589「魂のゆくえ」→環境が滅んでいく | 映画横丁758番地

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生きているうちに一度は(何度でも)観ておきたい映画について、変幻自在・巧拙緻雑・玉石混淆で書いています。

教会を訪れた一人の女性が、牧師にこんな相談を持ち掛けました。

~妊娠中の私に中絶を勧めてくる夫に面談して欲しい~

熱心な環境保護論者である夫は、牧師に対してその理由を

説明します。

 

~この世界は気候変動によって過酷なものになってしまい、

 もう元には戻れないでしょう。

 そんな世界に子供を産み落としたくないのです~

 

説得を続けようとした牧師は、待ち合わせの場所で

夫の自殺遺体を発見します。

それがきっかけとなって、牧師の気持ちには大きな変化が

現れ、そして、その気持ちはある行動を目指すようになって

いきました。

 

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さて、最近よく「SDGs(エスディージーズ)」なる言葉に接する

ようになりました。

「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」

~2030年までに達成すべき17の目標~

の略称だそうですが、 言葉だけでなくその概念もちょっと

難しい印象があります。

 

ざっとのところ、こんな説明になっています。

~2015年9月に国連で開かれたサミットの中で世界のリーダーに

 よって決められた、国際社会共通の目標~

であり、このサミットで採択された2015年から2030年までの

長期的な開発の指針の中核部分を「SDGs(エスディージーズ)」

と呼ぶそうです。

 

これが巧く運ばないと、本作で自殺した夫のような人間が

多発することにもなりかねません。

~こんな地球環境の中で生きてゆけなんて、責任ある親と

 しては、とてもじゃないが自分の子供に言えるものではない~

 

そうならないためにも、今生きている人間がもっと意識を

高め、慎ましやかな生活に切り替えていかなければならない

のかもしれません。

 

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「魂のゆくえ」 2017年 監督:ポールシュレイダー  

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  イーサン・ホーク/

 

牧師役は、

2001年「トレーニング デイ」(監督:アントワーン・フークワ)

2014年「6才のボクが、大人になるまで。」(監督:リチャード・リンクレイター)

でAW助演男優賞にノミネートされたイーサン・ホーク

 

ちなみに、脚本も手掛けることがあるようで、こちらは、

2004年「ビフォア・サンセット」(監督:リチャード・リンクレイター)

2013年「ビフォア・ミッドナイト」(監督:リチャード・リンクレイター)

で2度にわたりAW脚色賞にノミネートされています。

 

牧師に相談を持ち掛けた主婦役は、

2012年「レ・ミゼラブル」(監督:トム・フーパー)

でコゼット役を演じたアマンダ・サイフリッド

 

監督は、

1976年「タクシードライバー」(監督:マーティン・スコセッシ)の

脚本を手掛け、俄然注目を集めたポール・シュレイダー

なんでも、ポール・シュレイダー監督が50年もの長きにわたって

構想し続けてきた企画だそうですから、気合が入っています。

 

 

アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。

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