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宮沢賢治の真実 修羅を生きた詩人 今野 勉

 

「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はありえない」、

「雨ニモ負ケズ」等のイメージで語られることの多い宮沢賢治は、

彼の色とりどりの透明な光のきらめきのような表現も相まって、

どこか聖人のような扱いを受けていることが多いように思います。

 

しかし、「おれはひとりの修羅なのだ」というフレーズに代表されるように、

彼の多くの作品の中で吐露されているのは、まさに<鬼>のような彼の内面です。

そんな光と闇が混淆する賢治の「心象スケッチ」に闇の側から迫ったのがこの本です。

 

賢治は「告別」という作品の中で「さみしさでおまへは音をつくるのだ」

と教え子たちに向かって絶唱しています。

では賢治自身はどんな「さみしさ」をもって「自分自身の音」を創っていったのか?

圧倒的な執念によって綴られたこの取材記録の中にその真実が記されています。

 

他人の心の闇をほじくり返すことに何の意味がある???

人の苦しみ、悲しみ、怒り、葛藤、孤独...

それらにこそ人間生の精髄はあり、想像力、創造力の源はあります。

人の「さみしさ」を知ることは生きるエネルギーを得ること、

それを転じて想像し、創造する力を得ること。

史上屈指の詩人の「こころのエキス」をあなたの心にどうぞ。

 

 

 

この本のズバリ!ここがポイント!!

 

もしもおまへが
よくきいてくれ
ひとりのやさしい娘をおもふやうになるそのとき
おまへに無数の影と光の像があらはれる
おまへはそれを音にするのだ
みんなが町で暮したり
一日あそんでゐるときに
おまへはひとりであの石原の草を刈る
そのさびしさでおまへは音をつくるのだ
多くの侮辱や窮乏の
それらを噛んで歌ふのだ

 

ー 宮沢賢治 『告別』

 

寂しさの中でこそ、寂しさの本当の美しさや価値がわかる。

それはやがて「貴方だけの音」となって誰かを癒すかもしれない。

 

 

 

 

 

↑若松さんの著書は別の機会におすすめしますが、もし今悲しみの中にある方、

自分が味わっている寂しさに意味が見出せない、という方にこの本を捧げます。

静かに読まれ、愛され、広まっている。この本はそんな一冊です。

 

↑我が地元の誇り<港の人>から渾身の賢治本!!!

人生の本当の意味、価値とは何か?賢治の葛藤が生々しく刻まれた書簡集。

タイトル、装丁、内容、全て絶品の一冊!!

 

 

↑私なんてまさにそうですが、賢治好きは石好きな人多いと思う。

「賢治と鉱物」という書籍もおすすめなのですが、

こちらは元素まで解説されているお得すぎる一冊!!ホント楽しい!!

 

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