投資の可能性



 

外国の投資家は、モンゴル国の比較的優位な面について
 ・開かれた経済
 ・ロシアと中国という二つの大市場へ参入する幅広い可能性
 ・豊かな鉱物資源
 ・良好な法律環境
 ・比較的若い、教育を受けた労働力
 ・広い国土ときれいで原生的な自然などの点を指摘しています。
 モンゴル国は金・銅・ウラン・石炭・モリブデン・燐・石油・その他、豊かな天然資源を有します。モンゴル国の農地は130万ヘクタールであり、ここで私 たちは世界市場で高い需要を持つ自然のクリーンな製品を生産することが可能です。高原とゴビ砂漠と山岳地帯を重ね持つ広大なわが国への観光客数は年々増え ています。また2005年末にわが国の家畜頭数は3,000万頭を超えており、年間3,000トン以上の高品質カ
シミア、16,000トンの羊毛、400万頭分の毛皮、26万トンの肉を生産しています。モンゴル国はカシミア加工生産では世界第二位であり、世界市場で25%のシェアを占めます。
 
外国直接投資の約半分を石油・鉱物資源分野が占め、また建築分野も急速に拡大しています。これは「土地所有法」の実施と関連付けて説明することができるで しょう。その他、銀行金融分野についても新たに拡大しており、今日、14の商業銀行がモンゴルで操業しています。 「自由地域についての法律」、「アルタ ンボラグ貿易自由地域についての法律」、「ザミンウード経済自由地域の法的地位についての法律」が成立したことにより、モンゴル国経済発展の促進、輸出品 生産、輸入代替製品生産の増大、地域開発の促進のための大いなる歩みとなったほか、内外の投資家・企業家に、市場と新しい自由なビジネス環境をもたらしま した。
 グローバル化の中で、西側の投資をモンゴルの競争力の向上、技術の革新、ハイテクの導入、具体的な地域開発に向けることは国家発展の重要問題の一つと見 て、その誘致のためにモンゴル国政府は特に留意しています。EU市場に7,200品目の商品を輸入関税非課税とするGSP+にモンゴル国が対象国となった こと、モンゴル国政府が、自由地域の法的地位についての法令や、40,000戸の住宅計画と、それにかかわる法令を成立させたことなどを述べたいと思いま す。
 
モンゴル国政府が外国投資促進に向けた一貫した政策を採ってきた結果、外国投資の額は増大し、その社会・経済的影響は顕著になってきました。1995 ~ 1996年には年間3,000 ~ 4,000万ドルであった外国投資が、今日、年間2~3億ドルに達するようになりました。具体的には2004年が2億3,700万ドル、2005年が3億 1,100万ドルでした。今日、1990年以降、世界の88カ国から、4,800以上の外資参入企業が14億ドル以上の直接投資をモンゴルに行いました が、うち約80%が2000 ~ 2005年の間に行われています。
 
外国直接投資を産業・サービス部門別に見ると、地質探鉱・鉱山・石油分野が最大で47.7%、商業・飲食業が15.4%、軽工業6%、銀行金融5.3%、 建築3.9%、家畜原料加工3.8%です。国別では中国が47.4%で第一位、カナダが12.2%で第二位、以下、韓国(7.3%)、日本(5.0%)、 米国(3.6%)、ロシア(3.2%)と続きます。