428「ダウト~あるカトリック教会で~」→疑心 | 映画横丁758番地

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生きているうちに一度は(何度でも)観ておきたい映画について、変幻自在・巧拙緻雑・玉石混淆で書いています。

動きを抑えた地味目な作品だと思ったら、

戯曲「ダウト 疑いを巡る寓話」がオリジナルだそうで、

その作者ジョン・パトrピック・シャンリー自身が

本作の監督にも当たりました。

「カトリック学校」を舞台にして、敬虔な信仰の世界を

描いています。 ここに登場する三人は、

○カトリック学校の厳格な校長/メリル・ストリープ/

○進歩的で人気のある神父/フィリップ・シーモア・ホフマン/

○若い教師(シスター)/エイミー・アダムス/で、

その三人の演技には観客を引きずり込むような迫力が

感じられます。  (三人ともがAW演技賞にノミネート)

ですから、これだけでも「見て損はない」ということになりそうです。

 

自分が目撃した行動から、神父が黒人生徒と性的な行為を

持ったのではないかと直感した若い教師が、このことを

厳格な校長に告白したことから端を発しました。

十分とは言えないものの、知り得た情報から、その疑心を

確信に変えた校長は、その神父を問い詰めていきます。

ところが、神父はそれが単なる勘違いであると具体的に

説明を加えます。

神父のそうした言動によって、若い教師の疑心は次第に

氷解していきますが・・・一方の校長の「疑心」は、逆に

一層強いものになっていきました。

~神父の説明が正しいのか、それとも校長の疑心が正しいのか?~

いったい、ことの真相はどうだったのか?

 

 

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「ダウト~あるカトリック教会で~」  2008年 

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               監督:ジョン・パトリック・シャンリー                    

  

左から)メリル・ストリープ/フィリップ・シーモア・ホフマン/エイミー・アダムス

 

本作は一応「フィクション」の位置づけ(時代は1964年)に

なっていますが、2015年作品「スポットライト 世紀のスクープ」では、

信仰界における性的ハラスメント・スキャンダルが実在(2001年)して

いることを真正面から取り上げていました。

また、つい最近(本2018年)も同様のニュースが報道されていました。

~神父(教会では絶対的な存在)による児童約1000人への

  性的虐待がペンシルベニア州で発覚。 

  そのほとんどは時効のために起訴されることはない・・・~

さらには、
~被害者のほとんどは少年だが、少女もいた。 10代の子も、思春期前の
  子もいた。アルコールやポルノで操られた子供もいた~

こうした神父たちに神罰が落ちることはないのでしょうか?

 

いずれにしてもこんな表現になりそうです。

~聖職者による児童への性的虐待問題で、21世紀のカトリック

  教会は大いに揺れている~

 

 

アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。

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