556ページもある厚さの本だったけど、面白くてスイスイ読めた。

昭和40年代を知っている身としては、舗装していない道路や、濃いめのコーヒーなどなどなんだかしみじみした。

「蜜蜂」はなかなか出てこなくて、いったいどういう意味があるのかと思っていたら、原爆に代わるものの中にいた。でもだからといって現代から蜜蜂が消えている理由が特に開設されないままだったのが残念。

ちょっと不思議なモノガタリ。仕事や人間関係でギスギスしていたら読むといい精神安定剤になるかも。

★★★★☆

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信じられないかもしれないけど、この東京の地の底には、ひとつの大きな町がすっぽりと納まっているの。突然の歯の痛みに飛び込んだ歯医者で、小柳薫は「蜜蜂がこの世からいなくなると人類は滅亡する」という不思議な予言を受ける。その日から、小柳薫の身に次々と不思議な出来事が巻き起こり、多田野黄昏という美女とともに昭和40年代の東京に迷い込むのだが…。