バリダンスのレッスンのとき、踊っていると、あれ?ここの振りの形はどうなっているんだろう?と感じる部分が浮上して質問することがよくある。
先生は「ここは、こういう風に〜(以下イメージを伝えてくれる)しているの」と答えてくれて、この形で、ということは言わないこともある(もちろん、こういう振りの形で、と言ってくれることもある)。
踊りを習い始めた時にもそういうことがあり、はじめはとても困惑した。イメージは理解できるが、知りたいのは、その音が鳴るときの体の形だったからだ。
いまのわたしが知り得る、先生の伝え方は、「ここにあるイメージを表現するために」どう体を使うか、で、それは人によって違うので、体に理解させる表現で伝えてくれている、ということかな。
基礎的な技術が(ある程度は)身についている、のが大前提。他の伝統的な舞踊でそうであるように、バリダンスでも、基礎の形はとても大切だ。
形になっているものには、形の向こうに、形にした人や、形になる元のものがあって、先生は、そこから繋がり広がるエネルギーを、先生の体を通してここに表現してくれる。
バリダンスの元になるのは、バリ島の自然。音楽(ガムラン)もダンスも、聞こえたり見えたりするものの向こうには、いつも、バリ島の豊かな美しい荒々しい繊細な自然が、在る。
だから、形をぴったりと踊ることも、その向こう側にあるものと一体となっているということだと感じる。たとえ、イメージを知らなくても。
表現された形は、表出する前の世界と、表出して見せた先の世界の端境にあって、表現を学ぶレッスンは生きている間、続いて行く。
まだまだ未熟なわたしは、自分を励まし、人から励まされながら、根気強く生き、踊り続けている真っ最中。笑
イメージから体を動かす練習も、形をぴったりと踊る練習も、楽しい。楽しくて、やめられない。笑笑
こんなわたしを、いつも暖かく見ていてくださって、ありがとうございます。どうぞこれからもよしなに。
感謝をこめて
いそべ晶子