こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
2024年4月14日(日)に愛媛県は宇和島市で行われた『鬼が城ピークストレイル』に初参加をしてきました!レースレポートをお届けします。
9時間23分06秒
出走者数151人中41位(全体の27.2%)
定員150人 ※前年は145人
制限時間12時間
公式ホームページ 約50.0km/3,660m
GPSデータ 49.40km/3,568m
時計データ 54.67km/3,653m
【関西の似た比較対象レース】
50.0km/3,700m
今年は50kmのロングの部、35.8kmのミドルの部に加え、18kmのショートの部も新設されたことにより参加者が倍増し、過去最高の330人を動員。
足摺宇和海国立公園内の海・山・川が満喫できる自然あふれるハードなコース。四本松・尻割山・毛山・権現山・櫨ヶ森・四国百名山の高月山・東高月山・御祝山・四国百名山の三本杭・八面山・大久保山・四国百名山の鬼ヶ城山を走ります。
コース中には日本三百名山の“三本杭”、日本の滝百選の“雪輪の滝”もあって、山々からは美しいリアス海岸と多島海景観が望めます。
関西で似たコースプロフィールの大会に「比叡山インターナショナルトレイルラン50km」がありますが、比叡山はトレイル比率は66%とコースもイージーで走りやすいですが、鬼が城ピークストレイルはトレイル比率は76%以上(昨年は90%以上)、コースもテクニカルでずっと過酷。コースの最高点も1,000m~1,200mを幾度となく超えます。
スタート、ゴールは山の上にある丸山陸上競技場。競技場をゴールとするトレイルランの大会は少ないので嬉しい。
宇和島市長による挨拶。
今回のレースはIBUKIの最新型GPS端末をつけて走ることが義務づけられているのですが、これが重い!みんな同条件だからいいんですけれどね。しかし、これだけの重さがあるならコースから大きく外れたらバイブ振動で知らせてくれればいいのですが、登山者やランナーの道迷いや遭難も激減しそうですが、そこまでの機能はありません。
最序盤のボス、尻割山(しりわれやま)からの宇和海の絶景。約6kmで1,000mUP。まだ序盤とあってそこまできついと感じませんが、だらだらと長く続く登り。1,000mもいっきに登るような機会はあまりなく、まるでヨーロッパ大会のよう。
20kmを過ぎたあたりで、登りで背後から足音が。振り返ると女子選手で、思わず二度見。
あとで招待選手の一人で、2022年UTMF女子2位の選手とわかりました。
もっと前を走っている人と思っていましたが、やはり全体のペースが速い。その後、軽快な足取りで追い抜かれました。マラソンは体重ですが、トレイルランニングはもっと体重、軽いほど楽に速く登れる(ただし、ただ痩せ型だけではダメで自分の体重を持ち上げる最低限の筋力は必要です)。
しばらくして再び背後から足音が…
男性が軽快なリズムのパワーウォークで登ってきます。招待選手の一人で人気ランYouTuberのガチオさんでした。カメラを回しながらでファンランと思っていたので、こんなに速いとは思いもしませんでした。
スラリと高長身で爽やで甘い顔立ち、年齢よりもずっと若く見え嫌味がなく、エイドに着いてもボランティアから大人気。どんな人からもウケがいい理由がわかりました。僕とは大きく違いました。ガチオさんと一緒に第二エイドに到着します。
エイドを出発し「さあ、これから!」というところで、鬼が城山系の最高峰高月山へと向かう途中で痛恨のミスコースをしてしまいました。
ミスコースの箇所。画像の分岐を「◯」方向の右へと進み高月山へと向かわなければならないところを「×」の方向に下って林道を進み、再びエイドまで戻ってしまいました(涙)
なぜミスコースをしたのか?
分岐で、侵入禁止のために貼られていたであろう黄色テープが正しいルート側の道を通せんぼするように落ちていて、正面に誘導テープがあったのにも関わらず足元のテープに目がいき見落とし、テープがない方向へ下りてしまったことが原因でした。
完全に僕のミスでした。
なぜすぐ引き返せなかったのか?このとき時計の地図は「オフコース」を示していましたが、最悪なことに誤って下りた道には誘導テープがあって、それを逆走するかたちとなりました。その道はあとで走ることになるコースでテープがついていました。
立ち止まり時計や地図を見ているあいだにも時間は過ぎ、時間差で後続から次々とランナーが降りてきて進行方向へと走り去っていきます。
正しいのは時計のGPXデータか、目の前の誘導テープ、ランナーか?(もちろん時計ですが、焦りが判断を誤らせました)
僕が見ただけで少なくとも5、6人がミスコースしていたので、わかりにくい分岐だったとは思いました。
過去のYouTubeの大会コース紹介動画にはすべて目を通し、動画でもランナーが道迷い多発しているのを見ていたので、注意深く走っていましたが…動画内で道迷いがあった箇所は風景が記憶されていたのですべて回避できましたが、そこではないポイントで道を間違えてしまいました。
50kmでもハードなコースを54.5kmも走ることになってしまい、ここで完全に心は折れ、そこからは完走モードに切り替え。第三エイドでは椅子に座って15分の休憩を取り気持ちを整え、下りも歩きを入れながら無理なくフィニッシュを目指しました。
コースは鬱蒼とした森が続くので前を向いて、テープをしっかり見ながら走らないと迷いやすい。
日本の滝100選『雪輪の滝(ゆきわのたき)』。滝の落差は300mあるそうですが、遊歩道から見えるのは80m余りらしかった。この日の最高気温は24℃と真夏日。このとき軽い熱中症になっていたかもしれないコース上に水場があることはわかっていたので頑張れた。
コース上には岩場も多くあって楽しかった。滑床渓谷(なめとこけいこく)へと続く下りは長く、普段下りは大好きな僕が「いったいどこまで降るんだ?」と思うほどにウンザリする長さでかなり足にきました。
第三エイドの滑床渓谷(万年荘)に到着。宇和島のじゃこ天に、
田舎汁やそうめん、
このはっさくと美生柑(みしょうかん)に助けられました。
ラスボスの御祝山(おいわいやま)。約2kmで800メートル以上UP。一番ハードとはあらかじめ聞いたので、摩耶山に登るぐらいの運動量をイメージしていましたが、その2倍はハードでした。はじめて山を嫌いになりそうになりました(笑)
その後は日本三百名山の“三本杭”を目指す。山頂へは往復歩行区間になっています。
ランナーと話しながら進みました。12時を過ぎて気温も高くになったあとは後続のランナーの気配はほとんど少なく、みんな暑さでバテていたんだと思います。
三本杭山頂!コース上で唯一のすれ違い区間なので互いにエールを送り合いました。ミスコースしたことにより沢山のランナーと会うことになったのですが、
さすが50kmはツワモノランナーの祭典だけあるなと思いました。
大感動のパノラマ絶景。宇和島周辺の山々がはるか遠くまで見渡せました。ここが頂点であとは下るだけ…このあとも容赦なくアップダウンや登りが続きました。最終エイドからラストの約6kmはご褒美ダウンヒル。走っていて一番楽しかった区間でした。ラスト6kmは8時間以内で完走しているランナーが約60分かかっているところを、55分でフィニッシュできたのでミスコースが悔やまれました。
ゴールの丸山陸上競技場に入ると大会MCの方がランナーひとり一人に、
サッカー実況の叫びみたく大げさに声をかけてくれます。これを最後の一人のランナーまでコールし続けるのは大変な仕事だなと思ったのと同時に、主催者が一番お金をかけるべきところはは盛り上げのためのMCと思いました。
フィニッシュ後は無料でスパイスカレーが振舞われました。
フィニッシュ後に、
そう感想を漏らす女性もいました。
ハードな大会ですが、リピーター率は4割から5割にも上るそうです。YouTubeの過去の動画を見ると50kmには初心者も参加をしていて、「はじめてのトレイルランを無事完走できてよかったです」とゴール後に語る女性もいて、はじめての大会に選んだ人がいることにびっくり。
50kmに挑戦しようと思う人自体、普段から相当練習しているアスリートランナーとは思います。
「これが山で普通なんだ」と思って普段山登りしているとみんなめちゃくちゃ強くなるのだな、と思いました。ある意味、恐ろしい。
すごい!鯵に鯛、鰤、かんぱち。今年は完走賞として魚をもらえ、遠方から来た人は後日クール便で送ってくれます。
鬼が城ピークストレイルのここがおすすめ!
・宇和島城は必見の価値あり
・宇和島の鯛めしを食らうだけでも行く価値あり
・足摺宇和海国立公園内の海・山・川が満喫できる!
・鬼ヶ城山、高月山、三本杭の四国百名山のうち3つに登頂できる
・“三本杭”から見渡す絶景
・日本の滝百選の“雪輪の滝”もあり
・比叡山国際トレイルラン大会を完走された人への次なるチャレンジにおすすめ
レース当日の様子をより詳しくお知りになりたい方は、2024年4月17日20時公開のガチオさんのYouTube動画をご覧ください。
やっぱりロングレースは最後まで走り抜く気力と決意が重要で、自分の心が折れなければ完走できるのだなと思いました。
Never Stop Running.
【STEP1】無料メール講座で学ぶ
【STEP2】大阪城公園での練習会やトレイルランイベントに参加する
プロにランニングフォームを見てほしい