480「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」→政府VS新聞 | 映画横丁758番地

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生きているうちに一度は(何度でも)観ておきたい映画について、変幻自在・巧拙緻雑・玉石混淆で書いています。

アメリカ国民の間にベトナム戦争に対する疑問や反戦気運が

高まっていたニクソン大統領政権下の1971年、マクナマラ国防長官の

指示によって作成された最高機密文書、通称「ペンタゴン・ペーパーズ」

の存在がニューヨーク・タイムズ紙によってスクープされました。

 

ワシントン・ポスト紙の発行人のキャサリン・グラハムと部下である

編集主幹ベン・ブラッドリーは、それについて報道することの

重要性を理解し、ニューヨーク・タイムズが掲載しなかった残りの

文書をマクナマラ長官から手に入れるように、彼女に進言する。

 

だが、そうこうしているうちに別の文書もまたタイムズ紙に先に

スクープされてしまう事態を招きました。

しかし、ここで政府も逆に新聞社に対し逆襲に出ました。

2回も政府の機密文書をスクープされたことで、政府はタイムズ紙に対し

記事の差し止めを要請したのです。

差し止め命令が下されれば記事にすることは法律違反となり、

ポスト紙もまた掲載できません。

しかし、これを逆にチャンスととらえたポスト紙・ブラッドリー編集主幹は、

文書の入手を部下に命じたのでした。

 

そして、ニューヨーク・タイムズと時に争いながらも連携しつつ、

「戦争中における政府の機密漏洩」という事態そのものを問題視し、

記事を差し止めようとする政府を相手に回して、裁判を通じて戦う

姿勢を鮮明にしたのです。

 

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「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」 2017年   

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               監督:スティーヴン・スピルバーグ

中央)トム・ハンクス その奥隣)メリル・ストリープ

 

ワシントン・ポスト社主・発行人キャサリン・グラハム役には

あらゆる映画賞の受賞・ノミネートの常連であるメリル・ストリープ/

その回数はもはや「伝説」のレベルに達しているといっても過言では

なさそうです。

 

ワシントン・ポスト編集主幹のベン・ブラッドリー役を、

これまた名優のトム・ハンクス/

1993年「フィラデルフィア」(監督:ジョナサン・デミ)

1994年「フォレスト・ガンプ/一期一会」(監督:ロバート・ゼメキス)

で、AW主演男優賞を2年連続で獲得しています。

 

第8代アメリカ合衆国国防長官ロバート・マクナマラを

2000年「13デイズ」(監督:ロジャー・ドナルドソン)で、

アメリカ合衆国第35代大統領ジョン・F・ケネディに扮した

ブルース・グリーンウッド/

 

監督は、これまた巨星のスティーヴン・スピルバーグ/

話題作は数々あれど、そうした中でも

1993年「シンドラーのリスト」(主演:リーアム・ニーソン)

1998年「プライベート・ライアン」(主演:ト・ハンクス)の2作では

AW監督賞にも輝いています。

 

 

アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。

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