自発コミュニケ―ション力を伸ばすと、生活すべてが自発的に変化する。 | 言語聴覚士が教える、幸せな赤ちゃんやこどもが育つ発達のヒント

言語聴覚士が教える、幸せな赤ちゃんやこどもが育つ発達のヒント

発達支援を学ぶことで、赤ちゃんとこどもたちが、幸せになる支援方法を知ることができます。
言語聴覚士として、25年以上臨床を続けてきた経験を、皆様にお伝えしています。

今日も、支援学校で、言語指導を実施してきました。
こちらの支援学校では、

お子さんの状態に応じて、
ブレインジムを取り入れていただいたり、
PECSを取り入れていただいたり。

マカトンサインを取り入れていただいたりしています。

相談にお子さんを連れてきてくださる先生方は、
どの先生も熱心な先生方なので、
どんどん変化が出てきて、とてもうれしい限りです。

そんな中で、
世の中に蔓延している「根拠がない理論」というものがあります。

それは、
「絵カードやサインを使ったら話さなくなる!」


これは、とっても大きな大きな誤解であるのに、
どうしても、ここで、ご両親が
「絵カードは使わないで、ことばで・・・」とこだわってしまう。


どうしてなんでしょうね?

わが子の気持ちをどんな形でも、
理解したい!とは思わないでしょうね。


悲しいことです。

それで、先生方も、
親御さんにもPECSを理解していただくには、どうしたらいいのでしょう?って
ご相談になります。


それで今日の提案は、

「言語訓練をするときには、絵カードなどをつかったり、
文字を書いて、ことばを話す訓練をします。

そして、PECSですることは、
この絵カードを使った言語訓練を日常生活、学校生活の中で、
言語訓練をしばしば行うことになります。

お菓子がほしいときに、
ただクレーンをしているお子さんに
絵カードで、
「おかし ください」と構成させて。
そして、
「おかし ください」と大人に伝え、
お菓子を手に入れる。

これは、まさに、日常生活の中での「言語訓練」

これをすると
毎日の生活の中で、たくさん、話す機会ができるから、
とてもことばが伸びるんです!


と、
説明をしたらどうでしょう?ってことで提案させていただきました。


今、クリニックで、PECSを指導し始めて。3か月のお子さんがいらっしゃいます。

この4月にやっと、単語が言えるようになりはじめた自閉症のお子さんですが、

今、PECSで2つの絵カードの要求を練習しています。

「ラムネ ください」
「パズル ください」など。

これをはじめ開始したときには、

座って行うことは
スムーズにできましたが、
距離があるところに、絵カードを渡しに行くことが
ちょっと難しかったのです。

なかなか、立たないで、大人を呼びつける。
または、
立ったら、ほかのことに注意がそれて、
大人がプロンプトしないと、
続かない・・・などなど。


でも、3回目には、ちゃんと、お菓子でなくても、
PECSができるようになり、

さらには、今まで、単語しか話せなかったのが、

「動詞」を自発的にお話できるようになってきました。

さらに、
PECSをしているときには、
ほかの遊びやおもちゃに注意がそれなくなりました。


そのお子さんも、今日の支援学校の生徒なので、
彼の様子も、うかがったところ。

このPECSを開始してからの3か月。
目覚ましい変化が出てきている!と。

PECSだけではないと思いますが。
でも、いろんな成長が出てきてますし、
言語訓練の場面でも、明らかに、自発的な行動が出てきています☆

ぜひ、本当に、お子さんの成長・発達を望むのであれば、
PECSを学び、生活に取り入れましょう。

とくに、
思春期に入る前より、自発的なコミュニケ―ション環境を
整えてあげることが重要です。

思春期は身体の二次性徴の時期。

どんなにおとなしい自閉症のお子さんでも、
いろいろと、問題が出やすい時期です。

この嵐の成長期を迎える前から、
ぜひ、しっかりとお子さんの心の声を聞けるようになってみませんか?

NPO法人のKLALAさんが、
PECSの研修会を、なんと無料で開催してくださいます!
(3回シリーズです☆)

100名定員ですが、
すでに、かなりお申込みがありますので、
さっそくお申込みくださいね。

1か月前締切なので、
11月20日(木曜日)締切。
メールにてお申込みください。



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