教会を訪れた一人の女性が、牧師にこんな相談を持ち掛けました。
~妊娠中の私に中絶を勧めてくる夫に面談して欲しい~
熱心な環境保護論者である夫は、牧師に対してその理由を
説明します。
~この世界は気候変動によって過酷なものになってしまい、
もう元には戻れないでしょう。
そんな世界に子供を産み落としたくないのです~
説得を続けようとした牧師は、待ち合わせの場所で
夫の自殺遺体を発見します。
それがきっかけとなって、牧師の気持ちには大きな変化が
現れ、そして、その気持ちはある行動を目指すようになって
いきました。
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さて、最近よく「SDGs(エスディージーズ)」なる言葉に接する
ようになりました。
「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」
~2030年までに達成すべき17の目標~
の略称だそうですが、 言葉だけでなくその概念もちょっと
難しい印象があります。
ざっとのところ、こんな説明になっています。
~2015年9月に国連で開かれたサミットの中で世界のリーダーに
よって決められた、国際社会共通の目標~
であり、このサミットで採択された2015年から2030年までの
長期的な開発の指針の中核部分を「SDGs(エスディージーズ)」
と呼ぶそうです。
これが巧く運ばないと、本作で自殺した夫のような人間が
多発することにもなりかねません。
~こんな地球環境の中で生きてゆけなんて、責任ある親と
しては、とてもじゃないが自分の子供に言えるものではない~
そうならないためにも、今生きている人間がもっと意識を
高め、慎ましやかな生活に切り替えていかなければならない
のかもしれません。
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「魂のゆくえ」 2017年 監督:ポールシュレイダー
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イーサン・ホーク/
牧師役は、
2001年「トレーニング デイ」(監督:アントワーン・フークワ)
2014年「6才のボクが、大人になるまで。」(監督:リチャード・リンクレイター)
でAW助演男優賞にノミネートされたイーサン・ホーク/
ちなみに、脚本も手掛けることがあるようで、こちらは、
2004年「ビフォア・サンセット」(監督:リチャード・リンクレイター)
2013年「ビフォア・ミッドナイト」(監督:リチャード・リンクレイター)
で2度にわたりAW脚色賞にノミネートされています。
牧師に相談を持ち掛けた主婦役は、
2012年「レ・ミゼラブル」(監督:トム・フーパー)
でコゼット役を演じたアマンダ・サイフリッド/
監督は、
1976年「タクシードライバー」(監督:マーティン・スコセッシ)の
脚本を手掛け、俄然注目を集めたポール・シュレイダー/
なんでも、ポール・シュレイダー監督が50年もの長きにわたって
構想し続けてきた企画だそうですから、気合が入っています。
アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。
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