長野県の風呂敷入れの風習



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長野県の北信・東信地域には「風呂敷入れ」の風習があります。

結婚を申し込む場合、男性側(もらい方)の親が仲介者を通じてお相手方に桐箱に入った高級ちりめんの風呂敷を家の代表者の名前で届けます。この時に、日持ちのしない生菓子を一緒に持って行きます。3~4日後に戻ってきた時は断られた事を意味し、一週間~10日たっても戻ってこない場合は承諾していただいたと解釈します。



《最近の傾向》
「風呂敷入れ」

恋愛結婚の場合、両家で結納や顔合わせをする前に、ご本人同士が結婚の約束をしてから風呂敷を父親と本人でお相手方に持っていくパターンが多数になってきました。

子供さんを大切に育ててこられてきたお相手のご両親やご家族の方に礼をつくした御挨拶として、本人同士の気持ちだけでなく家族全員の意志で迎えたいという気持ちを形に表した方法と言えるでしょう。(県外の方をお嫁さんやお婿さんとして迎える場合でも風呂敷をお持ちになる方が多いです)

子供の親としてお相手のご家族に対して行う1番最初にやる仕事です。しっかりご挨拶したいですね。


《注意

「風呂敷」・「結納」などの儀式的な事を最近は簡単で良いと思っている方もいらっしゃる様ですが、「簡単」にという言葉は絶対使わないようにしましょう。

仲人や下仲人など最近立てない家が多いので本人同士に任せていても、お互いの家族の意志表示は親以外に誰もやってくれません。



息子や娘がそれぞれの御両親に挨拶をしたから直ぐに,顔合わせの食事会をしてもらい結婚式まで会わない。ではなく、息子や娘の次は,お嫁さんを迎える側の両親が風呂敷を持ってご挨拶に伺うのです、結納・食事会や顔合わせなどはその後と考えて頂くのが一般的です。