シリーズものです。
最初から順番にお読みください。

第1話:生命①
第2話:生命②
第3話:生命③



8月21日
病院への2度目の電話の返事は…

「すぐ来てください」

あっさりとしたものでした。
電話を切るが早いか、急ぎつつも妻の状態を気遣いながら準備を進めます。
動くと激痛が襲いかかってくるため、ゆっくりと動く妻。
動線を短くするために車を玄関の前に寄せ、車内に妻を迎え入れました。

(とばしたいけれども、乱暴な運転は妻の身体に響くかもしれない…)

そう思うと、気は焦るけれどもいつもより丁寧な運転でとばしました車

(赤信号の時間がいつもより長く感じる…)

じりじりとした気持ちを抑えながら車を走らせ、何とか病院に到着しました。
病院ではすでに緊急入院の準備が整っていました。

(これで何とかなる…)

この時の僕は、この後起こるできごとなど知る由もなかったのです…



続く…