・・・結構、モテるかも。(ノ∀`)
と、いい気になれるくらいの数じゃないっすかね、
ちょっとちょっと!
見てくださいよコレ。5個。
もらいました。私も。
病棟からのが二つと、あと、仲良しのナースさんからと患者さんからで、合計5個だよ。
結構やるじゃん! 私ってば。
と、にやけながら机の上にチョコレート並べてました。
包み紙を開ける瞬間が楽しいのよね。
なにこれ、ベルギー?
わからん。わからんけど何やら高そうなチョコってことはわかる。
こっちのは資生堂パーラーだよ。かわいいねぇ。
すげー、これキティちゃんの形のチョコだよ。
というか、病棟からもらったのがちょっとデカくてびっくりしました。
長方形のハコなんですけど、
開けたら、3×7=21個も入ってる。
すげー。これ全部俺が食うのか!? という量です。
ちなみにチョコバームクーヘンももらいました。
直径、20数センチあるんですけど。
すげー。・・・これ全部俺が食うのか?!
・・・・どんだけ食いしん坊だと思われてるんだろう。
と考えると、一瞬ブルー入りかけました。
「あッッ!!! おまえなんだそれ!」
高級そうな聴診器をゴトリ、と机に置きながら、同級生のカトリくん(仮)の叫び声。
今日も分厚いメガネがくもり気味。
うさこ「いっぱいもらったよ~。病棟とかから~♪」
カトリくん「何、なんなんだよ。えー、ちょっと待てよおまえ、5個って何?」
うさこ「カトリくんいくつ?」
カトリくん「・・・」
カトリくんは、イラッとした様子で私を見て、
「なんだかそーゆうのって、おかしくね?」
と言いました。
うさこ「・・なにが?」
カトリくん「俺、病棟からもらわなかったんだけど」
うさこ「え」
カトリくん「なんでおまえがもらってんの? つーか、なんでおまえなわけ?」
うさこ「え」
どんどん不機嫌になるカトリくん。Σ(´ⅴ`lll)
なんとかフォローしようと思って、
まだ渡してないだけじゃないかなぁ、とか、
きっとあとでもらえるんじゃない、とか言ってみたんだけど、
どうにもこうにも、「オトコとしては沽券に関わるんだよな」・・・ということらしく、ご機嫌ナナメ。
カトリくん「でまたなんでそれをさぁ、いちーち、机に並べてるわけ? うれしそうにさぁ」
うさこ「・・・うれしそうにっつーか、すなおにうれしい」
カトリくん「ドァホっ!!!」
(゚∀゚;)いえいえいえ!
そんなキレないでくださいよ。小力か、オメーはっ。
カトリくんは、おまえまさか自分が愛されてるとか人気者とか思ってんじゃないだろうなぁとか、ちょっともらったからっていい気になるなとか、さんざん私をノノシルので、
うさこ「いや、わかった! わかったからもう、・・・じゃあこれ、この莫大バームクーヘンあげるから、これで機嫌なおそうよ」
というと、あてつけかっ! と余計怒鳴られました。
「あーーーーーーっ!! なにこれなにこれーーーえ!」
とまた、素っ頓狂な大声がしたので、何事かとそっちを見ると、・・・・先輩の、みかこ先生でした。
みかこ先生「ちょっとなによこれぇー、いいなー、これうさこが全部もらったわけ? いいないいなーー」
うさこ「先生も、病棟からもらってたじゃないですか」
みかこ先生「えー。あっこのトリュフおいしそー、ちょうだいこれ」
うさこ「えっ」(゚∀゚;)
言うが早いか、みかこ先生はトリュフを口に二つほど放り込み、うあーおいし~!! とうれしそうに笑いました。
うさこ「せんせ・・・食べるのはやいっす」
みかこ先生「他のもちょうだい」
(゚∀゚;)・・・
うさこ「・・・ってか、私、今朝先生にチョコあげたじゃないですか! ピエールエルメの! 机に置いたじゃないですか!」
みかこ先生「・・・え、そうだっけ」
あきらかに、知ってるくせにトボけてる顔で、みかこ先生が言いました。
・・・その後もカトリくんはなんだかんだで怒り続け、怒ったまま仕事を終えて帰っていきました。
なんて罪作りなバレンタイン。