Departure
音楽評論家、渋谷陽一氏が旅立った。
同い年だがボクがキャリアをスタートした頃は既に雲上人。
同じ音楽業界でも面識は殆どなく東京NHK局社内で数回すれ違った程度。
土俵も違うのに無用の嫉妬感に苛まれた若さの頃が甘酸っぱく脳裏に蘇った。
KANちゃんのような歳下の急逝には言葉に出来ぬ衝撃を受ける。
そしてその衝撃は癒える事なく心に留まる。
しかし同世代の訃報には、また全く違う感情を抱く。
否応なく音も立てず忍び寄る「終焉の気配」とでも言おうか。
有限の「生」の時間。
火花を散らしながら生き切る!
それは決して「当たり前」ではなく「有り難い」こと。
改めて強く思い「生」を噛み締めた。
ヒロ寺平