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セブ島の『宝物』の一つが『島風』だと聞いて不思議に思うかも知れません。

それは、セブ島に来たらどこにでも風が吹いているはずだと頭で思っているからです。それでは、セブ島でどんな風の体験があったか具体的に思い出してみて下さい。

私 自身の体験を振り返ってみても、私は過去にマクタン島のリゾートホテルのメッカであるタンブリビーチクラブの中に、しかも自分専用のプライベートビーチ付 きの海の真ん前の建屋に一年半住んでいましたが、正直言って、風を感じた記憶が一度も有りません。また、それではマクタン島やセブシティのどこかで風を感 じた記憶が有るかと言えば、そんな記憶も有りません。

どうしてかと言いますと、セブ島では(私が住んでいたリゾートホテルはもちろん)暑いときにはエアコンを使うことに慣れてしまっているので、それで、自分の脳がエアコンの快適さを快適と記憶してしまって、外界の自然の風を心地良く感じなくなってしまっているのです。

この現象は、明らかに自然を感じる身体能力の低下であり、人間性の退化にもつながる重大な事象なのですが、人間は都市化の中で、人工の環境に適応して行く中で自然の環境に不適応を起こしているのです。

写 真は、バンタヤン島のJトピアで『島風』が吹いて椰子の葉がなびいている光景です。この『島風』は、海から吹いてくる浜風が島に在る椰子の林を通り抜けて 来る間に冷やされて人間の身体が一番快適に感じる涼しい『島風』と成って吹き抜けます。もちろん車の排気ガスは皆無ではありませんがこの島では極く僅かで す。

私は、このバンタヤン島に来てから、初めてエアコンの無い暮らしを体験して(扇風機は使います)、自然の風だけに当たって過ごしてい るうちに、自然を感じる身体の能力が徐々に戻って来て、人間は自然によって癒やされる存在で有ったことを悟り、『島風』が『宝物』であったことに驚いたの です。

それでもし、あなたが、このバンタヤン島の『島風』に当たって、「自然の風の美味しさと全身の快感」が蘇って来なかったなら、人間性が退化してしまったと考えて間違い有りません。