昨夜のNHKのNews Web
は、沖縄の言葉や文化を伝える活動をメインに、それと戦争体験を後継者に伝える活動を紹介していました。その中で、特に戦争を体験した戦前世代から未体験
の戦後世代の小学生たちに伝える活動の大事さと難しさが取り上げられました。
実
際に沖縄戦の戦争体験をした祖母世代からでさえ、全く戦争の記憶がない孫たちに伝えることがこんなにも壁が有るのに驚きました。真実(戦争を実際に体験し
て分かったことは、絶対に戦争はしてはいけない!ということ)を伝えることの難しさを改めて知らされた思いでした。
それで、実は自分のことを振り返って見ましたら、私がセブ島で体験して発見した『宝物の真実』だって、それを問題意識の無い方々に伝えるのはとっても難しいことなのです。
そ
れはどうしてなのかと言うと、人間が見たり聞いたりしているのは、外界に客観的な物質が有って、それを目とか耳とかで感じていると思っているけれど、実は
外界を感じて認識しているのは脳なので、当然問題意識が違えば一人一人見えるものも違ったのですね。それで一人一人同じ外界を見ても、或る人には見えても
別の人には見えないのですね。外界とは全て脳が作り出している世界だったのです。
そこで、現代の大衆消費社会では、メディアを通じて大衆
の脳に、一つの共通する共同幻想を植え付けて、物としての認識(セブ島リゾートが在ること)やそれへの欲望(リゾートで得られる快感など)を作り出してお
いて、それを商品(セブ島リゾートツアー)として大量に売り付けることに成功したという訳です(リゾートのイメージに反する光景は見せない会わせない、い
わゆる裸の王様化戦略)。「セブ島リゾート」恐るべし!......です。
脳に幻想を植え付けられた大衆消費者からすると、私こそ、逆に
幻想を抱いた変わり者としか見えないのももっともです。一旦、常識として脳の中に形成されたイメージを壊すのは自分が自分の認識を疑うという問題意識が無
ければ難しいことなのです。『セブ島の宝物」を伝えるというミッションは、実はかくも困難なことなのでした。
写真は、そんな作られた「セブ島リゾート」のイメージからは見えてこない、本物のセブ島リゾートであるJトピアと前の道の光景です。