真っ青な空が広がり気温も20℃近くまで上がってだいぶ春らしくなってきたドイツです。今週からイースター休みが2週間ですが、コロナの感染者数が上がる一方だから、たぶん休み明けからまだホームスクーリングが続くんだろうと思います。いい加減に予防接種を進めて欲しいものです。

 

さて、今回の話題は一歩変わって環境問題について書いてみたいと思います。きっかけは、会社でSustainability Roadmapがテーマにされていてそれに伴って色々な記事などを読みだしたからです。

 

日本では、ドイツが環境先進国というイメージが強くありますが、ドイツに住んでいて色々経験してくると実際のところはどうか自分でも気になりますよね。

 

1850年から2017年まで全世界の4.6%の温室効果ガスを排気しています。ドイツを除くほかのEU28国が15%、アメリカが23.8%そして、中国が12.1%。こうやって見るとEU内ではやはり多いですよね。

(PIK 2019から)

 

住民一人当たりの2酸化炭素排出は、第一にサウジアラビアがあって18.6トンでトップだが、ドイツも負けておらず9.2トンで6位。日本は9.4トンで5位。全世界の平均4.97トンから見れば、ほぼ2倍の排出量です。

(EDGAR 2019から)

 

どこからこれが来ているか気になるところです。ドイツの環境庁BundesumweltministeriumのKlimaschutz in Zahlenからのグラフによるとほぼ32%の254ミリオントンがエネルギー産業から出ています。その次がほかの産業で23%の188ミリオントンを排出しています。

 

 

 

ただ、ここで気になるところは、全体の20%で163ミリオントンを出すの交通を化石燃料から電気自動車のほうに移動させようとしているところです。エネルギー産業が出している254ミリオントンの2酸化炭素の86%が石炭・褐炭・ガス発電から出ている。ます、これを減らす方向に動いたほうがいいんじゃないかな。10年前の東日本大震災に続く福島第一原子力発電所の地震の後、原子力発電の撤退を決意したドイツですが、その代わりにいくつかの火力発電所の運営を始めています。(Liste fossil-thermischer Kraftwerke in Deutschland – Wikipedia

それでいいのか?

 

そして、車そのものは2酸化炭素を出さないからいいけど、そのバッテリーの製造の段階でどれだけの2酸化炭素が排出されているかも含めて考えないといけないのでは?

 

もう一つの問題は原子力発電と同じく、原子力の廃棄物の処理は一切考えていなかったように、バッテリーのリサイクリングのことも考えられていないことです。(Elektromobilität und Recycling: Recycling und Entsorgung von E-Auto-Batterien – Sonderabfallwissen (sonderabfall-wissen.de)

 

環境先進国という肩書を持ちたいなら、全体的なバランスを考えて環境問題に取りかかって欲しいです。