日本勢以外は良い演技が多かった。

羽生は相変わらず、氷を削る音が酷く、ポジションも美しいとは言えず、
ステップはレベル3。
加点は一人別次元であったが、全く心に残らない演技であった。
4回転を2本成功させ、クリーンだったので、点数は異常に高すぎるが、1位であったことは否定しない。

フェルナンデスは、4T+3Tは決めたが、4Sで転倒。
チャンは鬼門のトリプルアクセルで転倒。
この2人は詰めが甘いというか・・・・、クリーンプログラムを演じて欲しかった。
しかし、2人とも指先まで気を付けて、美しいポジションをとっている。
トマシュやアボットとまではいかないが、素晴らしい進歩を見せてくれていると思う。
特にチャンは休業が良い形に現れていると改めて思った。


宇野選手は緊張からか、スピードも感じなかったし、いつものように響く演技ではなかった。
後半のジャンプが3F+2Tに。基礎点を大きく下げた。
初の世界選手権ではあるが、得点は高く出た。


ボーヤンは4Lz+3Tの間にターンが入るという痛恨のミス。
それがなくとも得点は伸びなかっただろうが・・・。
それでも、シーズン初めと比較すると別人のようである。
タンゴの表現が更に良くなっていた。
腕の使い方、ポジションも良くなっている。
今は、なんでも吸収できる時期に違いない。
怪我なく、ジャンプの技術を保ち、表現に磨きをかけていけば、地元開催の五輪では表彰台の中央に立てることだろう。

ミハイル・コリヤダは滑走順が早く、クリーンだったので、うっかり得点を出したのか?
しかし4T+3Tも見事であったし、ロシアらしい美しさもある。
何よりも伝えようとする気持ちがあったように思う。
フリーに期待。

リッポンは4回転はなかったが、良い演技をした。
丁寧に気持ちを込めて、私が見た中では唯一のスタオベ。
始めてクィーンのSPをみた時は、何が表現したいのか分からない、彼には王道のクラシックの方が似合うと思ったのだが、
彼の個性を活かし、彼なりの上品なロックに仕上がったと思う。
感動した。

マックス・アーロンは冒頭の4回転サルコウでお手付き。
それでも最後まで丁寧に滑った。良い演技だった。

ブレジナ、テンは4回転の失敗を大きく取られた。
フリーで頑張ってほしい。
最終グループではないので、公式練習はきちんとできるだろうから・・・・。

4回転に失敗した選手達の得点は、見るも無残なものばかりだった。

コフトンは4S+3Tのあと、4Tが3Tになってしまい、ノーカウントに。
厳しいスタートとなった。
おそらく、フェンスに近づきすぎたのではないのかと思うのだが・・・、
4回転を2本入れる場合は、オーサー一門のように4T+3Tでいくのが正しいのだろう。


最初から結果が分かっている厳しい嫌な試合だと思うが、希望を捨てずにフリーを演じて欲しい。