一人の少女がショッピングモールで2000人を虐殺していくお話。
なんといってもモモちゃんをなぜか応援したくなるがスゴイ。カフェで知り合った5人が協力するという5人の役割分担も凄いし、毒殺なので例の金正男殺害事件が起きて、こういうことが実際にあるかもという恐怖感倍増。

でも小麦から探すというのがそもそも砂漠から何か探す以上に困難で、実現性は無いからこそ書けることなのだろうと思うが油断できないぞ。
正直、動機や協力者の常識感覚など薄い部分もあるけどそんなの差し引いてもお釣りがくる迫力、テンポの良さ、ストーリー展開。

汐留のモールの図解が最初にあるので想像がしやすいのが良かったけど、どこにいるのかがわかるのは映像のほうがいいかも。でもこんな凄惨なものは映像化できないだろうな。
★★★★☆

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暑さが残る初秋の、とある土曜。コーヒー専門店店員・篠崎百代は、一人で汐留のショッピングモールへと向かった。できるだけ多くの人間を殺害するために。一方、百代の協力者・藤間護らは、仲間の木下が死亡しているのを発見する。計画の中止を告げるため、百代を追う藤間たちだったが…。緻密な設定と息もつかせぬ展開で、一気読み必至の傑作大長編!