北加発:アメリカ合州国、教育、人々、その他、なんでも -75ページ目
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私と英語そしてスペイン語

私は日本人としては、少数派で、高校を卒業する時点までに、英語での聞く、話すが普通の人にくらべれば、少しできました。いまでもあるかも知れませんが、研究社のアメリカ口語何とかという教科書の上級を済ました程度です。


たまたま私の高校には外人の先生数人がいて、数学IIIはこの一人に日本語ででおしえられました。彼らとの日常的な接触が私に当たり前のことを教えてくれました。それは”顔つきや言葉が違っても、同じ人間なんだ。”という事でした。小田実さんが”人間皆、ちょぼちょぼや”といっていますが、私には幸いにも若い時の皮膚感覚としてこのことを理解できる機会があったと感じます。


大学に入ってから、’英会話”のクラスをとりましたが、同じ教科書の入門からだというので、やめました。ちょっとESSというところを覗いたこともありましたが、この人たち何してんだ、英語が話せりゃ、中身がなくても良いのか、ちょっと逆じゃないという印象をもったものでした。


私にとっての英語は単なる道具です。言いたいこと表現するためには、言葉がいる。そのためにその言葉を習うという事だけです。今はどうか知れませんが、私の若いころには、英語を話せるという事がある種のステータスになったり、大げさに言うと、アメリカ人(白人)になりたいという願望の一部が満たせるという錯覚があったような気がします。文化コンプレックスの裏返しといった

ところでしょうか。いまはどうなんでしょうか?


仕事でスペイン語を話す人たちと20年ぐらい毎日すごしました。必要にせまられ、夜学校にいきスペイン語の授業を受けて、1年の内には、仕事にかんする事にはスペイン語での不自由を感じなくなる程度は出来るようになりました。なにしろ、一日8時間の言語生活はスペイン語ですから

毎日上達します。0から始めるスペイン語でも毎日彼らと顔を合せ何とか言わなくちゃと言う日が続きました。この時は、習いたての語彙と言い回しを駆使してどんどん言うということをしていました。ジョン万的な経験でした。しかも彼ら先生たちは辛抱強い、何度でも分かるまで同じ事を言ってくれる、聞いてくれる、これは、助かりました。


私のとっては、スペイン語も英語と同じく、意思を伝達するための道具で必要なことが相手に伝わればいいのです。したがって、私のスペイン語には偏りがあり、昔の仕事の分野、日常の会話程度はできますが、学術的な話はできません。スペイン語では夢はみません。その程度です。でも例えば、メキシコに行きスペイン語だけで、その土地の人と仲良く生活できるとは思っています。まぁ将来必要になれば、その学術分野の語彙の勉強をまた、します。






ティーンと話をしよう

私の経験で子供の成長過程で一番面白く、楽しかったのは12歳以降、高校卒業まででした。ぐんぐん背丈も伸びる、顔つきもかわる、言う事もかわる、子育てに醍醐味はこの時期だと感じました。


この年頃の少年、少女達が大人を避ける、口も利かないというのは、真っ赤な嘘ですね。精確には避ける事もがるが、口をひらくととどめなくというところです。釣りと同じように、待ち時間がありますが、釣れれば入れ食いですね。知的に興味が満ち溢れてきて、それの相手も大変です。しっかり受け止めてやらなきゃ駄目です。


よく子供が小学校を卒業するから、仕事に出ますというお母さんがいらっしゃりますが、私が思うに、子供が親をより必要とするのはこの時期からなんだと言いたいところです。マァ、それぞれ

事情があるんでしょうが。


子供とのコミュニケーションは、子供が物心つく以前から親子の信頼関係がなければ、うまくいきませんね。子供が親は、自分が必要な時には絶対側に居てくれる、守ってくれるという信頼感です。そして、まいにち話をすること、夕食をともにすること。こういう関係があり小さい時からの

コミュニケーションが緊密なら、子供がティーンになっても大丈夫。


ある時、小児科の医院の待合室で。いつものように子供とじゃれていたら、隣のお母さんが

”仲が良いですね”と声をかけたのが、きっかけで、少し話しをしました。8年生(13歳)の

男の子が一緒でした。彼女がいうには、”この子私に嘘をつくんです””GATE Studentで頭はいいんですが”ということでした。これを聞いて、自分の子を見知らぬ人に頭が良いと紹介するような

母親に育てられる子供は大変だなあと思ったものでした。多分こういう家庭では、コミュニケーションが不毛なのでしょう。”勉強しなさい” ”無言”


ティーンとのコミュニケションは、貝と話をするようなものですね、親が根気よくまてば、貝が外との会話を求める時にめぐり合えます。うちの場合たいていは深夜でした。この時は睡眠不足の覚悟がいります。



アメリカでの恩人ー日系人たちについて、

1980年代は日本のバブル景気とシリコンバレーのHigh Tech分野での急成長のため、在米日本人の人口が大幅に増えたような気がします。新一世という世代が大挙しでアメリカのやってきたころです。会社派遣の家族での移住が増えたのもこのころでしょうか。


この在米の日本人の人口増加に反比例して、影が薄くなってきているのが、日系人たちです。

静かな日系人といわれていますが、リーガン大統領が戦時中の日系人収容補償法に署名してから、世間の話題からはずれてしいまっているようです。


二世の人たちは”排斥”と言う日本語を覚えているくらいこの国で、いじめられ、戦時中は収容所に入れられました。、その中から、軍隊に志願して、陸軍でいまだに記録になっている勲章の獲得数をもつ442部隊で参戦して、アメリカへの忠誠の疑惑をはらし戦後はまた0からはじめて。

いまの地位をきずいてきました。


日本人は勤勉、まじめ、頭が良いなどのステレオタイプではあるものの肯定的なイメージを、

他のアメリカ人たちに植え付けたのも、彼ら、日系人たちでした。上の保障法を政府に認めさせるためには三世たちが活躍しました。彼らの歴史は虐げられた人たちが人並みになるための

戦いの歴史といって良いでしょう。 いまでも、日系人たちは国家がある民族、人種にたいして

特別な差別をするということに、大変敏感です。9.11のあと、アラブ人への危害への警鐘を

鳴らしたのも、日系人達が最初でした。


このような歴史があって、1980年以降に日本からやって来た日本人がアメリカ国内で人並みに扱われるという状況があるという事を理解してほしいと思います。普通のアメリカ人にとって

日本人も日系人も同じに見えるわけですから。Yenの力だけではないのです。


戦前は日本人は白人と同じプールで一緒に泳ぐことすら出来なかったのです。そんなに昔のこと

ではありません。。いま一緒のおよげるのは、彼ら、日系人たちの努力のおかげなのです。

恩を売らない日系人たちに感謝を。




Be Independent and Usefull to Others.

今日は、私の教育観にすこし触れてみます。とは言ってもなにも難しいことではなく、我が家の教育モットーという程度のものです。これは、基本的に二つでけで、


1.Be Independent 自立せよ

2Be Usefull to others. ひとの役に立て


ということです。

大人になった時に自分の日本の足でしっかり大地を踏み締めて生きててほしい、社会の中での

自分の責任を果たせる人間になってほしい、そして、願わくば、人の役に立つ人間になってほしいということです。


ただ、これらのことは、言葉で教えるだけでは、なかなか通じ無い所があるので、身をもって教えなければならないと思いました。奇麗事を言うだけではなく、実際にいくつがボランティアをしている場に連れて行く、一緒にボランティアをする。息子のサッカーのチームを試合に連れて行く。マーチングバンドの遠征の付き添いしてに200食の食事を用意する。こうしていく中で、息子も自分にもそれなりにできることはないかと考えだしたようで、この時は心の中で快哉を叫んだものでした。


いま彼は大学で、あるボランティアプログラムのCoodenatorをしています。 私にとっては”いい青年に育ったね、”といわれるのが一番嬉しいことです。


大学のブランドや教育の程度で人間を評価ししまいがちですが、基本に戻ることも必要だと戒めている昨今です。


アメリカにお住みの皆さんに、Charlie Roseを勧めます。

PBSで週5日、Charlie Roseという番組があるのをご存知でしょうか?放映の時間が町によって

違いますが、北カリフォルニアではアナログで正午、デジタルでは夜の8時半からです。

一時間の円卓を囲んでのインタビュー番組です。科学者、政治家、外国の政治家、宗教家、

建築家、映画スター、監督、小説家、ビジネスマン、ジャーナリストなどさまざまな人がでてきます。


私はこれだけは、毎日見ています。ためになりますよ。たとえば、Bill GateとWarren Buffet(保険

投資で財をなしたBillionare)は親友だけど、BuffetはMicoroSoft にはぜんぜん投資をしない。というのはHigh Techの会社は普通の会社を違い、未来の予想が立てにくいがらだという理由。BuffetはCoca Colaの大株主でGATE財団に$4Billion の寄付を最近したというような事が分かります。この人は子供に趣味をいかした生活をするのに必要な分はあたえるが、それ以上のものは全額財団に寄付をしたそうです。


時間のある時にお試しを。



留学についての私の意見

まず、留学するか、しないかはその本人と保護者が決めるものだということを言ったうえで、ここではアメリカへの大学留学に付いての私の見解を述べます。


日本の大学に行くか、アメリカの大学に行くかという質問には、日本で行かれたほうか良いですよと応えることにしています。その理由は:


1.アメリカの大学に掛かる経費の負担が日本にくらべて 多額。1年で$30000-$45000


2. 例えばアメリカの難関100の大学の入学基準(GPA, SAT I, SAT II, TOEFL,課外活動、  

  スポーツ、芸術、ボランティア、リーダーシップなどの項目)を高校三年で用意するために必要

  なエネルギーは膨大で、高校で必要な勉強の上での努力なので不可能にちかい。こちらの

  受験生は4時間の睡眠でこれらの基準をこなすのに猛努力しています。


3.もし入学できたとしても、英語力と読ませる物を書くという訓練が出来てなければ、将来に役

  に立つような内容のいい成績がとれない。この局面ではアメリカ人の学生と伍して競争できる

  語学力がなければなりません。しかも、アメリカの学生の多くは、高校で大学レベルの英語の

  授業をとっています。不公平ですがスタートラインが違います。2日以内で一冊の本を読み、

  それについてのレポート3枚を書かせるのが普通のところもあるのです。


4.アメリカの大学で教える、市民社会のリーダーになるにはどうするのか、ということが日本の

  旧態然とした社会になじまない。たぶん打たれる、出る釘になると思います。起業をするなら

  べつですが。個人的には、こういう人が増えるのはいいと思うのですが、とりあえずご忠告して

  おきます。


以前私は日本人の高校生のアメリカの大学受験を”相撲取りがサッカーのTry Out"をするようなものだと形容したことがあります。その時、ある人がそれでは甘すぎる”金魚すくいの日本チャンピオンがFly Fishingの世界チャンピオンシップに出るようなものだ”と言われた事がありました。

これらの比ゆは”当たらずとも遠からず”と感じています。


日本人にも色いろな人がいますから、高校生で3ヶ国語で新聞が読めます、とか、甲子園にでて

学年で3番、漫画書くのと英語が得意ですというような人は別口です。


これの大学留学に反して、大学院への留学はオススメです。日本の大学で良いい成績を残して、

こちらの大学院入学の手続きの準備をタイミングよくすれば、質の高い研究生活がおくれるのではないかと思います。大学院については、私もいろいろ人に聞きながら、リサーチ中ですので

詳しい事は言えないのですが、まず、授業料免除、TAなどで生活費の一部あるいは全額を稼ぎながらというところもめずらしいことではないようです。医や法と違い、理系が優遇されているようですが。コストパーフォーマンスでは一番です。


こうはいっても、”どうしてもアメリカに留学したい”という人たちが毎年大挙押しかけてきているようです。こういう人たちー確信犯ーにはつける薬はありませんので、私は”窮鳥懐に入らば,猟師も、、、”路線をとります。なるべく安く、楽しく、実のある大学生活を送れるように、お手伝いをします。たとえば、留学生への奨学金をだした、大学リストなどを提示します。私の知っている限りの

大学の情報をおしらせします。 上にのべた、私の意見を読んで、それでもというのであれば、

ご一報ください。





 

Go Green California

石油の問題はカーター・OPECからはじまって、もう20年になります。この間、どうもだましだまし

で何とかやってきたものの、ついにガソリンがこの州で1ガロン$3.00 超える事態にもなり

これは、抜本的な解決策を講じないといけない、という認識が一般化してきているようです。

ソーラー、風力などは発電には有効ですが、車にはまだ消費者向けとして使う事ができません。

そこでアルコールを農産物がらつくり、このアルコールでエンジンを動かし、車を走らせる

ようにしようという法案の住民投票がこの州で来週行われます。これは既存の技術で簡単な

改良をエンジンに加えるだけで可能だそうです。

ただ今の時点での問題はアルコールのコストがガソリンより少し高いということです。これについては、技術的な発明、改良で改善されていくと考えられています。

石油の供給と価格の上昇の問題のよりも大きな問題はGreenhous Gas-地球の温暖化の問題でこれにはいろいろな予想値があるようですが、一番深刻な予想では、この10年以内にこの

温暖化の元凶ーNO CO2などのガスの排気量を低下させないと、2度と元にはもどれない

と言われています。

この技術については、シリコンバレーも含めて大変注目しています。Bio, High Techがカリフォルニアの新しい経済の牽引力となっていましたが、これからは、Green Tech.もこの仲間になる

可能性があります。将来を冷静の考えれば、中国もインドもある時点で環境を無視はできなくなるわけですし、宇宙船地球号の乗組員としてはどうみてもGreen に移行するしか選択はないですね。

いまの時点でカリフォルニアの住民がどう表決をくだすのか、答えは、来週の火曜日にでます。

私のカリフォルニア州における大学ランキング

物議をかもしだすのを承知のうえで、ランキングを作ってみます。ランキングは大学院の評価抜きで大学のみ、条件は学生にとって学ぶ環境の整っている順番といっておきます。


科学,人文系


1.Stanford University

2.Pomona College

3.Claremont Mckenna College(科学系はない)

4.USC

5.Scripps College(女子大)

6.UC Berkeley

7.UCLA

8.UC San Diego

9.Occidental College

10.UC Irvine


工学系


1.Cal. Tech

2. Stanford University

3. Harvey Mudd Colloge

4. UC Berkeley

5. UCLA

6.UC San Diego/USC

7. Cal Poly San Luis Obisbo

8.UC Davis

9. UC Santa Barbara(Honors Program)

10. UC Irvine


科学的な根拠のない、ちょとしたお遊びです。 あまり大きな間違いはないと思いますが      どうでしょうか?


もしもあなたが受験生なら、こんなランキングは無視して、、自分に一番向いた大学を探して行ってください。もし探し方が分からなければお教えします。





カリフォルニアと日本の教育

私は専門家ではありませんが、カリフォルニアで子育てに携わった親としての感想をいえば、

こちらでは、学校以外の教育がかなり一般化しているように思います。


スポーツ、、音楽、ダンス、演劇などアカデミックなもの以外の分野での教育にも親が興味をもっているように思えます。これらが、将来の大学の入学審査の布石のためだけとは思えません。


日本のことは分かりませんが、このような活動は比較的に廉価で出来るような気がします。

たとえば、サッカーをとれば、地域のリーグで1シーズン〔3ヶ月)で$100程度です。ユニフォームとソックスつきです。このようなスポーツのばあいには、親のVolunteerたちがプログラムの主力になっています。楽器のレッスンも1時間あたり$50くらいですから、週に30分x4回=1月$100ぐらいでしょうか。日本だと塾という事になるのでしょうか。こちらでも、公文やSylvan

などの塾がありますが、まだ一般化はしていません。


この学校外での活動は人種、民族的な背景によってもずいぶん違うような印象をうけます。


私の住んでいる市にはアジア人が大変多く、約40%がアジア系の人たちです。とくにインド人と

香港、台湾を含めた中国人が多く、大変教育熱心です。高校のなかでは、生徒がCollege Prep。

(主にCommunity CollegeかCalfornia State University_-CSUーに進む)とHonor & Advanced Placement(University of Californiaかそれより難しい大学に進む)の2つのコースがありますが

Honor APのコースの生徒は95%がアジア系の生徒たちです。しかし彼らアジア系、特に親が一世の生徒を見ると日本の進学生のイメージとダブルような気がしてなりません。彼らの努力の主力は勉強にむけられます。塾に行くのも彼らが多いようです。科挙の亡霊の影響なのでしょうか?

よくメキシコ人の学生のついての否定的なコメントを見かけたりしますが、うちの隣の3軒かがたまためがメキシコ人ですので言いますと、そのうちの一人はPhDでもう一人はBA、子供達はすべて修士、学士、学生、あるいはPrep School の生徒です。確かにメキシコ人のDrop Outもいますが、皆がそうというわけではないのです。アメリカは多様なのです。





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