作家は大手総合商社勤務の現役商社マン。国内・海外での企業買収・投資、事業再生に従事とあるだけにリアリティは満載で、時系列に書かれているので読みやすいし理解しやすいし、ロシア→モザンビークなんて行ったことも無い国が臨場感を持って描かれている。しかしながらなんとなく鼻白む感じがした。なんでだろう?と思ったら一流商社と一流自動車会社の「お話」だからなのかなと思った。

★★★☆☆

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主人公は二人の男―。一人は総合商社のエネルギー事業本部課長。強欲な資源大国ロシアと命を削る交渉を行い、モザンビークで天然ガス田採掘が成功するまで孤独な生活を強いられる。もう一人は日本最大自動車メーカーのインド工場の副工場長。グローバル化戦略のため本社が新興国での現地生産に突き進む中、たった一人で「ケイレツ」にこだわる。「俺たちで必ず日本を変える」と約束し合った彼らの活躍は、社内で異端視され、多くの摩擦を引き起こすが、東日本大震災の後、俄然注目を浴びる―。現役商社マンが書いたビッグビジネス内幕小説。
おまえの手を