亡くなられたが、旭川市に住んでおられた作家三浦綾子さんの

代表作『銃口』は、多くの方がご存知と思います。そこで描かれ

たのが、「綴り方教育」で子どもたちが

生活の現実をリアルに見つめ、表現する力をつける教育をすす

めた教師たちを左翼教育と弾圧された事件を描いた作品です。


時を同じく、当時旭川師範学校美術部に所属する学生たちが描

いた作品、自画像や子ども、農民などを描いた作品も「左翼思想」をあおる行為として弾圧されました。


7月19日、当時旭川師範学校学生だった松本五郎さん、菱谷良一さんともに93歳が、「治安維持法体制を語りつぐ」として証言されました。


上記の絵が、プロレタリア思想を育てるとの、まことに滑稽な理由、現代それを信じる人はいるでしょうか?

当時はそのような馬鹿げて、頓珍漢な言説に異議申し立て、疑義を発する芽さえ摘み取ってしまう体制を作り出したのでしょう。


現代への警告として、貴重な証言をされたお二人とその歴史を掘り起こし続ける宮田氏に深く敬意を評します。