ことばの発達で大切なもの~喃語 | 言語聴覚士が教える、幸せな赤ちゃんやこどもが育つ発達のヒント

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発達支援を学ぶことで、赤ちゃんとこどもたちが、幸せになる支援方法を知ることができます。
言語聴覚士として、25年以上臨床を続けてきた経験を、皆様にお伝えしています。

新年、はじめての記事ですが、

今年は、「ことばの発達」についての講座開催を

計画しています。

 

それも、連続講座。

1年間かかって学んでいただきたいと思っています

5回くらいに分ける予定です。

それくらい、難しいのです。

そんな「食べられたら、話せる」なんて

簡単なものではありません・・・・

 

 

その理由は何か?

 

昨年。お口の発達とことばの講座を開催しました。

 

そして、ご意見をいただいたところ、

「離乳食の食べさせ方」の絡んで。

食事の進め方と粗大運動の発達。

舌の使い方、顎の使え方と、

ハイハイや、お座りの重要ポイント!

 

それらについては、

みなさん

実際に

飲み込むことと、舌の使い方、

なぜ

頸が座ることが嚥下に大切なのか?

 

そんなことや、

もぐもぐするときに、

どうやって、舌は動いているのか?

 

さらにいえば、

初期の段階で、

特に上唇をつかえるようにサポートしてあげることが、

 

その後の成人嚥下に移行するために

どれだけ重要なのか?

 

そんなことを体験していただきながら、

学んでいただきました。

 

なぜ、お座りやずりバイもできてない段階では、

飲み込みも嚥下も上手にできないのかとかね

 

 

しかし

 

このお口の発達については、

まだ、自分たちの口を使って理解もできる。

 

しかし、

 

ことばの発達の話になると、

みなさん、

目が点になってしまいます。

 

それは、

なぜか?

 

みなさん、

ことばは簡単に話せると思っているから。

 

みなさん、

脳が「ICレコーダー」のような感じで、

 

ことばを話しかけたら、

そのまま、「聞く」→「記憶」→「話す」ってことが

 

いとも簡単にできると思っていたのに。

 

講座では、

声を出すためだけにでも、

 

体はどれだけの動作や運動を

協調して行わないとならないのか?

 

「あ」っていうだけに、

 

実は、脳の運動中枢が、「声をお母さんに向けて出したい」と思って、

口腔関係や肺とか言語の中枢神経に指令を出してからの。

 

呼吸を肺から出して、

声帯を呼吸が通る瞬間に閉じて、

さらにいわゆる軟口蓋って筋肉が動いて、

鼻に空気がもれないようにして、

そして、口を開けて

舌は下げて

 

そして、声を出す・・・・・

 

だから、

脳の運動野だけでも

口、唇、舌、頬、あご、咽頭、軟口蓋、声門、肺・・・

それらがきっちり動いてくれないと困る。

 

そもそも、

だれかに声を出したいという

脳の中枢の刺激が発火して、

運動野に指令を出さないと何もはじまらない。

 

 

これが

ちゃんと連携して行えないと

「声」にはなりません。

 

 

お母さんたちが

3歳以降になっても、

ことばを話さないお子さんの成育歴を聞くと。

 

たいていのお母さんは「喃語は話ましたか?」ってきくと。

「喃語話してました~」っておっしゃる。

 

でも、それは、実は「喃語」ではなく、

まだ言葉の前の言葉、発声である

「クーイング」っていうものであって、

それは、身体の動きにとまって、

反射的に出る音であるってことを

しばしば体験します。

 

この「クーイング」という声は、

喃語ではない。

 

つまり、まだ、コミュニケーションの意図もなく、

出したいから出したのではなく、

出てしまっただけの身体の動きにともなった声。

 

だから、先天的な難聴のお子さんであっても、

この「クーイング」までは声が出ます。

 

でも

次の段階の「喃語」は

耳が、お母さんの声が聞こえて、

ことばというものを理解しはじめた段階でないと

出てこないのです。

さらに、話しかけたいという気持ちがないと出ないのです。

 

つまり意図的な発声になって、

さらに

鼻からの音ではなjく、

喉をしっかり筋肉で挙上して、

お口と鼻の通路をふさいだ口からの声。

 

これがことばのための

「母音」の基本になるもので、

まず、初期の喃語。

 

これが出てくるってことが

まずは、まずはことばの発達にとって重要なものなのです。

 

そして、

はじめは、

「あ」とか「う」とか「う~う~」しか言えない

母音とか、母音ともいえない不完全な音です。

 

でも。この時期に

お母さんが話すことばの「母音」というものを

耳で聞き分けられて、記憶して、

そして、神経も育って、

運動神経からお口に発音するように指令がでるから、

この母音が短くでてくるようになるのです。

 

でも、後半の喃語になってくると

 

「まんまんまんまん」と

唇を使って、「子音」+「母音」や

「たたた」とか「ちゃちゃちゃ」とちう

日本語の基礎の音が出てきます。

 

それこそ、

離乳食の初期段階で、唇での食べ物の取り込みができるようになって

頸も座って、喉と舌をしっかり上にあげて、唇もとじて、

「ごっくん」とできるようになる。

 

そうやってはじめて、

その時期に、

耳で母音も聞き分けられて、

そして、喃語として、母音ができてるからこそ、

唇を使った発音の、一番、簡単な「ま」行や「ぱ」行が発音できる。

 

 

そして、次に、

もぐもぐ期のころになってくると、

うつ伏せ姿勢からのお座りができて、

自力で座ってられる

こけかけても、

自分で「立ち直ること」ができる

 

このようになってくると、

首座りの次の「腰座り」がきっちりできてくる。

そうすると、

顎もしっかりすわってくる。

 

腰が安定→顎が安定

 

こうならないと、

舌は土台がしっかりしないから

ちゃんと上下に動けない。

顎の動きと一緒に動くだけで、

顎と別に動けない。

 

自分だけで

普通にお座りができてはじめて、

舌が顎と一緒ではなくて、

舌だけで上下に動いて、

食べ物をつぶすことができるようになる。

 

そうやって、

舌が、食べ物をしっかり上あごにぎゅーっと

押し付けてつぶせるだけ使えるようになる。

 

そうすると、

なんと発音でも「舌を使った発音」である

「た行」や「だ行」や「ナ行」の音が出てくる。

 

このころには、自分の手で食べ物をもって、

口にもっていくという自発性も育ってくる。

 

でも、

手をちゃんと口にもっていくためには、

その前のうつ伏せで、

自分の身体を持ち上げるだけの力が育って、

いろんな原始反射が十分に使われたあとに、

抑制されてくる。

うつ伏せで、肘を伸ばして、腕で体を支えられて

はじめて、胸が開いて、深い呼吸ができる

 

深い呼吸ができてはじめて、

喃語を

「まんまんまんまんまんまん」というように

呼吸を出しながら、ある程度長く、声を出すことができる。

 

これができないと、

ことばを話すだけの呼吸の基礎がないことになって、

ことばを話せるはずなのに

「あ」しかいわない

ことばの最後の「た」しかいえない状態にもなる

 

だから、

このうつ伏せで

腕を伸ばす姿勢っていうものが、

どれだけ大事か・・・・

 

これは、目の使い方にも大きく大きく関係してきます。

 

頸も座って、

腰も据わる。

 

このことが

まず、食べることに大事で、

頸が座ってきたら、

ちゃんと唇を使わせていかないと、

成人嚥下ができないままで育っていきます。

 

だから、

とても大事なのは、

 

「立位」ではなく、

「ハイハイ」「ずりバイ」の運動。

うつ伏せで首を上げる運動。

うつ伏せで、身体を回転させる運動

 

決して、

あせって、バンボに座らせいたら

腰がいつまでたっても安定しないし、

 

さらに、

ハイハイを飛ばして

立位に行ってしまいます。

 

そうすると、

「噛む」ってことが

とてもしんどいことになってくるのです。

 

だから、

とても腰を自分の力で安定させられること

パラシュート反射が育つようなサポート

 

これが重要なんです。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

先日も、

今、ずりバイ、うつ伏せを一生懸命練習してもらってるダウン症のお子さんのママに、

訪問リハビリのOTさんが

「座らせたら機嫌いいし、手をつかえるからいいよ~~~」なんて、

リハビリをはじめたので、

かなり困ってしまっているのです・・・・・

 

さあ、どうやって、

専門職のリハビリ職であるOTさんに、

 

はいはい、すりばい、うつ伏せが重要か・・・をお伝えするのか?

新年早々の悩みです^^

 

そんなことも、

今年は、上手にクリアすることが目標です^^

 

ご希望の講座名を記載の上、

arinomama_kansya333**yahoo.co.jp

(**を@に変えてくださいね)

docomo、ソフトバンク、AUなど携帯の方は、

このアドレスを受信設定してください。

 

 

ブレインジム101講座 ~4月連休開催 
日時:2019年4月27日~29日 10時~19時
会場:大阪市内
詳細・お申込みはこちら。
BBAs講座
(ビルディングブロックアクティビティー講座
日時:2019年2月3日(日) 10時~19時  
 会場  近鉄八尾駅付近
  詳細、お申込みはこちら。

 

 

BBAs講座
(ビルディングブロックアクティビティー講座
日時:2019年3月21日(祝) 10時~19時  
 会場  大阪市天王寺区 
  詳細、お申込みはこちら。


 

  

 

↑こちらに事例紹介しております^^

 

 

 

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