今の時代、ビモータを知ってるならば立派な中年なのだろう。
KB YB SBなどに憧れた紳士淑女も多かったのでは?

ドゥカティのデスモ900ccを積んだDB2。日本ではDB1の方が有名かも。DB1はフルカバーバイクで熱問題があり、車体が小型だったので欧米人には不評だったらしい。なので、DB2では改良されてます。

この車体の外装はスタンダードとは全く異なる物になってますけど。


美しいビモータフレームに力強いL型エンジン。

今回は排気から白煙が多量に出始めて、さすがに手を入れないとダメ。

最近のオイル忝か剤は性能が良く、オイル上がりを押さえてくれたけど、それにも限度がある。

メッキシリンダーなので、通常のシリンダーのようにボーリングが出来ません。

色々探してアメリカのフェラーチのリビルトキットを購入。リビルトなので、古いシリンダーはフェラーチに送り返します。

作業なのだが、フロントトップは問題ない。有るとすればヘッドナット15mm、しかも薄いレンチが必要になる。

なので、製作しました。オープンサイドにソケットを溶接。組み立て時にトルクレンチを使用するからです。

問題はリヤトップ。
リヤヘッド上にはフレームが通っていて、そのままでは分解出来ない。

オイルパンは平面ではなく丸みがあるので、エンジンを外しても作業がしにくいし、エンジンにフレームがのってるので、残ったフレーム足周りの保管が問題になる。

なので、エンジンを傾けてフレーム内で作業が効率的だと思います。


天井にクレーンが欲しくなる。が、そんなの無いので、タイダウンを使用。

アンダーフレームが無いので、ステッププレートにジャッキを入れてサポートする。


シリンダー壁はツルツルどころか、指で段差が分かる。ピストンもかなり摩耗していました。
ま、破損はしてないので一安心。

ヘッドを分解して、デスドロミックを拝みましょう。



これがドゥカティ伝統のデスモ、バルブの強制開閉装置。
バルブを押すアーム、戻すアームがあります。スプリングはあくまでもバルブ密着性を助ける物。


ヘッド作業をして、再度組み立て。
フェラーチのピストンはワイセコの特別製で、圧縮比がかなり上がる。ボアも94ミリで排気量もアップ。


ついでに、クラッチカバーガスケットも交換。
実は、当初エンジンオーバーホールだったのだが、足周りに致命的な故障が見つかり、急遽エンジン作業を縮小になりました。
そっちの話しは次の機会に紹介します。

とにかく、エンジン部は作業完了!