海外の街歩きで 楽しみなのが
看板ウォッチングです。
国によって大きさや掲示方法の規制がありますが、
無法地帯だな と感じるのが香港です。
道に張り出した看板は 2階建てバスのルーフぎりぎりの高さ。
これが競うように無数に存在します。
普通なら美観を損ねるという理由から
何らかの規制が布かれるのでしょうが、
香港の場合はむしろこれが「香港の景観」として成立しています。
混沌の美。
アジアそのものです。
漢字の持つ美しさも 看板の氾濫を不快に思えない理由でしょうか。
現地語が理解できなくても
漢字圏なら 字を見ればほぼ意味が解ります。
(大陸中国の簡体字を除く。
日本の新字体にも如何なものかと思うものがありますが、
あの国の文字改革は漢字への冒涜です。)
僕ら日本人にとって
漢字は 漢字圏における視覚言語=ピクトグラムです。
表意文字というのは便利ですね。
マカオの文具店で
トイレの表示を買ってきました。
トイレは中国語で「洗手間」。
「厠所」ともいいます。
日本語だと「便所」「洗面所」「お手洗い」などなど。
この相違は 文字を一見して理解するには
難しいものかもしれません。
が。
想像力を駆使すれば 推理できます。
これが楽しい。
あの店は何の店だろう…などと考えながら
そぞろ歩くのが面白いのです。
踊る漢字に こころも躍ります。