引退のニュースを聞いて、言葉が出なかった。

 

あれだけこだわっていた五輪の金メダルをあきらめたのだ。

辛い。

本当に辛い。

 

あれだけ辛くても辛くても、どんなに酷い目にあっても、

スケートを愛し、努力をし続けた。

見ていているこちらが辛くなるほどに。

 

 

彼女だけを狙い撃ちにしたルール改正。

それを彼女は乗り越えた。

彼女だけに厳しいジャッジ。

なぜか彼女だけ、回転不足を取られた。

それでもあきらめず、トリプルアクセルを跳び続け、ソチでは8トリプルを成し遂げた。

 

記録は残せなかったが(8トリプルは回転不足があったから認めないと言い張る輩が多い)、

誰よりも記憶に残った。

 

ずっと続けられていた嫌がらせは昨シーズンが最も酷いものだった。

あきらめない彼女の「気力がなくな」るくらいの。

 

ジャンプの回転不足では飽き足らず、スピンもステップもレベルが取れない。

演技構成点も出ない。

 

酷いジャッジ。

彼女が弱音を吐くほどの。

絶対に弱音を吐かない彼女が。

 

 

世界一美しいスケーティング。

世界一難度の高い構成。

世界一美しいポジション。

 

円熟味を帯びた世界一美しい演技。

世界一、選手から尊敬を集めた選手。

 

そして、日本一、日本中から愛された。

 

 

彼女がここまで愛されなかったら?

彼女のテクニックが本当に劣化していたのなら?

結果は違ったことだろう。

 

 

昨季のジャッジは本当におかしすぎた。

どうしても彼女を潰したい勢力が強すぎた。

 

 

「私のフィギュアスケート人生に悔いはありません。」

そのコメントにも胸が痛む。

私は後悔がある。

もっとできることがあったのではないか。

ブログを続けるべきだったのではないか。

スケート連盟に抗議を続けるべきでだったのではないか。

 

 

私は疲れてしまったのだった。

応援する側が疲れて投げ出してしまったくらいの状況でも、

彼女は投げ出すことなく、頑張り続けた。

彼女は強すぎた。

 

そして清らかだった。

何もかも美しいのだ。

その演技、佇まい、

何よりも心が美しい。

 

これから、

どんなにお金をかけても、

どんなに審判を買収しても、

どんなにマスコミが持ち上げても、

彼女を超える存在は現れない。

 

そして、彼女を叩いていたマスコミが、争奪戦を始める。

あれだけこき下ろしていたのに、持ち上げ続けるだろう。

 

 

一つの時代が終わった。

いや、時代ではなく、フィギュアスケートが終わった。

 

しつこいが、また言う。

結果を残せず引退になったのではない。

結果を残させないようにされて引退になったのだ。

 

全日本の演技は本当に素晴らしかった。

選手の中で一番、素晴らしかった。

技術的にも、芸術的にも。

ジャンプに失敗はあったものの、それを超える要素がたくさんあった。

それが全くジャッジに評価されない。おかしなことだ。

 

低空飛行の明らかな回転不足ジャンプで、スピードもなく、スケーティングスキルもひどい

選手には得点が出るのに。

低空飛行で回転不足のジャンプには加点がつき、

入り方も難しい、美しい浅田真央のジャンプには加点がつかない。

 

しかし、会場は熱狂した。

悪意のある編集が行われるテレビ放送ではなく、

その場で見ていたもの達にしか知りえないこととし、

この事実は葬りさられることだろう。

 

何度も言う。

彼女は結果が出せなかったのではない。

出してもらえなかったのだ。

 

 

彼女だけの特別ルールがなかったら、

ここまで体を酷使する必要もなかった。

まだ選手生命があったかもしれない。

 

まともに扱われていたら、五輪で少なくとも3連覇できた。

もしかしたら4連覇できたかもしれない。

 

しかし「たら」「かも」は関係ない。

 

今は、彼女の残した実績にも、誰もこだわってもいないだろう。

ただ、「浅田真央」という存在の大きさ、

「浅田真央」は日本の宝であり、国民的スターである、という事実だけが残る。

 

選手としては終わったが、違う形で彼女は愛され続ける。

これは、「浅田真央」という存在を否定しようしていた輩に対する最大の勝利だ。

 

 

まだ私は気持ちの整理がついていない。

気持ちの整理というか、スケート連盟やISUに対する怒りが大きすぎるというか・・・。

 

 

それでも、彼女が私達に与えてくれたものは測りない。

感動、勇気、そんな簡単な言葉で言い尽くせないいろんなもの。

ありがとう。

本当にありがとう。

日本にうまれてくれて。

日本の代表として頑張ってくれて。

そして、あなたは私達、日本人の誇りです。