なんやかやで更新、激遅ですね。
ごめんなさい。
去る10月10日、2人目の赤ちゃんが誕生しました。



収穫真っ盛りで、果樹園もてんやわんやな時期でしたが、病院の手術室前でその瞬間を迎えることができました。ありがとうございました。
体重3,338gの女の子でした。



元気いっぱいにすくすくと育ち、今はもう5㎏を超えています。
夜泣きでこちらは毎日寝不足です。






名前は、結梨香としました。



10月10日は果樹園では梨狩りが始まる時期ですので、結実した梨の香り、に因んでいます。
万里花が冬から春へ、をイメージしてつけましたので、こんどは夏から秋の成長から収穫をイメージしました。



努力したことが実って、その結果たくさんの方を幸せにできるような人生を送れますように。






大阪を離れて、2年経ちました。
あっという間でした。
まさかこんな早くに、こんなに人生が急展開して、二つの宝物に恵まれることになるとは、思ってもみませんでした。



人生、何があるか分からない。
でも、だからこそワクワクしますし、挑戦しがいがあります。
幸いなことに、私が今いる世界もそういう挑戦心のある人たちがたくさんいて、頑張っています。







それにしても子育てというものを経験してみて、色んな発見があります。
例えばですが、転職してプロダンサーになったとき、ダンスにかかる金額の相場に改めて驚いたことがあります。
パーティーチケット代や出演料、そしてチケットを1テーブルや半テーブル分買ってくださるお客様。
夏と冬のパーティーシーズン、毎回こんな高額請求を感謝感謝の気持ちでいっぱいでした。



私が会社員のときは、残業はすべてサービス残業で、初任給19万5千円、もろもろ引かれて手取りが、あれ?これだけしか残らないの、って感じでしょうか。これを稼ぐのに、一ヶ月間、こんなにストレスを抱えて大変な思いをしなくちゃならないのかと。
満員電車に揺られて、社会の歯車となって。
やがて何のために働いているのかも、考えることすら許されず…。






なので、ダンサーになって諸々の経費をお客様にお支払いいただくとき、僕の会社員時代の給料の何ヶ月分?それが業界の相場とはいえ、こんな金額を頂いて良いのだろうかと。
それに慣れて当たり前になってはいけない、金額に見合っただけの充実したレッスン、心に残るパーティーを!と、心がけてやってたつもりでしたが。



それにしても、なぜその金額を生徒さん皆さんは出せるのか(金額ではなく、気持ちの問題として。)。そこまでダンスに賭けるモチベーションは何から来るのか。そこが長年、疑問でした。



もちろん、ダンスが好きでたまらないという気持ちは私もそうですからわかります。
しかし、それだけでは説明できない何かが根底にある気がして、だけどそれが何なのかずっと分からないでいました。






それが今、都会を離れ北海道の農村で子育てをしてみて、改めて思うのは…



まず、ものすごく幸せです。日々我が子が成長し、新しいことを覚え、新しい発見があります。こんな言葉、こんな動作、こんな表情いつのまにできるようになった?と、一日一日が毎日違った彩りにあふれています。



同時に、まったく逆の思いもあります。
これまでなら気軽にできたこと…例えばちょっとそこまで買い物に行くとか、話題の映画を観に行くとか、時間を気にせず大きな本屋で立ち読みするとか、晩ご飯作るの面倒だから夜中に呑みに行くとか、疲れたらちょっと整体に行ってくるとか、仕事から帰ってきて夕食までの間にパソコン仕事するとか、今日はしんどいから朝までぐっすり寝るとか。
何気ないことですが、これらすべて簡単にできたことです。



それが、今、どれもできません。



家をほっぽらかして外出なんて、まず、無理。
自己投資よりも、学資保険。
腰を痛めてても、仕事を持って帰っても、常にせがまれる「抱っこ〜」。
チャンネル権なんてありません。常にNHK教育。
やれやれ、やっと一日が終わった。さあ寝る前に久しぶりにブログでもと思った瞬間、「ふぇぇぇ〜ん」。一人が泣いたらもう一人も起きる。また執筆活動はお預けだ。
あ、正月に地上波で放送された「君の名は」、録画したの未だに観てないや。






つまり、子供を持つというのは、それまでの人生が「自分が主人公」で何でも自由にできたのが、ここから先、子育てを卒業するまでの長い期間、「子供が主役で、自分は黒子」という役割に転じなくてはならないという側面があると思います。
それを、人それぞれ、どう感じるか。



我が子と接する日々というのは、もう言葉で言い表せないくらい幸せです。
でも、同時に、
「今まで自分のペースで当たり前のようにできていたことが、急にできなくなった」
という戸惑いは、頭では分かっていたし、ちょっと我慢すれば大したことはないんだけど、いつのまにか音もなく降り積もる雪のように、確かに存在するわけです。



ただ、きっとこれは大なり小なり、子育てを経験した人が誰もが経験する壁なのでしょう。
そんなの気にならない!とうまく対処できる人もあれば、それが溜まりに溜まりすぎる人もあるのでしょう。ストレス耐性なんて人それぞれだと思います。
でも、日本社会ってあんまり、そういうこと吐き出しにくいですよね。人知れず我慢している親御さんだっているでしょう。






そこで、そういった親御さんが子育て中、どういう心理になるのかシミュレートすると、
「自分のペースで動けなくても、問題なし。対応して上手くこなしていこう!」というタイプと、
「ペース乱されるのしんどい…こんなはずじゃなかった…」と耐えきれなくなるタイプと、
「ペース乱されるのしんどい。でもいつか子育て卒業したら、そこからはもう一度、自分のやりたいことをやる人生を送ろう。それまでは、今は我慢」
という3つのタイプに分かれるんじゃないかな。



そこで、ハッと目からウロコが落ちる。
ダンス業界を支えてくれてたのは、3つ目のタイプじゃないかと。
生徒さんには、「子供がいないから自分の好きなことにお金を使う」というスタンスでダンスを習いに来てくださる方もいらっしゃったけど、それよりも、「子育てを卒業してからダンス始めました」という生徒さんも、かなり多かった気がします。



あれは、子育てを「卒業してから」という時期の問題ではなく、本当は「卒業したから」という意味だったのでしょうか。
約20年分、溜まりに溜まった思いを胸に。






子育て期間中、幸せではあるけど、自分自身がやりたいことをずっと二の次にして過ごしてきた、そんな方たちにとって、

「子育てが終わったらダンスのレッスンに通い、素敵な先生と、パーティーでスポットライトを浴びて踊り、たくさんの方から拍手していただける」

という行為は、子育てを経験している今だと、この私ですら、なんと魅力的な夢に見えることでしょうか!



それが叶うなら、いくらお金を出したって惜しくはないという気持ちになってきますし、大変なことも乗り越えられる気がします。



つまり社交ダンスは、多くの方にとって文字通り「希望の光」であり、長年、日本社会に多大なる貢献をしていたのですね。






22日は古巣YMダンス教室の45周年パーティーでした。
本当におめでとうございます。また、ご来場いただいた皆様ありがとうございました。



私たちもお花を出させていただきました。
また、守谷先生、寿美代先生のご厚意で、パンフレットに写真と挨拶を掲載させていただきました。
今後もYMダンス教室が栄えて、たくさんの方がダンスを通じて充実した人生を送られていくことを、心より願っております。



私たちは、仕事と二人の子育て、全力で頑張りますが、いずれ子育て卒業したら?
佳奈と意見は一致しています。
海外に行きたいです。イタリアの史跡の数々へ。
そしてもう一度、5月末のブラックプールへ。



皆さま楽しいクリスマスを、そして良いお年を!