三重・津でのMPAD2021
今年も大谷朗×角ひろみで参加させていただきます。
今年は大谷朗ひとりで出演・三重へ、角ひろみが演出です。
今回(も!)選んだ作品、とってもとってもいいです。
詩情と雰囲気あふれる、風景が豊かに広がる、
せつないやさしいはかないたまらない4作。
「船の破片に残る話」
「花咲く島の話」
「強い大将の話」
「ある夜の星たちの話」
作/小川未明
演出/角ひろみ 出演/大谷 朗(演劇集団円)
「世の中が、文明になればなるほど、そこには、犠牲になっているものがあるのだ。」
(船の破片に残る話)、日本児童文学の父が書く4つの童話。
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わたしは小川未明の言葉と文体と世界が大好きなのですが、
大谷さんとの小川未明は、最初のMPAD2015「うらしま太郎」に続き二度目です。
大谷さんの持つ空気にも低く深い声にもとっても合っていると思います。
最初はこの4作からいくつか選ぼうと思っていたけれど、
大谷さんに読んでもらったところ
「今回この4作全部はどう? いけるんじゃないかな」と大谷さんが言いました。
そしてすぐわたしが一人で全部朗読してみたら
4つの世界を巡る中でわぁーっとたまらない気持ちがあふれて、
迷わず4作にしました。
そして、今回店舗上演させていただく、
明治44年創業の老舗洋食レストラン「中津軒」さんは、
店のすべての雰囲気がレトロモダンで上質で、
もうすでに物語性あふれる素敵な場なのですけれど、
この今回の小川未明の話ととーーっても合うとおもいます。
今年も東京の大谷朗さんとの稽古が始まって、
また秋が巡って来たんだという実感。
撮影:國保江実奈さん)
今日、まずは録画しながらオンラインで大谷さんに初めて全篇読んでもらいました。
角はなんだか最初から「花咲く島の話」がずっと涙腺にきてしまい、
動画に映ってた自分の涙顔が痛かったです。
今回選んだ小川未明、
海や島や命や町や星やいろんな世界の風景へ連れていってくれる、
絶望の上に立つ、深いやさしみいつくしみのある4篇。
今年は角は演出のみで行けませんが、創作は例年どおり二人でやります。
津へは大谷さん一人でまいります。
いい時間になるとおもいます。
まとめ見は今回初めて、三重文化会館小ホールです!