏でリズムをとって遅どりにするようにしたかな。

そういうことに注意して、同じリズム帯で同じ言葉をラップした時に、人よりかっこよく聴こえるのがラップが巧いってことなんじゃないかってマインドになってます。
だからラップが年々シンプルになってます。
だからこそ巧くなってるとも思う。
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よかったら一番最初に↑自分の有料、無料音源があるのでためしに聴いて、見ていただけたら嬉しいです。

健康で

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【黄猿LIVEスケジュール】
・8/17(土)12時~
『B BOY PARK』at.代々木公園
・ 8/18(日)12時~
『B BOY PARK』at.代々木公園
(この日はmc battleのみ)
・8/28(水)23時~
『Life is...』at.渋谷NO STYLE
・9/8(日)17時~
『東京サイファー』at.渋谷bar SHIFTY