ちょっとしたマニア向きの作品と言えるのかもしれません。
映画界の内幕といもいえそうな内容を殺人事件を絡ませた
ブラック・コメディ風に仕立て、さらにはそこに大スターたちを
数多カメオ出演させているのです。
観客の度肝を抜くような一種のケレン味も用意してあり、
その一つが、開巻部分で披露される長回しのシーンです。
会話する登場人物の姿を追っていくカメラは、その流れの
中で捉えた別の人物に移り、さらには・・・という具合で
流れるような長回しで物語が展開されるのですが、その
テクニックたるやちょっと驚嘆ものです。
それに、「カメオ出演」の豪華さが半端ではありません。
とても全員を思い出すことは不可能ですので、この記事の
最後部分に資料を参考にしながら整理してみましたが、
映画ファンなら、これだけでも結構楽しめてしまえそうな
ボリュームです。
その意味では、若い人よりもある程度齢を重ねた映画ファンに
注目される作品という印象になるのかもしれません。
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「ザ・プレイヤー」 1992年 監督:ロバート・アルトマン
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主演:ティム・ロビンス
出演は、
1994年「ショーシャンクの空に」(監督:フランク・ダラボン)の主演や
2003年「ミスティック・リバー」(監督:クリント・イーストウッド)で
AW助演男優賞を獲得したことで知られるティム・ロビンス/
風貌(福助顏?)と体躯(身長195cmとのこと)に際立った特徴を
備えた俳優さんです。
1983年「ライトスタッフ」の宇宙飛行士ガス・グリソム役で印象を
遺したフレッド・ウォード/
殺人事件の犠牲者となる売れないライター役には、
1987年「フルメタル・ジャケット」(監督:スタンリー・キューブリック)
で、自殺に追い込まれる新兵を演じたヴィンセント・ドノフリオ/
この人は、
1994年「エド・ウッド」(監督:ティム・バートン)で演じた
名優オーソ・ウェルズ役が、当時の本人のイメージそのままで
これも印象に残っています。
他にも、ウーピー・ゴールドバーグ/ピーター・ギャラガー/
グレタ・スカッキ/ディーン・ストックウェル/シドニー・ポラック/
などの名が並んでいますが、特筆すべきはカメオ出演の顔ぶれ
です。 とても全部は思い出せませんので、資料を参考にしながら
列記しますと、
ピーター・フォーク/ジョン・キューザック/ルイーズ・フレッチャー/
エリオット・グールド/アンジェリカ・ヒューストン/ジャック・レモン/
マルコム・マクダウェル/ニック・ノルティ/ジュリア・ロバーツ/
ロッド・スタイガー/スーザン・サランドン/ロバート・ワグナー/
リチャード・アンダーソン/ジル・セント・ジョン/リリー・トムリン/
ブルース・ウィリス/ハリー・ベラフォンテ/テリー・ガー/
ジェームズ・コバーン/ブライアン・トチ/アンディ・マクダウェル/
スコット・グレン/バート・レイノルズ/ジェフ・ゴールドブラム/
カレン・ブラック/ゲーリー・ビジー/ミミ・ロジャース/
デニス・フランツ/と、豪華絢爛の極みになっています。
監督は、
1970年「M★A★S★Hマッシュ」(主演:ドナルド・サザーランド)
1994年「ショート・カッツ」(主演:アンディ・マクダウェル)などの
ロバート・アルトマン/
ワタクシ事で恐縮ですが、本作のロバート・アルトマン監督と、
同じ名のロバート・アルドリッジ監督とよく混同しました。
ちなみにアルドリッチ監督とは、メッチャ古いところでは
1954年「ベラクルス」(主演:ゲイリー・クーパー)
その後には、
1962年「何がジェーンに起こったか?」(主演:ベティ・デイヴィス)
1964年「ふるえて眠れ」(主演:ベティ・ディヴィス)を撮った
監督です。
ちなみに、同じロバートの名で、アルトマンとアルドリッチでは
区別困難な人が多いせいか、アルドリッチを「オルドリッチ」と
表記するスタイルもあるようです。
アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。
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