Admissionの難しさ | 北加発:アメリカ合州国、教育、人々、その他、なんでも

Admissionの難しさ

大学の入学審査部は、どの応募者を入学させるかというゲートキーパー(門番)なわけですが、ここでは学力のみではなく、その学生がその大学で成長できるのか、あるいは逆に厄介な問題を起こさないかという面もふくんだ判断をしているわけですね。しかし、大学の入学審査は天網恢恢と言うわけにも行かず、なかには、審査の網の目をくぐって入学してくる学生も時にはいるというのが、今回のお話です。

いま、某文理学院では、学生部が頭を抱えている問題があるそうです。それは、一人の学生とその母親についてだそうです。その学生というのが、外部から公平に見て、嘘をつく、責任感がない、事件を針小棒大に報告するといった心理を持っているようで、このことで、保安課の職員(警察官)も錐きり舞をさせられていると言います。「外から騒音がある。」と言う苦情で行ってみると、本人が聞こえている音は、職員にはかすかにしか聞こえない。「上の部屋の音楽せいで、壁が壊れた。」といった報告があって部屋に行くと、壁の壊れ具合がどうも、体の形に近いなど不信な点が多かったというような事件もあったそうです。

このような『事件」のなかで、職員が対応して学生の不必要な不安をなくそうと努力もしているのですが、その対話が、学生から母親に伝えられた時点では、職員に怒鳴られたと言う転換をしていて、それを、その母親が大学の親たちのフォーラムで通報すると言う事態もあり、ことは、某文理学院の世評にも関わるというレベルまで発展して、当局は頭を痛めているそうです。事態は深刻で、現在は大学の法務科もこの事件に乗り出していると言います。

大学は一度入学させた学生を追い出すことは殺人犯でもなければ、不可能に近いので、入学審査は、とても大事です。この学生について、後知恵ですが応募書類から分かっていたことは、普通には考えられない、高校時代の数回の転校をしていたことです。この点から『要注意」の旗が揚がらなかったとすれば、某文理学院の審査部の犯した大失敗だったかもしれません。