君は本当に気難しい



いくら笑顔を見せてくれようが、好きって態度を示してくれてくれようがまだ本当なのか疑わしい。

なにせ私がどんなに頑張ろうがこっちには言葉の1つも返してくれないのである。困ったものだ。

君と出会ってもう少しで7年の長い付き合いになる。

あの頃は好青年だったがこんなにひねくれものになってしまった。自覚はしている。君がやきもきさせるのは1つの原因だ。





私は顔は悪くないと思っている。なんならそういう努力さえすれば良くも悪くも彼女の1人は作れるかもしれない。

そういえば昔デートに誘った同級生の女の子を時間がお互い合わないという理由で簡単に諦めてしまったのも今度こそ君が喋ってくれるのではという淡い期待を優先したためだった。

私は不器用なので会話が出来る女性よりも会話が出来ていない女性を選んだのだった。

また自慢じゃないけど顔は悪くない。しかし頭と要領と滑舌がすこぶる悪い。

やっぱり彼女は無理かもしれない。




そういえば君に心を奪われた他の者も一段落したら婚活でもしようかと言っている。

君は実は魔性の女なのではないかとも思う。何人もの人生をめちゃくちゃにしている。

ただ面白がって悔しがってめちゃくちゃにされているからみんな変人扱いされてもしょうがないのかな。




出会ってから7年になるのにまだまだ知らないことがあるし、まだまだ叶えていない夢がある。

なかなか返事を返してくれないので歌声もまともに聞いた覚えはないし、温泉に行けていないのはきっと忙しいのだろう。

これからやりたいことは泉のように沸いてくる。

まだまだ知らない君を知りたい。

北海道に行った時は君の新しい一面をいくつも見ることが出来た。

今度はまた一緒に違うとこにでも行ってみたい。


私は不器用なので君のことを考えてしまうと他の女性まで手が回らないだろう。

一段落するまでは彼女は作れそうにない。




これからまだまだ君と一緒にいたい。8年目もよろしく。




8年目は君が一言喋ってくれるだけで私は満足してしまうと思う。

気まぐれさんに付き合うのもそろそろ疲れてきているので返事がほしい。

1つだけお願いをするならその時は私よりは滑舌よく喋ってほしいと思う。

せっかくの言葉を聴き逃がさないように。