在宅にいる障害児、難病児の現状 | 言語聴覚士が教える、幸せな赤ちゃんやこどもが育つ発達のヒント

言語聴覚士が教える、幸せな赤ちゃんやこどもが育つ発達のヒント

発達支援を学ぶことで、赤ちゃんとこどもたちが、幸せになる支援方法を知ることができます。
言語聴覚士として、25年以上臨床を続けてきた経験を、皆様にお伝えしています。

未熟児や、難病、ハイリスク出産などで、
すぐにミルクが飲めなかったお子さんは、
とりあえず、経管栄養といって、チューブを介しての
哺乳をすることがあります。

そして、
その後、状態が安定したら、
ほとんどのお子さんは、口からミルクが飲めるのですが、
中に飲めないお子さんも、
かなりいらっしゃいます。


そんなお子さんのご家庭まで伺って、
私は、口から飲めるように、訓練をしたり、
お母さんの精神面をサポートしたり、
助言したりするのが仕事です。


でも、
不思議なもので、
親が飲ませたいと思えば思うほど、
あせればあせるほどに
お子さんは、「断固として飲まない」ってことのあるんですよね。


本当に、
子育てをしていて滅入っていってしまいますよね。

口から食べないで、飲まないで、
この子、育っていけるのかしら。。。。


そんな不安で一杯になります。

また、さらに、
チューブから栄養を補給していたら、
保育園も預かってくれないのです。

医療的ケアのいるお子さんは、
預かってくれない。


そうなると当然、ママは、仕事をやめないとならないのです。


だから、
どうか、
日本全体として、
医療の進歩とともに、
助かった子どもたち、そして、ママやパパが、

できるだけ、
普通に生活できるようになってほしい。

医療ケアがいるお子さんであっても、
保育所で預かっていただける制度が充実してほしい。

そんな願いがあります。

身体に障害があったなら、
リハビリも必要だから。

だから、
身体障害児の療育園に通うってこともあるかもしれない。

でも、
それでも、
「母子通園」といって、
ママも絶対、付き添わないとなりません。


結局、ママは、24時間、医療ケアがいるお子さんのそばから
離れることができないのです。

離れられるようになるのは、
支援学校に入学してから、
やっとです。


ただでも、
障害があるお子さんを育てていて、
体力的にも、精神的にも、
サポートが必要なのに、

行政は、平気で、
お母さんたちを追い詰めてます。


また、さらに
重度のお子さんで、
感染症のリスクから、
在宅を強いられているお子さんもいらっしゃいます。


担当のお医者さまは、
「まあ、あせらんと行こう!」っていいはるけど。


24時間、ずっと
子どもと部屋に閉じこもったママの精神的なケア、
ママともを作ることや、
気分転換が必要だなんて
想像もされてないんですよね。


どうか、
そんな少数派であるけれど、
これからも医学の進歩とともに、
どんどん増加する子どもたちの

家庭負担を減らすことに
ぜひ、予算を回していただきたい。

切に切に願います。