問題になった少女の名はエミリーローズといい、それが本作の
タイトルになっています。
実際にあったお話に基づいて映画化されたとされていますが、
どこが実話で、どこが演出・創作なのかは判然としません。
ともかく、不可解な現象に見舞われたり、頻繁に幻聴や幻覚を
起こすようになった少女エミリー・ローズは、医学的な治療を
行なってもなお治る兆しを見せないため、遂には自分に悪魔が
憑りついていることを確信します。
そうこうするうちに事態はさらに悪化し、遂には発狂・・・
最後の手段として、神父による「エクソシズム(悪魔祓い)」を
敢行しました。
しかし、その「悪魔祓い」も芳しい効果を得られず、遂に少女は
死に至ります。
さてここからが、本作の主題となるのですが、少女に施した
この「悪魔祓い」という行為を巡って裁判が開かれることになります。
つまり、神父の行為が、少女が適切な医療を受ける機会を失わせ、
結果として少女をしなせてしまったのではないか?
つまり、「悪魔祓い」の行為自体が「殺人罪」に当たるのでは
ないかという裁判です。
考えようによっては、悪魔世界の出来事を人間世界の裁判で
裁くという受け止めになりますから、その意味ではなんとも、捻りを
持たせたお話だとも言えそうです。
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「エミリー・ローズ」 2005年 監督:スコット・デリクソン
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エミリー・ローズ役/ジェニファー・カーペンター
主役のエミリー・ローズ役にはジェニファー・カーペンター/
2012年「コレクター」(監督:モーガン・オニール)では、
人気男優ジョン・キューザックとの共演も果たしています。
常に重厚な演技力を発揮している女優・男優さんが脇を固めています。
2000年「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」(監督:ケネス・ロナーガン)
を初めとして何度かのAW賞にノミネート経験を持つローラー・リニー/
が弁護士役で登場し、
2001年「イン・ザ・ベッドルーム」(監督:トッド・フィールド)や
2007年「フィクサー」(監督:トニー・ギルロイ)なでで、これまた
AW賞ニミネート経験を持つトム・ウイルキンソン/が悪魔祓いを
行う神父役を演じています。
2014年「グローリー/明日への行進」(監督:エイヴァ・デュヴァーネイ)
では、合衆国大統領・リンドン・ジョンソン役を演じていました。
監督は、
2008年「地球が静止する日」(主演:キアヌ・リーブス)
2016年「ドクター・ストレンジ」(主演:ベネディクト・カンバーバッチ)
などのスコット・デリクソン/が務めました。
アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。
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