恐ろしい内容の本を読んで読んでしまった。
ザイムとは財務のこと。財務省の財政赤字のトリック、
政府への増税を促す巧妙な手口、
それをまともな施策とする首相、
国民から搾取し上層部が肥え太る構造は、
まるでカルト教団と同じという理論。
扉の裏にある執筆動機を引用すると、
「財務省は、カルト教団化している。
そして、その教義を守る限り、
日本経済は転落を続け、
国民生活は貧困化する一方になる。
本書ではなぜザイム真理教が生まれ、それがどのように
国民生活を破壊するのかというメカニズムを述べていこうと思う」
実質賃金が減り続け国民生活が困窮し始めている事を、
実生活者としての国民は気づいているのに、
財務省の息がかかったマスコミ各社の報道により、
ザイム真理教の教義(緊縮財政ゆえに増税)を信じさせられ、
有無を言わさず重税を課せられ、
消費税増税と言われても、なお信者で居続ける。
大部分の国民は【国民負担率】を知らない。
【国民負担率】とは、税金と社会保障負担が、
国民所得全体に占める割合のこと。
2010年の国民負担率は37.2%だったのが
2022年では47.5%になっている。
ほぼ5公5民である。
江戸時代の歴史に詳しい方はご存じでしょうが、
最初4公6民だった年貢が、
幕府の財政悪化に伴い5公5民に引き上げられ、
やがて一揆を起こす者達や、
田畑を捨てて他所へ逃げる逃散(ちょうさん)が始まった。
今の国民負担率は江戸後期と同じなのである。
これでは「働けど働けど我が暮らし楽にならざる、
じっと給与明細票を見る」繰り返しである。
これは、魔女の意見だが、
田舎や海外に移住し始めている若い人たちが増えて来ているのは、
何にでも税金がかかる都会の生活と働き方に疑問を持ち、苦痛を感じ、
自分が一番楽になる方法を選択したのではないだろうか。
これは現代版の逃散である。
筆者は詳細な資料で、ザイム真理教がいかに国民生活を苦しめているか、
少子高齢化とコロナで社会保障費がかさむと言いながら、
それは単なる口実であることを小気味よく証明している。
ご興味のあるかたは是非どうぞ。