これはメチャクチャ面白かった。図書館に予約していたことを忘れていたが、ついに回ってきた。

それぞれの人生の中で負債を背負いこんでしまった少年野球仲間の男二人が再会を果たし、陰謀渦巻く世界に立ち向かう。

蔵王に墜落したB29、そして死病の発生源として封鎖された沼、お蔵入りになった戦隊ヒーロー、そうした偽史的、陰謀論的な仕掛けが絡み合って語られる物語にぐいぐい引き込まれ次はどうなる?が気になって一気に読んだ。

何一つ無駄の無いエピ、細かいディテール描写が伏線として機能し始める後半が特に面白い。 桃沢瞳がカッコイイ、でも最後はそうなるの???だったけど、ポンセの存在もいいし、ドキドキ・ハラハラなエンタメ小説、楽しかった。

もし仙台や山形に土地勘があったなら10倍楽しかっただろうなあと思うところが唯一残念だった。

★★★★★

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人生に大逆転はあるのか?
小学生のとき、同じ野球チームだった二人の男。
二十代後半で再会し、一攫千金のチャンスにめぐり合った彼らは、それぞれの人生を賭けて、世界を揺るがす危険な謎に迫っていく。
東京大空襲の夜、東北の蔵王に墜落したB29と、
公開中止になった幻の映画。そして、迫りくる冷酷非情な破壊者。
すべての謎に答えが出たとき、動き始めたものとは――
現代を代表する人気作家ふたりが、
自らの持てる着想、技術をすべて詰め込んだエンターテイメント大作。