これメチャメチャ面白かったです。7編全て芥川の名作の題名をパロってますが、内容もかなりの面白さ。原作に勝るとも劣らないというのは言いすぎでしょうか。ちなみに
①「藪の中」→「病院の中」
②「羅生門」→「他生門」
③「鼻」→「耳」
④「蜘蛛の糸」→「クモの意図」
⑤「地獄変」→「極楽変」
⑥「芋粥」→「バナナ粥」
⑦「或阿呆の一生」→「或利口の一生」
です。どれも傑作でしたが僕は「クモの意図」「極楽変」「バナナ粥」が良かったです。
これオムニバスのテレビドラマにしたらドクターXには及ばずともかなりの視聴率を稼げそうな気がします。
読後思ったのは「どうせガンで死ぬなら、ヘタな治療はしなくていいかも。」ということ。意外に考えさせられる部分もあった。
★★★★★
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あの名作が、現代の病院によみがえる――文豪驚愕の医療小説! 医師と芸術家の不気味な交流を描き出す「極楽変」。入院患者の心に宿るエゴを看護師の視点で風刺する「クモの意図」。高額な手術を受けた患者と支援者が引き起す悲劇「他生門」。介護現場における親子の妄執を写し出す「バナナ粥」……芥川龍之介の代表作に想を得て、毒とユーモアに満ちた文体で生老病死の歪みを抉る超異色の七篇。