今月はトラウマとヨガに関わるワークショップが2本あるため、探究を深めているところ。
 
時代がようやく追いついてきてるな、と思うのだけど人間関係や自己成長、社会を良くしようと思うならばトラウマ理解は今後ますます重要な領域と思われる。
 
ここで自分が言いたいトラウマとは、心のメカニズムのこと。臨床的領域では、トラウマとはその障害を負った人にのみ使うもの…と深刻に捉える傾向もあるが、それだけではないと思っている。
 
トラウマのメカニズムは人にとって至極当たり前の自然の作用のように思われる。ただ、多くの人はそれに気づかないままに人生を過ごせているだけだ。それでもトラウマを負わずに大人になる人はいない。幼少期の自由で柔軟な心は、どこかで深く傷ついて大人になる。その心の傷は忘れてしまって、心の奥深くに眠ってしまい、いつしか感じ取ることもできなくなってしまう。
 
Cousins, Brothers, Family, Child, Boy
 
それはなくなるわけではないから、潜在意識の深い部分から、人格形成に影響を与えている。幼少期のトラウマパターンの多くは人間関係から来るものだから、その後の人との関わり方のパターンの多くはそこに原因があったりする。
 
鬼滅の刃を例えとすると、あんまり傷を忘れてしまうと、鬼化してしまう。人間らしさを失ってしまうのだ。鬼滅で鬼たちが最後に記憶を思い出すところは、トラウマがいかに忘れられ、思い出され、感じられ、癒されていくかというステップが綺麗に描かれている。鬼は人間性を取り戻す。
 

 

トラウマ理解はだから、人間性の回復、ヒューマニティの回復に関わっているということだと思う。
 
今、組織やビジネスに関わっていてもそう。組織開発の大御所、クルト・レヴィンのモデル、「解凍―変化―再凍結」モデルで、まんまトラウマ理論を集団に適応させたようなものだ。最近は神経学、脳科学がさらに進化していることも面白い状況。
 
より拡大して考えると…社会や歴史もトラウマから理解することができる。プロセスワークではヒーリング・ヒストリーという考え方があるし、集団のワークであるワールドワークは、まさにこうした癒しのプロセスが生じる場となっている。

 

 

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ヨガする心理学者 松村憲

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