なかがわ・なかがわ番外編「二日月」終幕。思い入れを放出する文 | なかがわ・そとがわ

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AND ENDLESS 中川えりか のブログ

はぁ〜終わっちゃったなぁ終わっちゃったなぁ。



改めまして、「二日月」ご来場ありがとうございました!!!


なんかねー、本番みながらずっとうるうるしてました。
昼はみんなの頑張りが形になる感動で、
夜はもう終わっちゃうようの寂しさで。

うわ、きも。
やっぱ、きも。

思い入れはここまでにしよう。←


心を入れ替えて、キャスト紹介します。

カカシ 並里梨菜ちゃん

お稽古中に何度か「さすが百人一首ガール!」って言いました。
歌詞や台詞の解釈が、思いもよらぬ角度から掘られるんです。
劇中で歌う「まほうのさんぽ」の歌詞、
♪金平糖が耳に痛いよ
の解釈とか、
もうそれで正解ってことにしよう!ってなりました(笑)
私のなにか作品集みたいなのを出版することになったら、
りなちゃんの解釈も同時掲載をお願いしたいと思います。

今回のりなちゃんは、
自分のことを空っぽだと思って悩んでいるカカシさん。
自分に一番近いかもといっていましたが、
悩んでいる時点で空っぽではないような気もします。
たぶん、一番台詞量が多くて、
冒頭だいぶ長いこと(5分以上は軽くあったような)一人語りで、
プレッシャーもあったかもしれないですけども、
安定感がとても頼もしかったです。

カカシって高いところにいるでしょ、なこだわりポイント。
まのさんのスペシャル映像演出「迫りくる二日月」が入ったのも、カカシくんのシーンでした。

ライオン 山田玲香さん

なぜか、れいかさんのことはれいかさんと呼び続けている。
今回は得意技を最後にとっておく方向で、ギャップある役作りに挑戦してもらいました。
色んな役をできるようになりたいらしいと、小耳に挟んだもので(笑)
その情報がなければ、役の設定の性格をちょっと変えていたかもしれない、というくらい、彼女とはアウトプットが真逆の役でしたね。

弱さって、強さって、なんだろうね。
って考え続けるお稽古でした。

れいかさんが、自分じゃないものを演じる、という楽しさに目覚めたら、
また1つステージアップするんだろうなぁと期待しております。

「まほうのさんぽ」振付を担当してもらいました。
実は「ひまわり」でも手振りを考えてもらいました。
どちらもれいかさんの得意とするジャンルの曲ではないだろうけど、
私は彼女の振付が好きです。
ダンサーのためではなくて、役で踊れる振付。
ありがとう。


ライオンくんのこだわりシーン。
れいかさんの真骨頂がここに。
去年末のピカイチさんの公演で初めてソロダンスをみて、これは、使わない手はない、と(笑)
身体表現にもチャレンジしてもらいました。
音声の録音と朗読、演技、ダンス、音楽、うおおおー、のコラボ。
このシーンが一番、色んな人にイメージを伝えるのに時間がかかりました。
エンタメを演出する人ってすごいな。(急に)

昼夜の間に手直しまでしてしまった。
(まのさん、ありがとうございました!)

ブリキ 中島彩果ちゃん

あやかちゃんて、こう見えてとっても乙女なんですよ。
こう見えてとは。
最初は、少女マンガに出てくるヒーローの男の子をやろうとして、イメージがわからないと悩んでいましたが、
ヒロインの方でいいのか、と、途中で気づいた模様。わからんけど。
違うかもしれない。
なんせ今私がそう思いついただけなので。

ちょっと面白い感じにしてほしいとお願いしたら、あれよという間に、
無骨なブリキくんが愛されキャラに。
チャレンジし続ける心意気が、嬉しかったです。
「そうだった!」をあんなに面白可愛く言える人がいるだろうか。
お気に入り台詞がまた1つ増えました。

あやかちゃんが手に持つ花。手作りしたった。
出てくるの、この1シーン(しかもたぶん45秒くらい)だけなんですけどね。
神は細部に宿る、みたいなことを思いながら。
ブリキさん、たぶん一生懸命探したんだろうなぁ。
この前のシーン、るなちゃんの一人語りも昼夜の間に手直し。
まのさん…本当に本当にありがとうございます!

カメラ調整してるまのさん…からのー

少女 神埼琉奈ちゃん

初舞台!おめでとう!!!
なかがわ・なかがわでお芝居初舞台、は、二人目かしら。(ちなみに一人目はれいかさん。)
なんか嬉しいなぁ。
繋がりをたどってここまで来てくれました。
タイミングが合ったので出演してもらうことに。
初回から、お芝居大好きなことがバチバチに伝わる気合の入った演技でした。
この少女、という役もまた、裏表といいますか光と影といいますか、
大変なメンタルの役で大変だったと思います。(語彙力)
お稽古場では、この役を「ドロシーになりたい女の子」と説明していました。
屈折のニオイがプンプンしますね。
それが、彼女の強さ、落ち着いてサバサバした感じとミックスされて、
重すぎない絶妙なバランスの、人間味のある少女になりました。

ファンの方々に愛されるのも納得の、
気持ちの良い、そしてとても賢い女子。
もっともっと大きくなるだろうなぁ。
これからもやっていきましょ。


ウーハティ 豊田豪くん

彼がつくってくれた「二日月」という曲から脚本を書き始めました。
映像のお仕事が忙しくて舞台はなかなか出演が難しいと、
コロナ禍の数年なんとなく諦めていたところはあったのですが、、
今回この機を逃したら一生後悔する!と思って、頑張って口説きました(笑)

俳優である彼が、主題歌とギターでの劇伴に初挑戦。
さらに、ウーハティ役と、ウーハティでのナレーションと、声の出演ぽい感じでオズ(なんていうんですかラスボス)、西の魔女(実はちょっと優しい)、門番(実はドワーフ族)も…
大活躍でした。
新しい形の、朗読と音楽の融合がつくれたような気がしています。
俳優が楽器できて、歌えると、こういうことができるのか。
やっぱりいいなぁ。と思いました。

黙々と自分が納得するまで準備をする姿に、
プロはかくあるべしと思わされました。
作品づくりにおいてもたくさん意見をもらいました。
本当に本当にありがとう!

彼はなかがわ・なかがわのメンバーでもあるのですが、なんとなく、紹介するときにちょっとエクスキューズが入るんですよね。
「メンバーってなんだろうね」とか「メンバー制じゃないんだけどね」みたいなことをいつも言ってしまっていました。
上記の理由で、レギュラー出演というわけでもなかったし。
でもでも、言っていいかな。

彼は誇るべきなかがわ・なかがわのメンバーです。

なかがわたちが、集団行動が苦手なので、
集団行動しないし、
定例会とか縛りとかはありませんが。
都度都度、助けてって言って助けてもらおうと思います。
これからも、よろしくたのむー!!


ウーハティと酒番のシーン。
安心する〜。
この2人の冒頭のシーンが好きだったという話を聞くたびに、「でしょ?」とニマニマしておりました。

期せずして、新しい形の「おはなし」の始め方が生まれたのではないかしら。
なにげに気に入っている始まり方。

酒番 岩下政之さん

お馴染みの酒番さん。
ここ最近出番が多めだったので今回は「酒番最小限」で。
結果、十〜分目立ってましたね。
会場の場の空気の作り方がほんとにもう秀逸。

なにかを観に行く、って、ちょっと緊張するじゃないですか。え、しません?
劇場なりバーなり、密閉された空間で、なにかが始まるまでの時間。
私はいっつも手持ち無沙汰になるので、開演前の客席で文庫本を読むというわけのわからないことをしてしまったりするのですが。

岩下さんがいると、
初めましての方も、お馴染みの方も、
なんとなくホッとするような、
この場に自分がいていいんだなって思えるような、
そんな気持ちになれるんだなぁ。

なかがわ・なかがわ2回目の公演をやったときに、
「私がやりたいことって、音楽や物語で、出演者もお客様も一緒の時を楽しめる場を作ることだ」
とハッキリ思ったことがありまして、
それが実現できるのってきっとこういうことだなぁと、

受付嬢をやりながら、そんなことを思いました。
同じステージに立たないことで、見えることもあるなぁ。

このお酒好きなおじさん、

視野がとーてーもー広くてですね、

しかも繊細なんですわ。

演技上での細かいしぐさのことから、

脚本の解釈、

ひいては会場の作り方まで、

いろーーーんなことに気づいて助言してくれます。

ほんとありがたい。


岩下さんはメンバーではないのか問題。

の、アンサー。

岩下さんは、酒番です。


…え?


だからさ、
なかがわ・なかがわには、
中川えりかが二人いて、
メンバーがいて、
酒番がいるんですよ。

まさかの一人ひとりに役職名ついていくシステム。

スーパーPAそして照明とかも超やってくれて今回は映像もつくってくださった、まのさん。

音楽畑の人なのに、照明やら映像やら。
元々は、コントントンさんでお芝居やるからまのさんが担当してくださっている、
という感じのはずなのに、

通しみにきてくれる、
効果音用意してくださる、
収録した音声編集してくださる。
音でも光でも、提案をたくさんしてくださって。。

どうやったらお客さまに伝わるか、
こっちサイドとしてめちゃめちゃ考えてつくってくださいました。
本当に本当にありがとうございます。
今回もまた、頼りにしっぱなしでございました。
次回、コントントンさんを飛び出して、またお世話になります。
よろしくお願いしまっす!!!

なんかかっこええ後ろ姿たち。


そんなわけでね。
そろそろ「二日月」と、さよならなんですけどもね。
この記事を書き始めた日の「さみしいなぁ」から状況が変わりまして、

ワークショップで、配役を変えて、
もうちょっと掘り下げてやってみようか、

ということになりました。
なんか今が伸び時、な気がするんですよ彼女ら!

うわおう、まだまだ僕らの旅は続くぜ。

ちょっとやってみたいかも、という方、
遊びにおいでませ。
info.gawagawa  @じーめいる
までご連絡先ください。



…話を戻そう。




そんなわけでながーーーくなったので、
一旦書き終わります。
思いついたらまた書き足すかもしれません。
…そういって、いつも書かないじゃんという、
ブログ「なかがわ・そとがわ」をそこそこチェックしてくださっている貴方。

たまに、
あります。
書き足してるとき。

更新しましたぁ!
とか表立って言わないで、ひっそりと。


彼らの冒険が、勇気が、音楽が、
鳴り響いてやまない心。
そのまま震わせておこうと思います。


またお会いしましょう🌒


なかがわ・なかがわ番外編
三人娘のおはなし3
「二日月」

脚本演出・お絵描き 
中川えりか