30年前にオステオパシーを習い始めた頃も、ほとんどの人がオステオパシーを知りませんでした。

インターネットが普及している現在、ようやく少しずつオステオパシーの名も知られてきていますが、まだまだです。

では少しオステオパシーについて説明しましょう。
オステオパシーは1874年に米国人の医師アンドリュー・テイラー・スティルにより発表された手で行う心身の調整法です。

スティル医師は身体の自然治癒力を活用して真に安全に身体を健康体に導く方法を考えました。

「自然治癒力」とは何か。

体はどうやって自分を治しているのか。



長年の思索研究の末、スティル先生が至った結論を大雑把に言うと

○血液循環が最も重要であり、血液が身体を治している。なので全身にくまなく血液循環が行われるようにすることが重要である。

○身体のバランスを手で整え、できる限り機能しやすい状態に導くこと。

が重要であると説きました。

そのための方法は一つではないので、各セラピストがそれぞれ考えなければならないとしました。

なので、これとこれの技術がオステオパシーというわけではありません。



スティル医師はオステオパシーを「哲学」であると説きました。

なぜ人は治るのか

なぜ人は病になるのか

どうやったら身体を整えられるのか

結果ではなく原因をつきとめること。

常に考え続ける事、思索を深める事。



人間の身体の仕組みは簡単に理解できませんし、施術も簡単ではありません。

「常に考え続けなさい」
オステオパシーは人間・人体の不思議さや健康と病について考察する哲学なんだとスティル先生は弟子に言い続けました。

スティル先生の教えに習い、常に考え続けていきたいと思います。