製本のご依頼主 | Welcome Coody & Sandy

Welcome Coody & Sandy

ミニチュア・ピンシャーと娘の毎日

今日も良い天気の宝塚です。

朝から、汗がたらたら・・・。



さて、土曜日は少し早めに事務所を出て、(少しじゃないか・・・)

病院に製本した本をお持ちしてお見舞いに行ってきました。

食事が喉を通らず、かなり痩せておられました。

本をお見せするまでは、

「もう、老衰だから・・・」などと言われていたのですが、

「本をお持ちしましたよ」と言うと

「えっ・・・」と、本を手にお渡ししたら

お顔がぱっと明るくなり、

「こんなに綺麗に仕上げて頂けるとは・・・」と言われて、

子どものように「うれしいな、うれしいな」と本を眺めておられました。

そして、

「本は、追加で作って作って頂けますよね?」と言われ、

「うれしいな、うれしいな」と

「今晩は、この本を抱いて寝ますから」と言われてました。

それまでお話ししていた時には、「もうダメだ」と言わんばかりでしたが、

「自伝書も途中ですから、続けて書かないとダメですね」と言われて・・・。

生きる気力といいますか、気持ちが前向きになったと言うか・・・

母が「食べないとダメですよ」と言うと、

「今日から少しずつ食べていきますから」と言われました。

奥様から「ほとんどものを口にしない」とお聞きしていましたので

そう言ったのですが、本でここまで気持ちが変わって頂けたとしたら

これほどうれしいことはないです。


昨日、今日の様子はお聞きしていないのでわからないですが、

今晩、ご自宅にお電話して聞いて見よう。と。



ベッドで起き上がる事もできない今ですが、

きっと、起き上がって、パソコンで自伝書を書いて頂けると思っています。

途中までは、母がお預かりしているんです。

戦前・戦後のお話を書かれていて、

実際はどうだったのか・・・そして、その時にご自身がどの様に思われて、

どの様に行動されたのか・・・が、少しばかりはわかりました。

ものを書くことがお好きで、少し前に体調を崩された時に

「もう、お目にかかれないかも」と言われた時に

「自伝書を書いて頂くお約束ですし、戦争当時に色々と体験された方々は

後世にその時の事を伝えておく義務がありますよ」と言ったのですよ。

度々に「もうダメだ」と言われていたので、

少しばかり、怒ったように言ったのですが

その都度、「そうだなぁ」と言われては少しずつ自伝書を書いて下さいました。

途中までなので、続きを書いて頂きたいし、

それでお元気になれたらいいなぁと思います。