こんばんは、「鎌倉 うごかす文庫」店主のおーじーです。

心が震える7分間。伝説の瞬間。

時間の無駄と言わずぜひお付き合い下さい。

今夜も「鎌倉 うごかす文庫」、はじめます。

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こんにちは、セヴァン・スズキです。

今日、私たちが話すことは、すべて嘘のない本心の言葉です。

なぜって、私たちが環境運動をしているのは、私たち自身の未来のため。

私たち子どもが、自分の未来を失うことは、

あなたがた大人が選挙で負けたり、

株で損したりするのとは次元の違う問題なのです。

 

太陽のもとにでるのが、私はこわい。

それは、オゾン層に穴があいているから。

呼吸をすることさえこわい。

空気にどんな危険な化学物質が混じっているか分からないから。

あなたがた大人は、私ぐらいの年令の時に、今の私と同じように、

未来の自分の子どもの心配したことがありますか?

 

こんな大変なことが、ものすごいいきおいで起こっているのに、

私たち人間ときたら、まるでまだまだ余裕があるようにのんびりと構えています。

まだ子どもの私には、この危機を救うのに何をしたらいいのかはっきりわかりません。

そして、あなたがた大人も、本当の解決法など持っていないと思います。

だから、せめて、「本当の解決法など持っていない」ということだけは、

自覚して欲しいのです。

 

大人のみなさん、どうやって直すのかわからないものを、

壊し続けるのはもうやめてください。

 

私の国での無駄使いは大変なものです。

買っては捨て、また買っては捨てています。

そして、そんなにたくさんの物を無駄にしている北の国は、

物が不足している南の国と分かち合おうとはしません。

物がありあまっているのに、私たちは自分の富を、少しでも手放すのがこわいのです。 

カナダで暮らす私たちは十分な食物と水と住まいを持つ恵まれた生活をしています。

食べ物も、水も、お家も、何でも十分にあります。

時計、自転車、コンピューター、テレビ...

私たちの持っているものを数えあげたらきりがありません。

 

2日前ここブラジルで、家のないストリートチルドレンと出会い、

私たちはショックを受けました。一人の子どもが私たちにこう言ったからです。

「ぼくが金持ちだったらなぁ。もしそうなら、家のない子すべてに、

 食べ物と、着る物と、薬と、住む場所をあげるのに。

それから、やさしさと愛情もね。」

住むところもなく、今日、食べる物もない一人の子どもさえ、

自分のことだけでなく、みんなと分かちあうことを考えているのに、

全てを持っている私たちがこんなに欲が深いのは、どうしてなんでしょうか?

 

もし世界中の国の大人たちが戦争のために使っているお金を全部平和のために使えば、

環境や飢餓の問題のために使えば、この地球がすばらしい星になるでしょう。

私はまだ子どもですが、それでもこのことを知っています。

小学校で、いや、幼稚園でさえ、あなたがた大人は私たちに、

世の中でどうふるまうかを教えてくれます。
 

たとえば、

*争いをしないこと

*話しあいで解決すること

*他人を尊重すること

*ちらかしたら自分でかたずけること

*ほかの生き物をむやみに傷つけないこと

*分かちあうこと

*そして欲ばらないこと

 

ならばなぜ、あなたがた大人は、私たち子どもに「するな」ということを、

自分達はしているのですか?

 

親たちはよく「だいじょうぶ。すべてうまくいくよ」

といって子ども達をなぐさめます。

あるいは、「できるだけのことはしてるから」とか、

「この世の終わりじゃあるまいし」と言いますよね。

だけど、今の地球の環境を見たら、

もうこんな言葉を自分の子どもに向かって言えないと思います。

わたしたち子どもの未来のことなんて、

みなさんの議題の中にすら入っていないじゃないですか。

みなさんは、私たち子どもの未来のことを本当に考えてくれているのですか?

私のお父さんは、いつも、

「人間の価値は、何を言ったかではなく、何をしたかで決まる」と言っています。

でも、私は、あなたがた大人がこの地球に対していることを見て、泣いています。

それでも、あなたがた大人はいつも私たち子どもを愛していると言います。

本当なのでしょうか?もしそのことばが本当なら、

どうか、本当だということを言葉でなく、行動で示してください。

最後まで私たちの話をきいて下さって、ありがとうございました。

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この伝説のスピーチは1992年にリオのサミットで行われたものです。

あれから25年近くが経ちますが、

我々は彼女の問いかけに少しでも答えられたでしょうか。

記録的な猛暑、記録的な大雨...

世界各地で「異常」と呼ばれる気象が報じられる中、

子供たちは「自分の生きていく未来」を

いったいどんな思いで見つめ、感じているのか?

私の子供はまだこの異常を認識できない年齢ですが、

私は絶対に子供たちの未来を諦めたくないのです。

きっとそう思われている親御様も多いはずです。

 

責任はまさに今を生きる私たち大人全員にあります。

当然私にも。そして貴方にも。

私も人生の多く時間をを刹那的に、欲望を満たすために費やして来ました。

なぜか?

それが正しいと思い込まされ、育ち、生きてきたからです。

豊かさとは、自分の欲望や、自負心を満たすこと。

人より優れ、人より所有し、

そのために自分の目の届かないところで、

何が起こり、行われていても見て見ぬふり。

得たものを失うのが何より怖く、

またラットレースのように、人と競い合う。

その中で、身体も心も疲れ、傷つき、

同時に多くの人達のそれも傷つける。

「なんでそんなに勝たなきゃいけないの?」

もし子供たちに聞かれたら貴方はなんと答えますか?

 

「生産性」という言葉が悪い意味で注目をあびましたが、

残念ながら我々はさながら手遅れの中毒患者のようです。

他人と分かち合うことを恐れ、人に勝ることでしか、

自己重要感を満たせません。

あの人より少しだけ、私は勝っている。

あの人よりちょっとだけ多く持っている。

その自負心は、果たして、本当にあなたを幸せにしてくれましたか?

 

いみじくもセヴァンが指摘したように、最大の問題点は我々が、

(この中毒から抜け出す)「本当の解決法を持っていない」ことを

自覚すらしていない点です。

 

「本当の豊かさとは何か?」

我々大人たち全員が見つめ直し、

各々異なる意見をぶつけあい、語り合い、

「新たな時代の価値観」まで高めあっていかなければなりません。

問題の解決策はいつも自分自身の心の奥底にあります。

明日ではなく、今この瞬間からはじめていきませんか??

貴方のためではなく、未来の子供たちのために。

我々が多様性をもってこの世界にあるのは、競い合うためではなく、

貴方にしかうめられない出来ない場所、出来ないことが必ずあるから。

貴方のいる場所で、貴方が世界を1mmうごかして下さい。

私たちの手の平にあるのはいつだって、今、今、今。

 

『あなたが世界を変える日』

大概の図書館には置かれている...と信じたい名著です。

ぜひ夏休みにお子様とご一緒に読んでみてください。

 

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