【ヴィジョンクエストを前にした今の私】 words by 松木 正
私が一年のうちでもっとも責任の重さから緊張とプレッシャーを感じながら取り組む仕事は
【ハンブレチア =ヴィジョンクエスト】だ。
もう20年近くセレモニーリーダーとしてその場を回しているが、
今もその場が恐い。
ヴィジョンクエストはLakota族に伝わる7つのセレモニーの中のひとつで、
自分の魂の目的(自分はこの生命をもって何を経験しようとしているのか)を知ること。
また、小目標(次はどこに向かっていったらよいのか。その方向性)のガイドをもらうこと。
そして、この人生の旅を共に歩き、自分を導き、
守ってくれる盟友的spirit=パワーアニマルとの出会いを目的としたセレモニーだ。
聖なる山で独り、結界に入り飲まず食わず祈りをささげ、
大いなるものからの返答(=Dream)を待つのである。
例年、9月連休を含む約1週間、
鳥取県のとある高原のとある山中でとりおこなわれている。
全国からその地を目指し、クエストをするもの、
サポーターとしてセレモニーをしてくれる人が、入れ替わり立ち代わりやってくる。
セレモニーリーダーである私は 単にセレモニーをまわすだけでなく、
そこに様々なオモイをもってやってくる人々の願いが、そこで具現化されていくよう
日常的現実レベルでも、非日常的現実レベルでも何かしら働きかけようとしている。
そこでは、ある人が放つ言葉や、なにげない仕草の中で見せる小さなシグナルも、
そこで起こっている誰かと誰かの関係性を生み出している2人の間で動いているエネルギーも、雰囲気として、その場に漂っている五感で認知される前の微細な感覚(プレゼンス)も、
すべて見逃さないように感じようとそこにいる。
これらは、そこでは別々のものとして現れるが、
つながっていて一つのものだ。
日常の現実の世界で人々がよく
「これはネガティブ。これはポジティブ」と呼んだり、
「良いもの。悪いもの」とその現象を分類して呼んでいるものを、そうはせず、
また、あるのにないことにしたり、あるのに感じないようにしたり、
考えないようにしたりと、ディスカウントしないようにしている。
全ては存在しているものとして、そこにあるすべてのものに市民権を認め、
それらの持つチカラの方向性をたし算し、重ねあわせて、
創造のチカラの 心を傾向性として知ろうとしている。
それは日常の現実で人々がする一つひとつの現象・出来事を
過去の経験に照らし合わせ、知的に意味づけして「知る」こととは違ってくる。
くどい様だが、このやり方では、良いもの・悪いもの、意味あるものとしてカウントされるもの、あるのにないものとされるものを生み出してしまう。
そこはもう、デモクラティックな場ではなくなってしまう。
セレモニーをまわすものに求められるシャーマニックなあり方、
または、アーティスティックなあり方は、
あるものを あるとすること。
あるのにないことにしない、ということだ。
そこに存在するものの持つチカラの総和、重ねあわせの中から
ワカンタンカ(Lakota族の言葉で大いなる不思議・人知を超えた創造のチカラ)の御心を感じ取り、人々に伝え表現しようと心がけている。
狩人のように常に感覚をオープンにし、観察に明け暮れている状態や
繰り返し行われるスウェットロッジ(一週間で10回を超えることもある)による消耗から
血圧と体温が下がって、まるで冬眠中の動物の状態になったことも何度かある。
セレモニーに参加する人たちのオモイに応えたいと思えば思うほど、
その願いが責任の重さとなっていく。
また、心身共に何が起こるのか予測がつかない恐さがそこにはたしかにある。
そう、全てが未知で、すべてが「想定を超えていく」のだ。。。
自分の考えや方法ではどうすることもできない。
もうそれは、大きな力が引き起こしているとしか考えられない世界に
足を踏み入れている恐さ、頼りなさ、ある種の「死」を予感する恐怖とともにあるが、
これは今、自分にとっては
ヴィジョンクエストなどセレモニーの時だけに存在するのではなく、
分け隔てなしに、日常の今にもある。
もはや予測不可能な恐さを語るうえで、日常とセレモニーの境目はない。
若い頃なら、将来のことを想像した時 すべてが未知すぎて、
漠然と恐さを感じるのもわかる。
だけど55歳になった今、自分の人生の中で
最もすべてが未知で、何ひとつ先が見えなく頼りなく、恐怖とともにいる。
(55歳はもっと落ち着いていると思っていた。)
オレはこのまま頼りなくおびえたまま死んでいくのか?
という恐さもある。
自分の生き方に多大な影響を与えた神話学者ジョーゼフ・キャンベルの
Hero’s Journey(神話にみられる英雄の旅の基本的な道のりのパターンを示したもの)の言葉を借りて今の自分の状態を表すならば…
“英雄は自分だけの入口を見つけなければいけない。
そこは誰かが使った入口ではいけない。それを見つけて そこを入っていく…。”
まさにこれだ。
自らドアを開け、誰も入ったことのない入口から未知なる世界へ踏み込んだみたいな感覚だ。
恐い。
恐くて孤独だ。
でもこれはすべて自分の選択だ。
自分を生きようとするレッドロードを歩く
Hero’s Journeyのプロセスの一部なんだ…。
そう信じて「いま」いる。
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続きは
【レッドロードとブラックロード】をお読みください。
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