北加発:アメリカ合州国、教育、人々、その他、なんでも -71ページ目

アメリカ大学受験、再訪

Kenshiroさんという方から、コメントをいただきました。この方のご意見によると私のBlogをよんでいると、難関大学に入学するためには、艱難辛苦をしなければいけないというが、そうでなくても、合格した例があるのでその例を紹介する言うお話でした。


たしかに、アメリカの大学の受験の合否については、まえに述べましたように、基準の不透明なところがあり、SATの点数が100点も低く、GPAも0.5低い生徒が、高点数の受験生を押しのけて、合格するようなことがあります。

私がこの例で経験があるのは、UC Berkeley 2005年の受験でした。息子の高校から、24人がここに合格しました。この中の23人はHonor.AP コースの子供たちです。もう一人は普通のCollege Prep コースの生徒でした。この子は私も個人的に知っている子ですが、不合格になった生徒と比べて、どうして合格したかが見当つきません。大学がこの子の中に見た何かがあったのだと思いますが、いまだにミステリーです。


例えば、旧SAT 1300でアイビーに合格した受験生もいるでしょうし、SAT 1000以下で Berkeleyの入学した生徒もいます。

ただ、私が思うに、下位の5%の合格者を基準にして、SAT 1000あれば、Berkeleyに合格できますとは言えません。合格する

人も居るというのは事実ですから、正確に言うと、できる事もあるが、ごく少数ですとなります。どうも、受験と言うのは、合格の話はするけど、不合格の話はあまり話題にならないと言う傾向があります。ハーバード、不合格率90%、不合格者18000人の話というのはニュースにもなりません。


学力的にSATやGPAでいえば、前年の合格者の上位25%の点数を用意できるなら、合格の可能性があると見るのが、一般的な判断ではないかと思います。詳しくは知りませんが、いまHYPSでは、この点数は2250から2300の間ではないかと思います。


どのような、成績、点数、課外活動、スポーツ、ボランティアを揃えても、受験時に合格の成功確率が100%と言う事もない代わりにある程度のアシきり以上の成績を達成していれば、不成功確率が100%ともいえないのが、アメリカの大学の受験の現実です。


受験校と言うのは、受験生と親とがきめるもので、自由に選べば良いわけですが、しかし、もし仮に、SAT 2000でアイビーを受けると言う受験生に意見を訊かれたら、迷わず ”おやめなさい" と言います。そんなに背伸びをしなくても、身の丈にかあった、すばらしい大学が沢山あると思うからです。


親ばか的な話で、恐縮ですが、息子の事を賢明だと思ったことがあります。それは、受験校にHYPSの内のいとつぐらいを加えてはと訊いてみたときです。彼は躊躇なく、もし合格できても、あとがたいへんだなあ、A君のような学生と競争するのはゴメンだよ、とこの件を却下しました。A君というのは、前年度にPrincetonに入学した仲良しで、SAT満点、GPA4.5という秀才、Stanford

をけってFinancial Aidでは一番のPrincetonに行きました。大学の名前だけではなく、合格後の成績の内容が将来への鍵になるという息子の判断は間違ってはいなかったという印象をもっています。




釣りとわたし、総論

私のBlogは話題があっちに行ったり、こっちに来たりでどうもテーマの統一性に欠けるというきらいがあります。しかしこの件については、反省はぜんぜんなし。そこで”いろいろ”のついでと言う事で、釣りという話題を追加します。


1970年代の終わりにこちらの移民ですみ始めた時に、義理の弟が釣りの名人で、あちこちに連れて行ってくれて、釣りの手ほどきをしてくれました。だいたい、初心者には良く釣れる事もおおく、病み付きとなってしまいました。この辺では、川、湖、海と

釣り場には事欠きません。マス、鮭,鱸、海タナゴ,アジ、鯖、イカ、カレイなどがシーズンごとに陸からの投げ釣りで釣れます。


この道楽の一環として、自分で釣竿もつくります。部品を買って組み立てるということですが、自分の好みにあった竿がつくれます。この竿作りの腕前では、エヘン、ちょっとしたものなのです。4番のフライの竿でスピンロッドをつくって、2Lbs,で釣る、という皆さんには、たぶん訳の分からないような、ウルトラCも出来ます。このあいだ、この弟と釣りの話をしていたら、隣にいた、義理の妹が"二人とも英語でしゃべってるんでしょうね、さっぱりわからないわ”といっていたぐらいですからお気になさいませんように。


ともあれ、この2年ほどは、何やかやで、気ぜわしくて釣りの許可証はかっていたものの、釣りに行ける機会が、あまりありませんでした。そこで今年は"釣りに行こう"と張り切っています。きょう州の釣り狩猟局の許可証を買いにいくつもりです。こちらの

釣りは、時間制限、釣れる魚の数の制限、えさの制限、竿の数の制限、針の形の制限、錘の材質の制限など、色いろな障害をのりこえて、釣るということで、けっこう大変なのです。こうしなければ、資源が守れないということなのでしょう。釣り人も概して

ルールを守っていると言えます。


私にとって釣りがたのしいのは、まず、おいしい魚が食べられる事です。スポーツフィッシングと言う言葉がありますが、これに

対置するミートフィッシングというのはあまり知れれて言いないと思います。私はMeat Fishermanです。釣りのスタイルとしては

餌釣り、ルアー釣り、スピンフライと魚がとび付きそうなものはなんでも使います。例外はフライフィッシングでこれは、わたしが

ゴルフをしないと同じ理由でしません。どうもSnobbyという感じがして、肌にあいません。食わず嫌いなのかもしれないのですが。

私には熊さん、八っつあん風のほうか、気楽で性にあっていると感じています。


もうひとつ楽しいのは、静から動への、予告なしの状況の変化、びっびっと手に伝わってくるあたりの感じj、これがたまらない。

引き寄せてきて、魚なみえると、隣の釣り師たちがよってきて、おおでかいぞ、なんていわれるのもうれしい。まあ、たわいのないものです。そして、釣れない間の時間には、頭のなかで、色いろの想念がうかび、きえ、これらを、押したり、転がししたりするのも楽しい。という"無駄"のない時間なのです。


各論はまた別に機会に。





再建できるか、アメリカの高校教育

このあいだ、ちょっとショッキングがニュースを聞きました。アメリカの高校生の1/3が卒業できないというニュースでした。義務教育ではない、日本の高校でも卒業率は90%を軽く超えるのではないかと思います。常々この国は正のベクトルと負のベクトルがあり、大量の正のベクトルのおかげで、最終的にはプラスで終わると言う、きわどい社会だという認識がありました。しかし、同じ年齢の30%以上がが社会的な生産性で0に近いか、マイナスとなると、行き先が案じられます。


若者が社会的に上昇するには、教育や訓練が必要ですが、高卒の資格がなければ、このような機会は与えられません。最低賃金が最近あがったといえ、時間給$7.25では自立して生活が出来ないというところのほうが多いのではないかと思います。しかも、高卒の資格なしで、就職できる場というのも限られていて、その職場で昇進するということもできません。教育の見直しが叫ばれていて、Benchmark(次の学年に上がるために必要な知識と技術)をもうけたりしていますが、なかなか、前進がむずかしいようです。たとえば、高校生で九九の出来ない生徒はどうするのか、という問題に学校は直面するわけです。こういう生徒には

今の学校は対応できません。


統計的にみれば、黒人やラテン系のアメリカ人のおおい、都市部の高校で、このドロップアウトの問題がおおきくて、高校生の

半分が卒業しないと言うところも珍しくありません。MicrosoftのBill .Millanda Gatesが彼らの基金からお金をだして、このような高校の救済にのりだしています。彼らの、解決法は、学校の規模を小さくして、先生と生徒の距離のなくして、生徒の問題に即対処する、きめ細かく教育sるということです。この解決法の有効性はいまでは証明済みで卒業率が40%から70%に上がった例もあるそうです。


私は、こういう努力とは別に、職業訓練的な高校を日本のように作ったら良いのではないかと、思っています。自動車整備高校とか、インターネット高校、土木建設高校、調理高校などなど。こうすれば、ドロップアウト,マクドナルトという構図以外の進路が

生徒達に開かれるのではないかと考えています。そうなれば、16歳で高校を辞める以外の選択もでき、結果としては社会に寄与できる生産的なおとなを生み出すのではないかと思います。


たしか、いまアメリカには100万人以上が刑務所で服役していたと記憶しています。アメリカ陸軍60万人よりずっと多いのです。

彼ら一人の囚人にかかる経費が一年に$40000を超えていたと思います。大変な浪費です。高校のドロップアウトは社会のなかでの機会が大変制限されていることから、いわば、社会のしくみのなかで刑務所に一番近いところ立たざるを得ない立場にあります。


彼らの数を減らす事が社会の壮大なプラスになると言う共通の認識が大多数の人々のなかにうまれるのは、いつになるのでしょうか。





K君の公言

K君は息子と小学校の1年生から高校を通して、一緒で、高校卒業は次席でした。大変な努力家で、勉学一本にに励むと言うタイプで、ビデオゲームのビの字もしらない子供でした。息子はよく誕生パーティなどによばれて、家にあそびにいっていました。優しい感じの男の子で、体とぶつけ合うスポーツなどは苦手でしたが、陸上とクロスカントリーの運動部に入っていました。 性格的に几帳面で融通がきかない子でもあり、この子が高校のClub Commissionerのときは、息子はよくあのゲシュタポがね、彼のことをと冗談にいっていたものです。


大学というところが若者の自己検証の場であるのは、日米かわらないようです。学生達は、民族的、人種的、経済的な背景、性的な嗜好というものに、ここで目覚め、また再確認するのではないか思います。K君はめでたく、Johns Hopkins Universityに合格現在2年生です。この冬休みにボルティモアから帰郷して初めて公言しました。


僕はゲイです。と


ゲイの子供、あるいは大人が、世間からその事をかくしているという状況から飛び出して、自分がゲイであるという宣言をすることをHe(Shie) came out of the closet.と表現します。暗い押しいれから、自然光のさす明るい広間にでてくるという感じがよくでていると思いませんか?


私は良くヤッタと拍手をしています。ただ、どうも彼の親が納得?しないらしいのです。困ったものです。うちでは息子が15歳ぐらいの時に、お前がゲイであろうと、ヘテロであろうと構わない、親のお前に対する気持ちは変わらないと申し渡していました。最近の通説では人口の8%から10%がゲイで、その違いの原因はどうも、生物学的なものであるらしいとのことです。、本人の意思で、どうなるものでもなし、世の中にはそういう人もいると認めたほうが、現実的と私は考えています。


私の個人的の経験としては、昔こちらにいたころに、ゲイのRoom Mateと一緒に住んでいた事があります。べつに言い寄られることもなく、仲良しの友達になりました。また、大病の時の入院先の看護士がゲイのひとで、この人には大変良く面倒をみてもらいました。と言うわけで、わたしの体験から言うと、ゲイのひとも普通のひとなのです。


私にいわせると、そんなに目くじらをたてることではないじゃない、となりますが、ここに一神教の宗教が絡むと、大問題になってしまいます。



Rくん、Stanford EA 残念

息子が高校時代にMarching Band二参加していました。これは、課外活動ではなく、授業の一環です。ジュニア(3年生)の時に

クラリネットのセクション・リーダーになりました。その時に入ってきた新入生の一人がR君で、インド系アメリカ人、ほっそりした

背の高い生徒でした。おとなしく、礼儀正しい秀才を絵で書いたような生徒でもありました。


両親もたいへん良い人たちで、Marching Bandの大会などでよく、一緒にボランティアをしたものです。R君はMarching Bandいらい息子になついていて、息子が大学にはいってからも、電話ではなしをしているようでした。

このR君もいまは、シニアー(4年生)の受験生、第一志望はStanfordでした。こちらの私立の受験の場合に普通の時期の受験と

Early Decision(ED)とEarly Action(EA)という早めに結果の分かる制度があります。EDの場合には合格したら、その大学に入学しなくてはいけません。EAはそのような、拘束はありません。ただ、EDやEAとして受けれるのは同時に一校だけです。


息子が高校を訪ねて、ある世話になった先生と話をしたところ、R君の話題になり、彼のStanford不合格のニュースが先生の口から、伝えられました。もうベテランのこの先生の意見では、”R君は秀才だけど、それだけなのよね" と言う事でStanfordは

どうかと思っていたということでした。


たしかにR君は秀才なのです。  R君のSAT I 2390(満点2400)



人生, たそがれの"春”にむけて

このあいだ、耄碌(もうろく)の春という言葉をまなびました。いい言葉ですね。私はまだ、耄碌とは少し距離があります(と希望しているのです)が、たそがれの時間帯には入っていると、思っています。人生を24時間に換算すれば、いちろうさん以外の読者の皆さんはあさの10時ごろではないかと思っています。


たそがれ、隠居となるとそれなりに準備もあり、我が家でも苦労しています。老後の生活設計です。快適な老後をおくるためには

今現在アメリカで$2000000の資産がいると言われています。これだけのものを用意するのは、大変です。まだまだ、足りません。貯金。401-K,、IRAなどいろいろやっていますが、なかなかというところです。


息子があと6年半大学と大学院に行くとして、これにかかるのが$XX、と言うように、試算していくと”おい、いつになったら隠居できるんだ"と言う感じです。まあ、わたしは、自営業ですから完全な退職ではなく、序じょに労働時間を減らしてと思っていますから、完全な隠居は、まだ先の話です。ワイフのほうは、息子が学校を終わると同時に引退の予定を考えています。彼女は今では珍しい、会社の年金もあります。Social Security(厚生年金)と会社の年金と引退投資資金の401-K、そして、少しの家賃収入というのが、引退後の収入になります。これで、いったい大丈夫なのかどうか、ちょっと心配です。ただ、恵まれている事は、健康保険が退職後も継続できると言う事です。 マア、唯一いい事と言えば、我が家は借金がないことぐらいですかね。


一昔まえまでは、金持ちのことを100万長者とか言いましたが、今では我が家のまわりがみんなそうです。、金持ちでも何でもありません。ふつうの家庭です。 いまではk200万なければ、まともな隠居もでない時代にですから。


朝の10時にいる皆さん、いまからしっかり準備をしてください、いつかきっときます、たそがれが、


さて、もうひとがんばり、たそがれが"冬”でなく"春”になるように!



車の話

他の州でははどうか知りませんが、カリフォルニアでは日本車が氾濫しています。トヨタ、ホンダがダントツです。とくにトヨタは

北加にGMとの合弁の工場もあり、なかなか、健闘しています。私の仲良しがこの工場にいて、最近話しをする機会がありました。この工場ではカローラとタコマという中型tのピックアップをつくっているそうです。今、飛ぶように売れているのが、カローラで

生産が間に合わないそうです。


この理由は明白で、燃費がよいという事です。カローラだと.街を走っている分には、3週間はガソリンが持つとのことで

す。私のトラックは25ガロン(100リットル)のガソリンが入りますが、だいたい週に一度はスタンドに寄らなければなりません。今、1ガロンのレギュラーで$2.80です。トラックとしては燃費が良いので、1ガロン当たり20マイルは走りますが、それでも

月にガソリン代が結構かかります。日本に比べると安いのにと言うお叱りがありそうですが、結構と言うのは、昔1ガロン$0.69なんてころを覚えているためです。


ハイブリッドが今、燃費のよさでは一番といわれていますが、普通車との価格差をガソリン代の差額によって回復するには6-7年係るといわれています。また、シリコンバレーからTeslerとかいう電気自動車が2007年に出てきます。最初のモデルはスポーツカーですが、2年後には予想価格$30000のセダンも販売すると言う計画だそうです。電気自動車の問題は電池の廃棄をどうするかということのようです。ガソリンが加州では将来も$2を切る事はないだろうと言われています。こういう車の改良と、代替燃料というのが車の近未来なのでしょうか。水素エンジン自動車、ソーラー自動車などは、その次の世代ということでしょうか?

枇杷の木を引き抜く

今年は家庭菜園を再開しようと思い、いろいろ計画をたてています。きゅうり、トマト、レタス、スイスチャイブ、ねぎ、インゲンなどは、比較的簡単に栽培できます。これも気候のせいでしょうか。いつともなく中止してしまっていたので、今年は、決意もかたく

Boys, Be Ambitious!


この計画をすすめるにあったて、ちょっと邪魔になったのが、15年前に植えた、枇杷の木です。もう直径20センチ以上になり

枝の広がりは4メートル以上です。休みすぎで、ふやけた頭で一念発起、”ヨウシ抜いたるぜ”というわけで息子に話すと、あまり

気合の入ってない声で,”ソウ”と。とにかく、手伝う事を約束させての昨日でした。


さて、チェーンソーをもちだして、枝を払い、小さい枝はリサイクル用のゴミ箱に入れ、大きいのは私のピックアップにというふうにして、たちまち木は2メートルの柱になりました。定石通りに株の周りを掘っていって、根をむき出しにして、これをチェーンソーで

全部切りました。準備万端ととのったので、2人でこの柱を押してみました。びくともしません。ぜんぜん動きません。どの方向に押してもだめ。引いてもだめ。裏庭でなければ、チェーンをかけてトラックで引き抜くことが出来るのですが、ここでは無理。


そこで、Breaking Barという直径3.5センチの鋼鉄のむくの1.5メートルの棒をもちだして、株の下に差し入れて、引き起こそうと、やってみるのですが、汗だくの甲斐なくこれもだめ。レパートリーも底をつき、このまま、この棒を一生、見つづけなければならないかという想像が一瞬、頭をかすめました。


何か、使える良いものはないかと物置にいきました。ありました、忘れていたウインチが。これを隣のフジのりんごの木とこの枇杷の柱にチェーンを使って掛けて、キッコ、キッコとワイヤーロープを巻き取っていくと、突然、メリメリ、バリバリと言う音がして

柱が倒れました。ヤッタとゴメンという二つの感情が同時に来ました。


この後は、柱の部分を50センチにきって、株をほりおこして、残骸をリサイクル用のゴミ捨て場に。帰りにベトナム料理屋でPhoで昼食して帰宅。

作業時間:2時間40分 


欲張りに、今年は釣りもちゃんとしたいなあ、とも思っています。 Boys, Be ambitous!  



留学生のHarvard College受験について

ときどき、留学に付いて、話のお相手になってもらっている、Exodusさんから、灘校の坂本君という生徒がSATの英語で660と660で取ったと言う、コメントをいだだきました。


この、ニュースにコメンを再度しようと思いましたが、どうも、長くなりそうなので、記事にします。たとえば、留学生がHarvardを

受験する場合に知っておいた方が良い以下のような情報があります。


テレビの1時間のインタビュウの番組で、サマーズ前学長の話の聞いたことがあります。このなかで、彼は、自分がなしえた改革で、アメリカ人も、外国人も受験者は同じ器にいれて、そこから合格者を選ぶというようにしたという事をいっていました。したがって今では、国別の枠が先にあり、その国の受験者から何人と言う選択ではないようです。こうなると、日本人だからといって英語の成績に目をつぶってくれそうにはありません。


もう一つ、彼が言っていたことは、日本やヨーロッパの点数主義出の大学入学の合否に対する、批判です。それは点数だけでの入学審査では人間のごく一部の才能しか判断が出来ない、と同時にこのような環境で育ってきた子供たちは、創造性に欠けるということでした。


また、SAT満点の受験者全員が合格者ではないのは、学力以外の人間としての資質が入学審査の項目なかで重要だからです、とも言っていました。


Harvardは私の知っている限り、留学生とアメリカ人の学生の分け隔てなくFinancial Aidを出してくれる、唯一の大学です。

100% Need Met Aidです。


受験生が何処の大学と受けるかは、本人と家族が決める事で全く時自由です。しかしもし坂本君が私のこどもなら、英語の部分でSAT1320であるとしても、Harvardを目指せとは言えないと思います。このような、超難関校ではこの部分のSAT15000程度なければじ他の受験生と同じ土俵での勝分とはならないと考えるからです。


日本語や日本の紹介者として、日本人の学生は大学に寄与できると言う期待がありますが、この面についても、在米の日本人やインター出身の手ごわい競争者がいます。私の日本語学校での教え子が来年受験ですが、彼女はいま文部科学省管轄の

日本語補習校にも通っていて、日英仏のTrilingualで中国語も話し、こちらの高校での学年順位は、今のところ、450人中

1番です。Harvardでは、こういう子が日本からの留学生の受験の競争相手になります。


Harvardが高校生に向けてのメッセージとしては


体をきたえよ、社会的な責任にめざめよ、音楽、芸術を鑑賞できる感性を育てよ、人の上に立てる器量を育め、個性を持て、そして学業でも秀でよ 


という事で。これらが出来なければ、Harvardには来るなという事のような気がします。


Harvardが日本での教育の弱点を理解している以上、点数だけではない何かーSomething Specialが受験生にあるかどうかが

問われるのではないでしょうか?


日本の点数主義の受験体制というのは、受験生には、全く責任がなく、大人としては大変申し訳ないと思っています。。この責任の一端はは私にもあり、力不足で教育の変革ができなかったと言う後悔があります。

大学奨学金案内ーアメリカ在住の方へ    No.2

あけましておめでとうございます。

あたたかいところで、サンダル履きで海水につかりながら釣りをしたりの、のんびりした休みから帰ってきました。

釣果小魚3匹。


では、またこのFinancial Aid の話のつづきをいたします。


さて、実際にどの位の収入、資産状況のときにどの位の、Financial Aidが期待できるかは、自分でも試算して、皮算用する事はいつでも可能です。その方法は、

1.www.fafsa.ed.gov でFAFSA(Free Application for Federal Student Aid)と呼ばれるものを使用して、前の回の記事でお話したEFCの算出をします。この計算の資料に必要なのは、前年のIRS1040の数字です。年収と資産、家族構成、大学生の有無などが、金額を左右する項目になります。親の間でこのサイト以外にこの試算が出しやすいといわれているのが、Princeton University のWeb Siteの中のFinancial Aidの部分にある、試算のモデルです。


2、1.での計算の結果でEFCの数字がでると、その数字によって、援助の枠が決まってきます。例として、EFCが$20000としたら、州立でUCなどの経費の高いところをのぞけは、学費、経費がこの金額をこえないため、援助額0ということになります。UCの高めの州立の場合には、差額の$5000はWork-StudeyとLoanで埋めるということになり、交付金はでません。


3.私立の場合にたとえば、Pomona Collegeでは初年度、総経費$45000のうち、大学に親が支払うのは$43000ほどで、あとの$2000は教科書代、帰郷の交通費、小遣いなどで、これは、大学には当然払いません。EFCが$20000とすると、

差額の$25000については、$20000が交付金、$2500がWork-Study Program,$2500がLoanという内訳になります。この大学の場合には、総経費ー5000-EFC=交付金の金額です。EFCが0の学生もいますがこのばあいには、$40000がPeill Grant, 州のGrantそしてPomonaのGarntでカバーされます。彼らはFull Rideの学生とよばれています。


4.私立の場合に気をつけなければならないのは、すべての大学が、Pomonaのように比較的に気前がよいというわけではなく、大学によって随分違います。ちなみに有名大学のひとつのNYUではEFCと総経費の差額の70%しか援助をしてくれません。Pomonaのように、差額の全額を援助してくれる事を、100% Need Met Financial Aidといいます。この制度を取り入れている大学はCOFHEの大学をふくめて50程しかありません。前回にも言いましたが、このFinancial AidのPackageは千差万別で、おなじ、100% Need Met Financial Aidでも、中身が違います。やはり、借金がすくなく卒業できるのが理想的ですね。最近、StanfordやHarvardなどで、年収が$60000を切る家庭からの学生については、授業料免除と言う制度が始まっています。

この場合には残りの寮費、食費、その他$14000程度が自己負担ということです。


5.普通 Need Blind Admission(家庭の支払能力に関らずに入学の合否を決める入学制度)と100% Need Met Financial

Aidは対になっています。私立の名門は、Ivyをはじめとして、この制度をとりいれています。ただ、問題は、繰り返しになりますが、このような大学に入学するのが年々たいへん難しくなってきているということです。もし名門に入学に値する学力だけではない、実力が高校のJuniorの時点で用意できるのなら、選択肢もふえ、一段ランクを落として、そのかわりに、Merit ScholarshipのFull Rideで卒業して、大学院で自費を使うと言う事も出来るわけです。


6.もうひとつ、大学受験以前に、調べておいて損のないのは、巷にいろいろある、奨学金です。金額は小さいのですが、チリ山式に考えれば、努力の価値があるとおもいます。教会、銀行、Rotary Club, 出身学校、勤め先など、可能性は沢山あります。息子はろくにリサーチもせずでしたが、出身の小学校のPTAと高校のバトミントンのチームの奨学金にひっかかりました。これは、Loanの金額減らしに役立ちます。


7.奨学金ではないのですが、親の出来る大学準備はやはり、貯金をすることですね。こどもの将来の大学教育のための育英資金の投資というのが、州政府の管轄であることもあります。税制面での優遇もあり、成長率も銀行預金とは比較にならない資金です。お住みの州にあるかどうか調べてみられることをオススメします。


8.どうも、こういう話をすると上ばかりを見てしまうと言う落とし穴があり反省しています。もし、こどもが、大学にいける能力はあるが、とてもIVYなどは、という大多数の受験生のような場合には、公立の州立大学のなかで、専攻での評価の高いところを選ぶというのは、理に適った選択だとおもいます。経費の面でも、卒業までで$100000以下のところも多いですから親にとってのダメージも少ないのではと思います。この中で、成績の優秀な学生ばかりを集めた、Honor College/Programという制度のあるところもあり、ここではMerit Scholarshipをもれえるチャンスもあります。州立のFinancial Aidは州のGrantと連邦制府のPelll Grantが適用されますが、相当に収入が低くなければ、受給資格がありません。勿論、このこどもたちの身の丈にあう私立の素晴らしい大学もあるのですが、親の負担がかなり大きくなると言う覚悟が必要と思います。おそらく良くてEFCとの差額の50%まで、歩み寄れるかどうかという程度だと予想します。

 

9.奨学金の交渉を大学とすることも可能です。ととえば、複数の大学に合格した場合に、合格の通知といっしょにFinancial

AidやMerit Scholarshiipの金額の提示がありますから、この時点で、A大学に対してB大学がこれだけの援助を提示しているけど、同額まで増額できるかと言うような交渉は可能です。これは、かなり一般的に行われています。合格発表までは大学が受験生のなかから合格者を選びますが、合格が発表される時点からあとは、合格者が今度は大学を合格校から選びますので、面白い立場の逆転があります。


10.学費の要らない大学もあります。陸,海、空軍、沿岸警備隊の士官学校と商船大学の学生には、小遣いつきの教育があります。SATを受けて、まずまずの成績をとると、最初に受験案内を送ってってくるのが、陸軍士官学校というのには、驚きました。

この大学案内/受験案内は山ほどきます。我が家では60校くらいからきてました。


一応のガイドラインとしての情報として、私のこの記事が、お役に立てたら幸いです。この情報はわたしの個人的な経験にもとづたものが主体ですから、間違いの訂正や説明の不足の補正が皆さんからあれば、大歓迎です。また、もし、ご質問があれば、どうぞ。


大学教育については、学費のみではなく、職業訓練としての勉強か、教養としての勉強か、研究施設としての大学か、学生教育施設としての大学かなど、さまざまな選択を家族でしなくてはいけません。アメリカの大学はそれぞれに、性格が異なっていますので、この仕分けも一仕事です。