ハロウィンとは、万聖節の前夜祭に当たる10/31のことを言いますが、日本人は肝心のカトリック教会の典礼の方は知らなくて、その前夜祭のことしか知りません。

それで、カトリック教徒であるフィリピン人の一般家庭ではこの期間をどのように過ごしているのかをお伝えします。

カ トリック教会の典礼が行なわれる11/1の万聖節と翌日の万霊節の二日間はフィリピンでは休日になります。万聖節には墓場のある礼拝堂でミサが行なわれ て、翌日の11/2の万霊節は、死んだ家族が帰って来る日なのでフィリピン中の家族がお墓にお参りに行きます。日本の盂蘭盆とちょうど同じ民間信仰による 宗教行事です。

フィリピン人家庭では、お墓に備える生花を用意して持参して、墓場で売っているロウソクを買ってから家族や親戚のお墓にお参りして、死んだ家族と一緒にしばらく時を過ごすのです。こういう訳でこの日には、公共墓地まで続く道路は大渋滞して車は通行禁止になります。

これが一年に一回繰り返されるフィリピンの日常生活の光景なのです。Jトピアの日本人コミュニティでは、こうしたフィリピン人の信仰行事にも参加して庶民の暮らしに寄り添います。それで墓場に行けば顔見知りの住民に出会って、そこがまた社交の場に早変わりするのです。