671「ミッシング」→軍事クーデター時の失踪事件 | 映画横丁758番地

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生きているうちに一度は(何度でも)観ておきたい映画について、変幻自在・巧拙緻雑・玉石混淆で書いています。

海外ニュースなどでで「軍事クーデター」という出来事に

接する機会も少なくはありませんが、平和下にある日本で

日常の生活を営む筆者など一般的な日本人にとっては、

イメージしにくいものであることは間違いありません。

 

日本の場合だと、「自衛隊」が武力をもって現政権を倒し、

自ら政権を掌握するという姿になりますから、なかなか

現実感が伴いません。

 

しかし、広い世界では決して珍しいことでないのもまた

事実で、最近のアジアで探すなら、たとえば下記の経緯を辿った

ミャンマーなどが、ばっちりそれに該当しています。

~選挙で高い支持を得たスー・チー率いるNLD政権を不服と

 する軍部が「軍事クーデター」を起こし、要人を拘束し

 実権を握った~(2021年)

 

本作が描くのは、これより古く1973年に南米チリで発生した

「軍事クーデター」です。

そして、その最中に起きた米人男性失踪事件を取り上げています。

事実に基づいた物語ということで、深刻な展開になっています。

 

南米チリで妻ベスと暮らしていた米国青年が「軍事クーデター」

の最中に突如消息を絶ってしまうところからお話は始まり、

残された妻は夫の父親に連絡を取り、現地チリで二人して行方を

追うものの、その消息はようとして知れません。

 

~息子(夫)はなぜ見つからないのか?~

そうこうするうち、米国政府の陰謀き関わった疑惑も

見え隠れし始めたのです。

 

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「ミッシング」 1982年 監督:コスタ=ガブラス  

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 ジャック・レモン/シシー・スペイセク/

 

出演は、

1955年『ミスタア・ロバーツ』(監督:ジョン・フォード/)

1973年『セイヴ・ザ・タイガー』(監督:ジョン・G・アヴィルドセン/)

前作で助演、後作では主演、共にAW男優賞を獲得している

名優ジャック・レモン

 

その失踪した息子の妻を演じるのは、

1980年『歌え!ロレッタ愛のために』(監督:マイケル・アプテッド/)

でAW主演女優賞を獲得したシシースペイセク

同賞には6度もノミネートされているそうですから、

こちらもレモンに負けず劣らずの名優です。

 

監督は、彼の三部作とも呼ばれている

1969年『Z』、1970年『告白』、1972年『戒厳令』

(主演はいずれもイヴ・モンタン/)をフランすで

手掛けたギリシャ出身のでコスタ=ガヴラス/が務めました。
 

 

アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。

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