重度のお子さんを見るときの注意点 | 言語聴覚士が教える、幸せな赤ちゃんやこどもが育つ発達のヒント

言語聴覚士が教える、幸せな赤ちゃんやこどもが育つ発達のヒント

発達支援を学ぶことで、赤ちゃんとこどもたちが、幸せになる支援方法を知ることができます。
言語聴覚士として、25年以上臨床を続けてきた経験を、皆様にお伝えしています。

重度の肢体不自由のお子さんを評価、訓練をしているとき。

私たち、専門家は、いつも冷静な評価をしていかないと、
お子さんの力を引き延ばすことができません。


重度のお子さんの場合、
反射的な行動や常同行為のようなものがあります。

それを、
「ああ、これがわかっているのね~」って
勝手に大人側の解釈で、判断していくこと。

それは多々あります。

しかし、
ここに落とし穴があります。

つまり、
反射的な動き、反射的な発声と、
意図的な動き、意図的な発声。

この間には、大きな大きな発達レベルの差があるのです。


そして、反射的な動きを
セラピストが、「意図的」と勝手に解釈して、すすめていくと。

お子さんは、伸びません。

伸びるのは、発達途上だから・・
その発達のテンポでは伸びますが
セラピーの成果はでません。


なぜなら、
反射的な動きを、意図的な動きと解釈してしまう段階で、

すでにセラピストは、
客観性を失っている状態で
クライアントであるお子さんと接していることになります。


つまり、お母さんと同じレベルで
評価していることになります。


反射なのか?
常同行為なのか?
自発的な動きなのか、どうなのか?


ここを見極められないと、
重度のお子さんに、効果的な言語療法は
難しいんですよね、