「沈黙の艦隊」の後、昼食も摂らずに次のフロアに移動。

 

コミック本やTV放送をご覧になっていた方はガロという人物が分かると思う。

 

 しかし、初めて観た人は最初からガロが登場し、

狩集汐路(かりあつめ・しおじ)なる女子高校生に

「君のことを守る」みたいなことを言い、

久能整(くのう・ととのう)君を紹介するのでは、訳が分からないと思う。

 

 広島美術館で鑑賞を終えた整君は、汐路に声を掛けられ、

「遺産相続で殺されるかもしれないから助けてくれ」と言われ、

彼女の家に引っ張って行かれる。

 

 遺産相続は遺言により4人の孫たちに与えられるが、

敷地内にある4つの蔵にある「あるべきもの」を探し出し、

あるべき所に戻すことができたら・・という条件付きだった。

 

 一見、遺産相続のように見えた。

が、その裏にはお家乗っ取り、その家の者たちのうちただ一人を除いて、

全員虐殺という恐ろしい歴史が潜んでいた。

 

 江戸から明治に移る動乱期に、3人の鬼たちは某家の美しい妻に横恋慕し、

この家に押し入り、家族を虐殺して美人妻を座敷牢に閉じ込め、わが物にした。

家族虐殺の時、たった一人の少女が逃げ出した。

 鬼たちはその少女が復讐に来るのではないかと恐れ、生まれた子供たちが

自分たちと同じ容姿をしていたら、素性がバレないように殺していった。

 すなわち、鬼たちと同じ色白で天然パーマの子供たちは早死にか事故死を細工された。

 

その秘密に気づいたのが整君であった。

 

 4つの蔵のひとつの床下から、大量の白骨が出た、

また別の蔵にあった錆びた刀剣類からは人間の血が検出された。

警察が動き出す。

 

 かつて、汐路の父親やその兄弟姉妹4人が乗ったクルマが

汐路の父親の居眠り運転で事故を起こし、全員事故死した。

 しかし、汐路はそれにずっと疑いをもっていた。

 

 別のいとこが蔵から発見した手帳に見覚えがあった汐路は、父親が出発前に

オレンジジュースを飲んだことを思い出した。

 実は、そのジュースには犯人によって、睡眠薬が仕込まれていた。

 

 整君の推理力と観察力から、真犯人が指摘される。