ムル☆まり同盟 -266ページ目
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黒酢ブルーベリーは「モスクワの味」

 帰国直後に実家で口にして以来、黒酢ブルーベリーのファンになった。身体にいいと話題の黒酢とブルーベリーの両方が入っているなんて、日本にはなんて便利な飲み物があるんだろうっと感激、しかも飲み口はすっきりさわやか、飽きない味だ。その後、新聞広告やテレビの特集番組などで、今話題の健康食品のひとつであることを知る。さすが日本!夫はと言えば、見るもの聞くものすべてに「さすが日本」を連発している私に、いささか冷やかな視線を送っていた。

 ところが・・・。

 ある休日、家でゴロゴロしている夫に試しに飲ませてみると、「何だ、モルスじゃんっ!これなら好き!!」。モルスとは、ロシアで一般的なベリー「クリュークバ(ツルコケモモ)」のジュースだ。そうか、ブルーベリーに黒酢を混ぜるとクリュークバの味になるのか・・・。

 ロシアでは、クリュークバだけではなくブルーベリーや野いちごなど様々なベリーを使ったジュースも、同じく「モルス」という名前で市販されている。http://www.nyam-nyam.ru/catalog/1892.html 普通のジュースとして飲むこともあるが、ロシア人はこれを食事時に飲む。たいていのレストランでは、水やアルコール飲料と同様に食事と一緒に飲む飲み物としてモルスをメニューに載せているし、少し気の利いたレストランになると自家製モルスがあり、これがまたまろやかな飲み口、既製品とは一味違ってなかなかよい。

 帰国後最初に「日本のよさ」を実感させてくれた飲み物だったはずの黒酢ブルーベリー、今ではモスクワの生活を思い出させる懐かしの飲み物となっている。






夏ばて


夏ばて

 

 ここはとっても涼しいんだけど、この部屋は時間帯と場所によってはとってもむし暑い。何も知らずに連れられて来た身としては、ちょっと腹も立つ。経験したことのないじっとり感だよねぇ。

 何でもきてぃは、モスクワに行く前はこの時季すでに「冷房漬け」だったそうだ。でも、3年間クーラーを使わない生活をしてみると、何だかクーラーがとてつもなく身体に悪いもののように思え、使う気にならなくなったのだそうだ。クーラーだけではなくモスクワになくて日本では当然のようにあるものすべてが「本当に必要かどうか」疑ってみているみたいだよ。

 そう言われてみれば、この部屋、本当に暑いのは、朝起きたときと夕方の数時間なんだ。昼間なんて扇風機もまだ必要ない。集合住宅なので下の階の多くのおうちでクーラーを使うとその熱気が上がってくるんだろうねぇ。つまり暑さの原因は日本の気候ではなくよそのおうちの冷房ということかな。確かにこのマンションは岡の中腹に建っているので、急な坂を登って帰ってくるとかなり体温が上がりはするんだけど・・・。

 ま、最近のきてぃの健康オタクぶりは、こと冷房に限ったことじゃないので放っておくとしても。私としてはただ、モスクワのカラっとした快適な夏がなつかしいだけ・・・。夏痩せするかもよ。【ムルカ】


 夏痩せ???日本のキャットフードがおいしいからってぷくぷく太って、昨日はついに自分の出っ張ったお腹が重くて「基地」に飛び移るのに失敗したくせにっ!【きてぃ】



「エルミタージュの緞帳」


小林 和男

エルミタージュの緞帳―モスクワ特派員物語

 

 1970年から1995年の25年間で3度にわたりモスクワに駐在、合計11年間をNHKモスクワ支局の特派員/支局長として過ごした小林和男さんの本で、取材のこぼれ話や様々な事件、人物についての氏の所感をまとめたものだ。

 エピソードの中に登場するのは、ゴルバチョフやシュワルナゼ、ロストロポービッチなどの大物政治家や大芸術家たち。一般人にとってはテレビや新聞を介してしかお目にかかることのできない人たちに、著者自らが直接会い、ときを過ごしたエピソードの数々にはなかなか興味がそそられる。モスクワやロシアに興味はあるがぼんやりとしか知らないという人には、なかなか楽しめる1冊だろう。1つ1つのエピソードは10ページ以下で完結している上、背景が過不足なく説明されているので、まとまった時間が取れなくても、内容が理解しやすいのもよい。

 確かにロシアは、私が思っていたような国ではなかった。けれども、それは決して、「思っていたほど怖くない」という意味でもなければ、「思っていたほど無愛想ではない」という意味でもない。「思っていた」内容が、所詮、日本の常識の範囲内での想像だったということだ。そういうことが、この本にはたくさん書かれている。

 

基地



 基地


  寝室の納戸にあるクローゼットの上。ここがムルカの「基地」だ。平日の午前中と夜寝るときは必ずここで過ごすことに決めているらしい。

 笑えるのは、すねたときもここにこもるということだ。長い外出から戻ってすぐに十分にかまってやらないとすねてここにこもってしまう。それから、家事や仕事で忙しく、せっかく発見した涼しい場所や新しい遊びを見に来てもらえなかったり褒めてもらえなかったりしても、やはりすねてしまう。そんなときは、「おもしろくないっ」といわんばかりにこれ見よがしに「にゃふん」と鼻を鳴らしてここにこもるのだ。そうすれば、機嫌を取りに追って来てくれると思っているのだ。

 気持ちと時間に余裕があるときは、すぐに追いかけて機嫌をとってみるが、余裕がないときは、そのまま放ったらかしにしておく。・・・すると。しばらく経ってから、さも偶然のように私のそばに来て毛づくろいを始める。私の方は見ずに声もかけてくれない。あたかも、「あらっ、ここにいたの?偶然ねっ。私も気が変わったからこっちで休むことにしたのよ」と言わんばかりに。本当は、すねても追いかけてもらえなかったからさみしかったくせにっ。

 そういうムルカがたまらなくかわいい。

ムルカのプロフィール

おすまし

2002年9月モスクワ生まれ。2歳9ヶ月、メス。父親はモスクワ市クツゾフスキー大通りにある「猫の家」(猫サーカス)の看板スター「ボリス」。(http://www.kuklachev.ru/eng/repertoir/9/  トップページのねこ紹介欄, そっくりでしょ?)

血筋なのか「芸」が好き。

新しい芸を覚えたとき、今まで登れなかった高いところに登れるようになったときは、必ず呼びに来てギャラリーになってくれとせがむチャッカリ屋。(もちろん、拍手喝采して褒めてやります♪)きてぃとの同居は同じ年の11月23日から。ちなみに我が家にはきてぃの夫も同居しているが、ムルカにとっては夜遅く帰宅し朝さっさと出かけていく「猫語が不自由なおじさん」という存在になっている。

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