ちょうど今のような、明るい5月の空の下の

不思議な出来事。


南仏でセミナーを企画する機会に恵まれ、

現地の日本人にお世話を依頼しました。


フランス人と結婚し、フランス在住20年という

ベテランコーディネーターの彼女と会ったのは、

今日のような明るい日差しの5月でした。


はじめてその人と顔を合わせたとき、

挨拶もそこそこ、絶句してしまったのは、

美容という私の生業のせいでしょうか。。。


いえ、だれでも絶句したにちがいないと確信

しています。


なんと彼女には眉が4本あったのです。


ふつうヒトの眉は左右1本づつ、合計2本ですが、

その人には、うすくやさしい色の本来の眉が2本、

そしてその1cmほど上に、アイブローペンシルでくっきり

描かれた眉がさらに2本。


自前の眉と、描かれた眉がそれぞれ分離していて、

合計4本の眉となっていたのです。


ふつう、自前の眉と描いた眉は

なんとか自然に見えるよう融合をめざしてメイクを

するものですが、彼女はおかまいなし。


これがフランス流か?

いや、4本眉のフランス人なんて聞いたことがない、

などと考えているうちに何日かが過ぎ、

いよいよ当地をあとにする日がやってきました。


美容セミナーに観光、

現地タラソテラピーセンター視察など、

いろいろな手配や通訳、みごとに楽しくやってのけた

彼女に、お礼を言う段階になって、

彼女が小声で聞いてきたのです!


「私のメイクって、どう直したらいいんでしょう?」


ストレートに聞かれて、正直苦心しましたが、

なんとか眉の話しができたことは私にとっても

喜びでした。


そういえば、セミナー開催中、参加者の誰よりも

熱心にメモをとっていたのは彼女だったように

記憶しています。


その1年後にふたたび彼女に会う機会が

あったのですが、

なんと眉は2本に限りなく近くなっていたのです。


メイクアップのなかでも、一番自在にかたちを

変えることができるのが眉ですが、

ちょっとした変化がお顔全体に与える影響は

以外に大きいものです。


たとえば、眉尻が数ミリ下がるだけで、

お顔の印象はがらりと変わってしまいます。


「美人」といわれる人の眉を観察すると、

ある共通点があるのがわかりますよ。